#twnovel ある女シリーズ！ｗｗｗｗｗ

伊呂波 -1 （ 伊呂波 今は昔♪w ） @i_ro_ha_7x

夫の転勤に伴い海岸線を臨む風光明媚なこの土地に心躍らせ転居して、はや一週間を迎ようとしていた。「どこかが違う！何かが違う！」ほんのひと月前、下見に来た時との明らかな違和感を女は覚えていた。そう、おんなに向けられる人々の眼差は、あの時とは違って好奇にみち満ちていた。#twnovel

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高速を厚木で降りて新居にむかう。目的地に近づくにつれ潮の香りが鼻腔を擽る。女は新しい土地での新たな生活へと心踊った。到着して車を降るや否や三軒隣と言ふ歳15～6の娘が近づき簡単な自己紹介と、ツイッター有名人!!O県の肥猫丸さん!でせふ!!と、いたづら気に微笑んだ。#twnovel

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夜の底、家自体が歪んでギシギシと悲鳴をあげている。この日、今秋一番の木枯しが吹荒れた。そんな中でも引越しを数日後に控えた女の心は弾んでいた。刹那、部屋の照明が消えた。停電?、女は訝った。同時に四方の扉・窓から明らかに人為的に叩く音と女の名前を囁く声が聞こえてきた。#twnovel

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木枯しが雨戸をほとほと叩く。　夜露に草木がさやさやと囁く。　雨音の心を乱す不協和音。　誰もが寝静まった夜の静寂がささやく。　そして、どれでもない何者かの蠢くおと。。　　夜は果てしなく長くこわい。。 #twinovel

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おとこが職場から戻ると、既にからだのはんぶん以上蕩けた妻が介護ベッドの上に横たわっていた。なんども捨てよう試みるのだが、その都度たらたらと泣き事をいうので困る。疲れたおとこは、みずから淹れたお茶を啜り終わると、家とともに妻を捨て独りこっそり家出る事を決意した。 #twinovel

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今は昔。吉備の国に名にし負う痴者あり。名をばオロチの肥猫丸と謂う。頭ヒヨルコにて胴また病つきたり。この者「おゝかみ来タル」と下垂ながら日々村中ねりありく。人々これを憎みて打調づるに屋籠り呪詛しけり。然れど未熟なれば己に返りて炭尽たり。人々此れを嘲嗤ふこと限りなし。#twnovel

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白と黒、警察車両の後部席に詰込まれ屈強な警察官に両脇を固められた女は、昨夜さいごとなった晩餐のことをぼんやり考へた。欲しい物から目を背け値引率で決めたスーパー残り物のお惣菜。倹約家、良妻に務めてきた。怠りは無った筈だ。なにが良くなかったのかは全くわからなかった。#twinovel

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お惣菜の値引きが始まる時間に合わせてセットしたアラームが鳴ると、女はPCを打つ手を止めた。そそくさと身繕いを整えスーパーに向かう。痛みを堪え湾曲した両足で器用にヲタヲタ急いだ。この時間、常連客のどの顔も皆一様にハイエナじみている。女もまた少し変ったそれだった。#twinovel

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和尚がパチンと額を弾くと女は正気を取り戻した。　刹那、瞼裏に日々の狂事が止めどなく流れた。　憐れだった。　惨めだった。　そして恥ずかしかった。　逃げ隠れする場所は、既に何処にもなかった。　おんなは手にしたタオルを固く握りしめると心をきめた。。　#twnovel

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帰宅するとノートPCの前で妻が倒れていた。キーボードに突伏し全身を痙攣させている。意識はない。くも膜下?脳疾病に違いない。モニターには打ちかけのセンテンス。見るに堪えない下品な言葉の羅列。男は妻の本性を知った。静かにPCを折りたたむと同時に妻も折畳むことにした。 #twnovel

伊呂波 -1 （ 伊呂波 今は昔♪w ） @i_ro_ha_7x

どこが違っていたの！女は手垢に汚れたキーボードを叩きつけた。暗く湿った部屋の片隅ねこが、にゃぁ、と鳴く。　町に嫌われ町を憎み見つけた唯一の居場所。あんなに上手くやってきたぢゃない。解らない！肥大化したその頭はコロップの栓となりもはや部屋を抜け出すことは叶わない。 #twnovel