- xkxyxrxixex
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虎徹くんほら見て。いつかの声と、朗らかな笑みと、まっすぐな指先に促されて、顔を上げる。果てない空を求めるように高く伸びた並木の枝の先は光に透けて、俺はまたその巣を見つけられない。目の奥が焼ける痛みに顔を伏せたら、涙が零れた。足元の木陰は鳥籠のように、俺の影を抱いていた。#TBss
2014-02-27 09:34:31@xkxyxrxixex 木曜日 おまえが指さす鳥の巣をみつけられずにこもれ陽のなか 穂.村 .弘「ドラ.イドラ.イアイ.ス」 このお歌からのイメージで(.は検索避け)
2014-02-27 09:34:49控えめな衣擦れの音とマットレスの揺れに目が醒める。窓の外は薄靄に霞む頃合いで、眩しい光が差し込み始めるまであと少し。ああ貴方は狡い。このまま立ち去って酔いが見せた夢にするつもりなんだろう。幸せな朝陽は僕らを照らさないと冷たく断言する背中。透ける後ろ髪に指を絡めたくて、手を伸ばす。
2014-02-24 17:23:36@xkxyxrxixex もうなにも始まることのないような朝にとかげのしっぽをつかむ 笹.井宏.之『て.んとろ.り』 このお歌からのイメージで。
2014-02-24 17:24:49ロゼは半分近く残っているのに、バニーは早くもうとうとし始めた。危なっかしく握られたままのグラスをそっと引き抜いてテーブルへ逃がす。それにも気づかない寝顔にこっそり笑って、手の中の白い指先にくちづけた。ちゅ、と控えめなリップノイズが我ながらくすぐったい。その先なんて、俺にはとても。
2014-01-30 22:12:55酔いに任せて眠る相棒が、夢でも見ているのか、まるで花がほころぶようにふわりと笑んだ。月影に浮かぶ薄桃色に色づいた頬と、そして唇。ああ、蝶の気分だ。まっすぐ引き寄せられ、音を立ててそこに吸いついた。二度、三度、食んで柔らかさを楽しむ。夜に咲く花の香は甘く、背徳の蜜はこんなにも甘い。
2014-01-29 15:36:36どこでも眠れる図太い人ではあるけれど、PDAが鳴ればパッと動ける程度にしか休んでいない。それを知っているから、隣で無防備に寝入る姿がこんなに嬉しい。安心しきった顔。見つめるだけじゃ足りなくて、頬にそっと触れてみる。信用しすぎじゃありませんか貴方? 手のひらに伝わる体温が僕を唆す。
2014-01-28 21:53:33楓にメールを送り終わって顔を上げると、バニーは控え室のソファに凭れて眠っていた。よっぽど疲れてたんだな、外でこんな無防備に寝るなんて。窮屈そうな襟元の釦をひとつふたつと外してやる。どこか張り詰めた普段と違い、あどけなさの漂う寝顔。可愛いなあ。気づけば釦を外す手は止められないまま。
2014-01-26 03:11:06医者の処方する薬は流石だな。熱も痛みも和らいだようだし眠剤の効果もあってよく眠ってる。汗、拭いてやった方がいいかな。ああ着替えさせようか。敏感な場所を偶然手が掠めた時、ぴくりと眉間に皺が寄る。反応が楽しくて。「こてつ、さん」え、夢? 夢の中のお前も俺に、こんな風に触られてるのか?
2014-01-26 02:44:42散々喘いでイキまくった彼は最後に意識を手放して、そのままいびきもかかずに眠っている。胸元に抱えたままの枕は、涙や唾液を吸ってさぞ冷たいだろうに。覗き込んだ拍子に僕の髪が擽ったのか、彼が微かな声を上げた。たったそれだけで簡単に煽られる。無理させたくはない。でも。迷う指先が肌を伝う。
2014-01-24 14:17:49少し夜景に見惚れてる隙に、バニーがうとうとし始めた。風邪ひくぞ、と肩を揺すってもむずがるだけで起きやしない。酒気で桃色に染まる頬がすぐ傍にあることに、急に気づいて思わず息が止まった。肩に置いていた手が黒いシャツの上を滑り下りる。無防備に開かれた薄い唇から、はあ、と吐息が漏れ文字数
2014-01-24 09:28:57手袋しない主義なの。主義だなんて格好つけて、すぐ失くすからでしょ。バレた。お見通しです、バディなんですから。バディだから? ええ。俺のバディはこの冷えきったおじさんの手を何とかしてくんないかなあ。こうですか? ちょっと、なんで照れるんですか自分で誘ったくせに!#覆面同題バディSS
2014-01-15 16:37:56@xkxyxrxixex どんなに救いたくても届かなかった手がある。 そのことで悲しむ人がいる。怒りをぶつける人もいる。 きみはただ、謝罪をくりかえし頭を下げる。 言い訳はない。ただ静かに頭を下げる。 噛んだ唇は、自責のため。 的な。
2013-12-07 14:29:32@xkxyxrxixex ありがとう、僕の素晴らしい思い出たち。 さよなら、さよなら。 僕だけが輝きを知るがらくたのまま、きみたちをここに葬ろう。 的な感じ。
2013-12-06 19:54:12願ってたこんな日がくるようにって泣いてしまいそうぎゅっとしていて/ねこやなぎ #折り句百本ノック やう→よう のよみかえということで…。
2013-12-06 11:30:08その男はとてもお人よしでした。くる日も、くる日も、たくさんの人をたすけていました。ずっとずっと、誰かのために生きていた男は、満足そうに笑って自分の命を終えました。次に男が目を覚ますと、そこは雲のうえ。男は、天使とやらになっていました。初めてのことでどうにも勝手がわかりません。
2013-12-05 13:49:16親を亡くしたさみしい少年のもとに、ひとりの、あきらかに人ではない男が文字通り天から降ってきました。おじさん誰? ん?誰だと思う? 知らない。俺も君を知らない。おばけ? 君が言うならじゃあおばけで。おばけは嫌いだからやっつけないと。そっか、じゃあにんにくと十字架をもっておいで。
2013-12-05 13:49:30