@kenichiromogiによる「利他」についての連続ツイートまとめ

脳科学者茂木健一郎博士による「利他」、つまり他人に利する行為のすすめ。自分のためばかりという発想を転換し,多くの他人のためにがんばることで、結果、自らの価値を向上するという考え。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

利他(1)若い時は、とにかく自分が何とかなりたいという気持ちが強い。勉強が得意になりたい、仕事が欲しい、恋人が欲しいと、自分自身の幸福を願いがちである。

2010-08-09 07:42:37
茂木健一郎 @kenichiromogi

利他(2)自分のためばかりを考えていても、一人分のエネルギーしか出ない。この世に、自分というものは一人しかいないからだ。

2010-08-09 07:43:13
茂木健一郎 @kenichiromogi

利他(3)発想を変えて、他人のために、と思ってがんばってみる。最初は誰か一人のために。次には、周囲の数人。その知り合い、次第に、不特定多数の人たちのために。

2010-08-09 07:43:46
茂木健一郎 @kenichiromogi

利他(4)他人というのはたくさんいるから、他人のために、とがんばれば、それだけたくさんのエネルギーが出る。知らずしらずのうちに、自分自身の生きるエネルギーへと転換されていくのだ。

2010-08-09 07:44:27
茂木健一郎 @kenichiromogi

利他(5)自分一人だったら、好きなものはわかっている。こうすれば自分が喜ぶ、ということはだいたいわかる。だから、自分のために、というのは、ある意味では自分勝手でもかまわない。

2010-08-09 07:45:19
茂木健一郎 @kenichiromogi

利他(6)多くの他人のために何かをしようと思ったら、さまざまな意見、好み、考え方がある中で、誰でも必要とするような何ものかを構想しなければならない。つまりは、「普遍的人間像」を鍛えねばならないのだ。

2010-08-09 07:47:16
茂木健一郎 @kenichiromogi

利他(7)不特定多数の他人のために、とがんばることで、それだけ大きなエネルギーを得ることができる。そして、そもそも人間とは何かという普遍的な哲学も、自分自身の中に育むことができるのである。

2010-08-09 07:48:05
茂木健一郎 @kenichiromogi

利他(8)他人のために、と身を粉にしてがんばっていると、不思議なもので、世間の人も、その人に何かお礼を言いたくなる。評価が高まり、結局は自分のためになるのである。

2010-08-09 07:48:41
茂木健一郎 @kenichiromogi

利他(9)ノーベル賞は、その人の研究のおかげで皆が助かった、研究ができるようになった、ありがとうという「感謝状」のようなものである。

2010-08-09 07:49:46
茂木健一郎 @kenichiromogi

利他(10)『プロフェッショナル 仕事の流儀』に出演したゲストの方々は、皆、一人残らず「他人のために何ができるか」ということを考えている人たちだった。利他を貫いているうちに、自分自身の輝きが増した。

2010-08-09 07:52:41
茂木健一郎 @kenichiromogi

利他(11)若者は、自分が何とかなりたい、という狭い考え方を捨てて、利他の海に自らを投企してほしい。生きるエネルギーがわき、人間観が鍛えられ、やがて社会にとって価値のある存在になることができるだろう。

2010-08-09 07:52:54
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、「利他」についての連続ツイートでした。

2010-08-09 07:53:07