ニンジャスレイヤー×キングゲイナー 第一話 #3
(前回のあらすじ:見に覚えのない罪でシベ鉄に逮捕された『ニンジャイクサ』のゲームチャンプ、ゲイナー・サンガ。理不尽への怒りが湧き上がった彼は囚人仲間のゲイン・ビジョウと共に脱獄を図る。実際玄人なゲインのアシストもあってゲイナーはウルグスク城から脱出に成功した。)
2012-11-19 21:09:14(彼らはそのまま足を確保するためメダイユ公爵所有の倉庫に忍び込む。しかし、そこで見たものはニンジャともサムライともつかない禍々しいオーバーマンであった。が、それが本筋ではない。)
2012-11-19 21:14:20◆お知らせ◆ハッシュタグは #kingslyr を推奨しています。なお、過去話は http://t.co/SHJO2DIY にまとめてある。◆ニンポを使うぞ◆ニンポを使うぞ◆
2012-11-19 21:17:35「筋がいい。だが、代わるか?」外からゲインが尋ねる。が、返事が無い。「ゲイナー=サン!」「アッハイ。細かいところが、ちょっと分かりにくいですが…。ダイジョブです、手を上げます。立たせます」ゲイナーはこのオーバーマンの操作を直感的に理解していた。 1
2012-11-19 21:20:36基本的なシステムが『ニンジャイクサ』と酷似しているのだ。ニンジャイクサならばゲイナーにとってはベイビー・サブミッションだ。「よし、いいぞ。シット!もっと静かにやれ!!」ゲインをキングゲイナーの左手に載せた直後、キングゲイナーに無視できないほどの衝撃が! 2
2012-11-19 21:24:04入口付近からの銃撃だ!「アイエ!?」「オットット!」弾の一部がゲインに当たる!しかし防弾コートがこれを完全に防ぐ、スゴイ!「前へ!」状況を掴めていないゲイナーはとりあえず機体を動かそうと前進操作を行う! 3
2012-11-19 21:28:00一方のゲインはキングゲイナーの手の中に伏せ、呼吸を整えながらゼンめいて精神集中していた。「スーゥー、ハーァー…」起動したキングゲイナーは敵から逃げるようと館内を走る!「警告!?」レーダーに反応あり!「とにかく逃げろ!ゲイナー=サン!! グワッ!」キングゲイナーが踵を返す! 4
2012-11-19 21:31:15「アイエ!?」「なぜ戻る!?」「シベリア鉄道のシルエットモーター…、モーター・ドゴッゾだ」閉鎖された室内で敵は複数機いる、このままではラット・イナ・バッグだ!「アー、ゲイン・ビジョウ=サン!観念して出てきなさい、アーアー。またの名を黒いサザンクロス。」 5
2012-11-19 21:35:55「あ、こいつはフルチャージをしてるオーバーマンですよ!」オーバーマンは基本的に超常のエネルギーによって飛行が可能であり、そのエネルギーは武器にもなる!「代われ、俺がやる!」「逃がすものか、ホノオ!」「グワーッ!」ドゴッゾがゲインに対して集中砲火を行う。アブナイ! 6
2012-11-19 21:40:22「ブッダ!起動しました!」光の環がキングゲイナーの周囲に発生する。「フライングをかけろ!」キングゲイナーが飛んだ!ナ、ナムサン!このままではキングゲイナーは天井に打ちつけられ、中にいるゲイナーはともかく掌の上にいるゲインがネギトロめいた死体となってしまうのでは!? 7
2012-11-19 21:46:14いや、見よ!キングゲイナーは飛行エネルギーを射出して天井に大穴を開け、さらにバリアめいて展開することで機体とゲインを守ったではないか!タツジン!そのまま倉庫の外へ飛んでいく!「手は何ともないのか?」左手はゲインと共に実際かなりの銃弾を喰らっている。 8
2012-11-19 21:50:18「アッハイ。」しかし倉庫の外には待機しているシベ鉄の部隊が!『狙撃だ、狙撃重点!』アデットが外の部隊に指示する。BARATATAT!「城を盾にしろ!アバッ?避けろ!」城に衝突しかけたキングゲイナーは寸前のところで回避! 9
2012-11-19 21:53:31「つまり、フォトンマット・リングを最小でやれば!」先程の反省を活かし、今度はキングゲイナーがギリギリ通ることのできるサイズのエネルギーを城の出っ張っている部屋の下に射出!そのまま中に避難する!ゴウランガ! 10
2012-11-19 21:57:04「アハーッ♪早く下のお祭りを見に行きましょう!!アハハ、夜の外出よ!」アナ姫が部屋を駆け回る。口煩いリュボフ付きとはいえ夜間外出を許され、フェスティバルに参加できるのだ。楽しみでない筈がない。「アッハイ、行きましょう。」バトルサムエから着替え終わったリュボフが返事をする。 12
2012-11-19 22:03:32今回の付き人はリュボフ一人である。仮にも現領主の姫君の護衛としては実際寂しい。しかしメダイユ公は温厚な芸術公爵として領民にも慕われており、彼や彼の家族を狙おうという者は殆どいない。何より家訓が「カワイイな子は千尋の谷へ突き落とす。」であるため必要以上の護衛は付けないのだ。 13
2012-11-19 22:08:14だが、リュボフがガントレットを取ろうとしたその時、部屋の床が突如として光り始めた!「アイエ!」「ブ、ブッダ!?後光ナンデ!?」おお、この割れんばかりの光はまるで城の大壁画に描かれているカグヤ・ブッダの誕生シーンのようではないか!「ブッダ!?」「アイエエエ!」 14
2012-11-19 22:11:59「周りを壊すと、隠れる場所がなくなるぞ!」だが光の中から現れたのはブッダではない!ゲインだ!「人!?」「ブッダナンデ!?」ゲインは部屋の中の人物を見、構えていた銃を降ろした。「ドーモ、察するところアナ・メダイユ姫様ですね?ゲイン・ビジョウです。お祭りを見に行きませんか?」 15
2012-11-19 22:15:27「ヨロコンデー!」「そりゃ良かった。」ブッダではないことが分かり、リュボフがようやく正気を取り戻した。「実際駄目です!」ゲインは無視して言葉を続ける。「姫様がお外に出たがっておいでなので、ブッダデーモンの手を振り払ってここまで参りました。」「ならこのリュボフも追い払って!」 16
2012-11-19 22:18:52「アイエ!?」セプク勧告にも等しい言葉である!リュボフが驚いている隙にアナ姫はキングゲイナーに駆け寄る!「さっさとお姫様を連れて…、逃げましょ!アハッ!」ゲイナーがハッチを開けるとアナ姫とそのペットが飛び込んで来た。「という訳です、お嬢さん。お借りいたします。」 17
2012-11-19 22:23:11「ブ…、ブッダ!」リュボフは呆然と立ち尽くす。「行けるか?」「あたし達は囚われの身なんだから、静かにおし!」慣れないコックピットに暴れていたアナ姫のフェレット達であったがこの言葉で三匹丸まって大人しくなった。「行きますよ。」「俺は脇腹のポジションにしてくれ。」「アッハイ。」 18
2012-11-19 22:26:29「あの…、ブッダがある男をジゴクから助け出すため、切れやすい蜘蛛の糸を垂らした。ナンデ?」ゼンモンドーだ!ボンズ教師は自衛とゼンモンドー以外でカラテを使うことは許されない。だがゲインが不正解しようものならガントレットによる強烈なボンズ平手を食らわせるつもりだ!ナムサン! 19
2012-11-19 22:30:20「ブッダがゲイのサディストだから。」おお、ブッダ!ナムアミダブッダ!今ゲインは何と言った!?リュボフ・ゼンモンドー、久方ぶりの正解者であった。リュボフは左腕の力を緩め、顔を赤らめながら言った。「正解です。」ゲインは笑った。 20
2012-11-19 22:35:30同時にアナ姫のポジションを膝の上とすることに決めたゲイナーが素早くキングゲイナーを飛び立たせた。「ドーモ、リュボフ・スメッタナです。」「……ドーモ、ゲインです。」キングゲイナーは来た時と同じように城を破壊しながら去っていった。 21
2012-11-19 22:45:48