12/13 #同題ssBSR まとめ お題「冬」

同題ss@BSR【改】 @ddibsr_s

12/13～12/16(22:00) 今回のお題は『冬』 お題提案はアソさんです。ありがとうございます #同題ssBSR

ランプリイ @Lampray555

【冬/瀬戸内】流れ星が消える前に参度繰り返す、それで願いは叶うというから。「アニキ、ゆんべ一晩中叫んでたな…」「まさか今夜も…？」流星群の踊る夜。時よ戻れ時よ戻れ時よ戻れ。白い息。凍てつく大気。空で嘲笑う参の星。「忘れるって、言ったんじゃ…」厳島に、冬が来る。 #同題ssBSR

東露 @tooro_banbino

【毛利】遥か北の地では降る雪に音がするのだと言う。雪が降る直前のキンと冷えた空気には「冬の匂いがする」と鼻の頭を真っ赤にして笑った。花に風に月に雪に。綺麗な物が好きなお前。そのどれもにお前の影が過ぎる「寒いぞ、阿呆ぅ」思い出ばかり置いて行きおって、愚か者めが/冬 #同題ssBSR

菫色の星になりたい恒星 @KOU3429

【三吉/冬】白い息。身を刺す冷たい風。肩に掛けられた羽織。綺羅綺羅と煌めく庭。まっさらな雪に二つの足跡。歩幅の違う足跡。歪な雪だるま、隣に並ぶ形の良い雪だるま。息を吹き掛ける手先。不満げな赤い頬。 ぬしらしい。からかうな。 雪を踏み締める音。歩幅の揃った足跡。 #同題ssBSR

ひのきふろ @Furo_h

【親就】「確かにこれは粉雪よな…」安芸の国主だった頃にも雪は経験した。だがそれは身体に触れた瞬間に染みをつくるもので、この様にさらさらとしたものではなかった。「所変われば…だな」そう、それは時代も何もかも…。不安を押し殺し隣の手を握りしめた。季節は冬を迎える【冬】#同題ssBSR

東露 @tooro_banbino

【毛利】息が白くなる事。それを喜ぶ子供みたいな笑顔。降る雪を飽きもせず二人で眺める休日。アンタ冷てぇなとグルグル巻きにされるマフラー。氷みてぇだと絡められる指。くっついて眠る温度の心地よさ「冬の好きな所をあげてみな？」そうお前が言うから、内心だけで数え上げた/冬 #同題ssBSR

千住なぎ @nagi_ddssbsr

【親就】生まれ変わって、何の縁か長曾我部と共に居る。安芸に縛られてたあんたを色んなとこに連れて行ってやる。そう言われて、あやつの転勤についてきた北国で初めての冬を迎える。毎日のように降りる霜、白く染まる吐息。震える身体を包み込む、暖いあやつの身体に寄り添う。/冬 #同題ssBSR

湊 @topa116

【冬/佐伊達】奥州の冬は雪で覆われ外界を閉ざす「また梅見月の頃に…」俺様のこと忘れちゃヤだからね、ふざけた口調で言うとアイツは姿を消した。仕方ない。雪解けの花が咲くまでの間、政務をこなすか。厳しい冬を一人で過ごすからこそいっそう春が待ち遠しいのだと今更ながら知る。#同題ssBSR

さ @sakisosss

【現代関ヶ原】なんでこんなに寒いんだ、と喚くと冷ややかな目をした親友は「冬だからな」と返した。家康よりも随分と薄着で指先まで真っ赤にしているくせに、寒そうな素振りは欠片も見せない。冷たい親友と過ごす時間が存外温かいのだということを、彼は知っているだろうか。<冬>#同題ssBSR

さ @sakisosss

【幸佐】「おれさま冬が一番好きだなあ」蜜柑を剥きながらのんびりと笑う佐助を後ろから抱いて、幸村も「そうか」と和やかに笑った。佐助が幸村の口に剥き終えた蜜柑を一房放り込む。「だって旦那とずっとひっついてられるもん」「……そうか」<冬>#同題ssBSR

こにゃ @chang_frog

【双竜】氷の一番美しい欠片を散らしたような夜空。「やっぱOrionは目立つな」月の女神に恋した男の成れの果て。神話を思い星を追う。「なぁ、あの三ツ星」もしやと思ったが黙って先を待つ。「オクラん家の家紋の意匠になってるんだってよ」…政宗様、家紋愛好者でしたな＜冬＞ #同題ssBSR

境 @xsan_title

【親就】冬は嫌いぞ。寒い冷たいと言いながら、あやつが必要以上に触れてくる。だから嫌いぞ。その温もりが心地よくて、妙な安堵を覚えてしまって、すがってしまいそうになる。そうして温もりが離れれば余計に孤独と寂しさに襲われる。――だから冬は嫌いぞ。【冬】 #同題ssBSR

百合地獄さゆき(SS格納庫) @sayu_n_ss

【鶴と市】灰の色をした寒空の下、白い息と聞き取れない誰かの名前を唇から吐き出しながらしくしくと泣き続けるお市ちゃんの冷えた指先を引き寄せて、体温を分けるように指を絡める。ああ、せめて冬の冷気が貴女の哀しみを優しく凍らせてくれればいいのに。 冬/#同題ssBSR

@azuazuBSR

【小政/現代】浴室に充ちる柑橘類の香り。湯船にぷかぷか浮かぶ黄色い果実を指先でつついた。野菜だけでなく、最近は果実作りにも手を出し始めたらしい己が半身兼恋人の顔を思い浮かべて苦笑する。風呂に飯、全く有り難い話だ。ベッドではこちらがserviceしてやろう。【冬】#同題ssBSR

四ヶ所 @4kasho

【小政】 春は、来ない。お前を縛りつけるための言葉ならいくらでも思いつくが、俺はお前の、可哀想な獣みたいな本質を愛しているから、全てのみこんで口を閉ざす。笑ってくれるな。途惑いもなくひとの命を奪えるこの手は、目の前のお前を抱きしめることすらできやしない。 / 冬 #同題ssBSR

@azuazuBSR

【小政/現代】今生でもお側に生きる事を許されたが昔と違う事象が唯一つ。初雪がちらつく頃、政宗様が酷く鬱ぎ込む日がある。俺が何を言おうと頑なに動かず、食事も碌に摂ろうとしない。ただ俺を抱き締め｢もうどこにもいくな｣と呟く。一体、何を不安がられているのだろう？【冬】#同題ssBSR

水縞×白黒 @697uo

【梵小】今朝は、いつもよりも寒かったけれど、一面の銀世界に我慢できずに外に出る。さっくりと手に取り、ぎゅうぎゅうして、ユズリハを耳に、ナンテンを目に、頬に傷を刻んで、雪兎十郎を作った。いとしい。思わずそっと口づけて、いつか本人にもしてやる、そう思った。＜冬＞ #同題ssBSR

四ヶ所 @4kasho

【三成と大谷】「われもうコタツと結婚する」とわけのわからぬ宣言をしてこっち、刑部がコタツから出てこない。コタツに入ったままテレビを見、ゲームをし、飯を喰い、眠りにつく。可及的速やかにこの意味不明な縁談を破談にせねば、この男、ダメ人間オブザイヤーに輝きかねん。/冬 #同題ssBSR

境 @xsan_title

【親就】炬燵、湯たんぽ、カイロにストーブ。どれもこれも冬ならではの暖を取る物に違いない。けれど――。どきんどきんと肌越しに聞こえる心音は煩い筈なのに、枕より寝心地の悪い腕は硬い筈なのに、身動きが取れなくて不自由な筈なのにこれが一番暖かいのはどういうことか。【冬】 #同題ssBSR

イグアナくん @nkgmbs

【蘭＋濃＋光】「行ってきまーす！」膝小僧を出した童が白い息を吐きながら元気よく飛び出す。「子供は風の子、ですか……流石に寄る年波に負けて着物の切れ込みを二寸浅くした帰蝶とは違いますね」「……光秀、お前は今から最北端一揆鎮圧して来なさい。第二衣装で」<冬> #同題ssBSR

たま＠取引用 @kabikiller_tko

【真田主従】空の柄杓から一二と数えて辿り着く光。きんと澄んだ夜の下、星は殊更よく輝く。「あれが北辰。いい加減覚えて」佐助が示す先を見上げ、幸村は渋い顔をした。「それはわかったが、何故覚えねばならぬ」そして、佐助が居れば道には困らぬし、などと横暴なことを言う。／冬 #同題ssBSR

閑井嵩 @syusizu

【浅井夫婦】身体を冷やすのは悪だ！そんないつもの台詞と共にかけられた上着。寒さに耐えているのは彼の人も同じ。だから。｢市…？｣｢長政さま…風邪をひくのは…悪…｣夜なべして縫い上げた真新しい上着をそっと肩にかけた。<冬> #同題ssBSR

purin @purinJpg

【お市】ひんやりとあたたかくてじっとりと乾いていて悲しくて嬉しくて残酷でしあわせなところ。魔の血が生まれたところ。市の帰るところ。…根の国はいつでも市を迎えてくれて居心地がいいけれど、此処に春は来ないわ。/冬 #同題ssBSR

ニキノニ @kcococoo

「長政さま…花が…」「む…そうかもう冬だからな」「ごめんなさい…長政さまがくれたのに…」「き、貴様のせいではない！冬が来るのは当然のことだ！」「でも市、冬は嫌いよ…」「そうめそめそするな市、冬があるから春が来るのだ。さすればまた花も咲く」「本当？嬉しい…」/冬 #同題ssBSR