【冬コミ初心者必読】8:30を過ぎたらトイレには行くな!
東北ずん子小説、第27話です。
満席のバスの中は(幸いにもマク○ナルドを持ち込むお客さんもおらず)ぼそぼそと話す声と、規則正しい寝息の音がふわふわと浮いています。今日は12月31日。ずん子たちが家に戻るころには、きっと年が明けていることでしょう。
2012-12-19 17:01:30――ふふふ……。ずん子完売…………。ずん子完売です…………(ムニャムニャ http://t.co/vLC4O5cG
2012-12-19 17:01:54物思いにふけるずん子の席の隣では、背中にしょった二門のきりたんぽから、とても可愛い二次元の女の子が描かれたポスターをのぞかせながら、なんだかよく分からない寝言を漏らしています。
2012-12-19 17:02:08(きりたん……(;´・ω・)、同人誌抱えてぐーぐー寝てる……幸せそうなのはいいことだけど、小学五年生の姿として正しいのだろうか……(`・д´・;)ゴクリ ……今さらか……) http://t.co/4dr9LIkL
2012-12-19 17:02:22ずん子の座席の下に置いたバッグにも、三日間の「戦争」で購入した数多の『夢――薄い本――』(命名・めたん)が詰まっています。
2012-12-19 17:02:34(あ、そらちゃんがワンセグで年末特番見てる……(*´∀`*) ……けど、あれ絶対自分で電波受信してるよね……( ゚ω゚;) 受信料とか大丈夫かな……)
2012-12-19 17:03:43(ま、まあいいか( ´Д` ) 今年も色々あったなあ……(〃ω〃) まさか、大晦日をコミケで潰すことになるとは思わなかったけど……)
2012-12-19 17:03:56ずん子がバスの心地いい振動に身を委ねて目を閉じると、脳裏に、つい先程まで身を投じていた冬コミにまつわる辛くも楽しい戦いがリフレインします。そう、それは彼女の今年を象徴するかのような、ドタバタの記憶――。
2012-12-19 17:04:11……………………お盆の時期と大晦日の時期は忙しい。神社での巫女の仕事はもとより、お寺に呼ばれて手伝いをすることもある。神仏習合的な。 http://t.co/YcYQzwQ6
2012-12-19 17:04:51高速バスのバス停まで見送りに来たうさぎは、ずるずるとぬいぐるみの「いなば」を引きずっています。「忙しい」とは言うものの、もう慣れっこなのか、疲れている様子はありません。
2012-12-19 17:05:41……………………いい。「こみっくまーけっと」なる場所は戦場と聞いた。それに、東京はたくさんの人の欲望と情念が渦巻く恐ろしいところとも。それを首にかけておけば、「お友達」のあなたを護ってくれる。 http://t.co/8MhUIXzz
2012-12-19 17:06:17ま、まあ……私は夏に一度だけ行っただけだけど、確かに「戦場」だったよ……。じゃあ、ありがとう!(≧▽≦)ゞ ちゃんと身につけておくね!
2012-12-19 17:06:30がっしと握手をして、うさぎと別れてバスに乗り込みます。そう、この時のずん子はまだ知らなかったのでした。「夏」とは違う貌で牙を剥く、「冬コミ」のその恐ろしさを――。
2012-12-19 17:06:54