高寺Pのクウガ関連ツイート・12年後の世界(+「変身宣言」)

小説版クウガ発売に関連してフォロワーさんから話を振られる形で始まった、仮面ライダークウガのチーフプロデューサー・高寺成紀さんの、個人アカウント( @taka_69s )でのツイートと遣り取りを一部まとめてみました。(+変身宣言など)
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よしざわひろかず@ちびちび復活 @happysti

@taka_69s @dorachakku なかなかわかってもらえないというか、わかる人とわからない人がいるような気がします…←スパンの話です…

2012-12-24 00:19:22
高寺成紀☺ @taka_69s

確かに人はその人が生きてる期間だけの設計図を引きがちですよね。でも生物として考えた場合は次代にバトンを繋ぐ、進化の過程の一走者に過ぎない訳で。少なくとも歴史を後戻りさせたりしないように雄介は雄介なりのアイデアで世界を明るくしようと頑張ると思います @happysti #kuuga

2012-12-24 00:53:01
高寺成紀☺ @taka_69s

自分にとってクウガに携わることはパンドラの箱を開ける様な気がしたもので。それに専従することが出来たなら向き合った気もするのですが、中途半端に関わると良くないと思い。正にこの呟き行為自体が中途半端でした。反省して以後は慎みたいと思います @_zagibasgegeru #kuuga

2012-12-24 01:00:54
高寺成紀☺ @taka_69s

滑り込みですが、桜子さんこと、村田和美さん、お誕生日おめでとう(^-^)/カズミックスによる桜子というと「窓の鍵、開けとくから…」の名台詞を思い出してしまいます。元気にしてるかなぁ、村田さん…。 #kuuga

2012-12-25 23:55:23
高寺成紀☺ @taka_69s

さるReへの誤読をお詫びしつつ。マジレスで申し訳ないのですが雄介はヒーロー番組を成立させる為に作られた人物なので、グロンギのみに対応する事がその優位性だと思ってます。人間の悪意に向き合う悲劇を背負わされたのは専ら一条だという事を「EP43現実」で語らせて頂いてます #kuuga

2012-12-26 00:31:34
高寺成紀☺ @taka_69s

後輩が誇りのエナジーことクウガを泣きながら語っている(^^;

2012-12-26 03:01:34
監視人💉💉〜e-kuboに直々に許された糞DD @observer1978

高寺さんの変身宣言がなかったら平成仮面ライダーはこれほどまでの人気番組になっていなかっただろうなと私も語ってみたり。あれはクウガの姿勢語った良い文章ですね。 “@taka_69s: 後輩が誇りのエナジーことクウガを泣きながら語っている(^^;”

2012-12-26 03:18:36
高寺成紀☺ @taka_69s

@observer1978 情けないことにどんな文章だったか記憶してないのですが(^^;あの時の鼻息の荒さは半端なかったすね。とは言え思いがあっても実際に形にしてくれる仲間がいなければ出来なかった作品です。奇跡の出会いに感謝しています! #kuuga

2012-12-26 13:32:45

※テレ朝クウガ公式(現在は閉鎖済)の「変身宣言」と、荒川さんの「脚本執筆にあたって」を以下に載せさせて頂きます。(まとめ人の判断です。問題があれば削除致します)
平成ライダーは、この熱き想いと共に始まったんですね。

  【変身宣言】 ( 企画書冒頭より )

「仮面ライダー」から続くヒーロー番組——それはいずれも「仮面ライダー」が作り上げたヒーロー番組の黄金律、すなわち"子供向きアクション番組としての徹底した割り切り"によって作られています。
しかし、その黄金律を大切にするあまり、本来ならば映像作品を制作する上で考えていかなければならない、現代性——つまり現実の認識が欠けてきているのも事実です。それ故にヒーロー番組は、今や子供たちの社会からも浮き上がった特殊な存在になりつつあります。
このままではヒーロー番組が衰退してしまうのではないでしょうか。今こそヒーロー番組が"変身"する必要があるのです。ヒーロー番組が"変身"すべき姿——それは黄金律に捕らわれず、現実をキチンと認識した番組。すなわち"ウソをつかない番組"です。

現実を見てみると、子供たちは物質的に豊かになった反面、親からキチンとした"しつけ"を受けられないでいます。そんな状況があるからこそ、ヒーロー番組が主張してきた正義を守ることの意味を、まさに現実世界に照らし合わせて描くことに意味があるのではないでしょうか。

ヒーローとなり、悪と戦うこと——これはウソのない本音の世界で考えれば、戦いの業を背負うことであり、変身する本人にとってみれば、献身的な自己犠牲、究極の"ヤセ我慢"をすること、といえるでしょう。
しかし、そこには——『時には自分を捨てて、みんなのために、正しいことのために頑張らなきゃきいけない時もあるんだ』といったことを、ヤセ我慢ができなくなりつつある、我がままな現代の子供たちにメッセージする意味もあると思います。

ヒーロー番組の黄金律を廃し、現実社会をみつめながら、ウソのない世界観で虚構のヒーローを成立させる——これは非常に困難な課題です。しかし、我々はあえてこの茨の道を歩む決意をしました。
現実社会に生きるひとりの人間として、"ウソをつかない作品"作り、現実に向き合った制作姿勢を心掛けたい——。そして、そんな姿勢こそが従来のヒーロー番組の殻を破り、2000年型の全く新しいヒーロー番組を生み出すと確信しているからです。

かつての「仮面ライダー」がヒーロー番組を"変身"させたように、今回の「仮面ライダークウガ」は、ヒーロー番組のあり方そのものを"変身"させる企画です。
——21世紀のスタンダードはここからはじまります。

  【脚本執筆にあたって】 荒川稔久

敵の出現によって人々がどう変わっていくか……それが今回の『クウガ』の一面でのテーマと言えます。
現代社会に生きる我々は、文明の発達によってさまざまな幸福を享受出来るようになりました。
しかし、幸福に満たされることによって人々は目標を失い、人にとって必要な何かを見失ってしまっている………そんなふうにも思えます。
精神性の欠落、とでもいうのでしょうか。
物質的な面が満たされれば満たされるほど、表面上は精神的な部分が不必要なもの、面倒なものとして排除されてきました。
セキュリティが発達すれば、隣に声をかける必要もありません。
学習システムが進化すれば、学校だっていらないでしょう。
確かに人と触れ合うことは、傷ついたり傷つけたり、面倒なことも多々あります。
しかし本来精神の発育の段階として乗り越えなければならないそのプロセスを回避することによって、どこか心に無理が生じてはいないでしょうか。
敵の出現は、そんな状態の日常をたちまち崩壊させます。
身を守るためには人々は結束しなければなりません。
バラバラだった家族が、疎遠だった隣同士が、あるいは学校の、職場の仲間たちが、極限の状態において初めて結びつきの大切さを再認識し、やがて手を取り合う。
そんな流れを根底に据えられればと考えます。
しかし一方で、人間の心に潜む感情は善だけではありません。
悪の、あるいはマイナスの感情によって突き動かされ、先鋭的になっていく人々も当然いるはずです。
怪人に肉親を奪われた憎しみから、攻撃的になっていく人もいるでしょう。
日常でたまったストレスが暴力衝動を目覚めさせ、敵に向かう人もいるでしょう。
私利私欲のために敵に与する者もあるかもしれません。

しかし、最後には誰もが人間としてあるべき姿を獲得していく、そんな方向性を番組全体としてはもちたいと考えます。
それは、企画書で言うところの「やせがまん」をすることに通じます。
人間が、人間として健やかに生きるために必要な「やせがまん」………それをほのかに提示するような作品になればと思います。
主人公雄介は常に笑顔でそんな人々を見守りつづけ、そして人々が最後に頑張って自ら「やせがまん」をしようとするのを見て、ますます人間が好きになります。
ゆえに、人々のためにたった一人で戦う決意をするのです。

敵の出現と、クウガの存在によって、現代の人々が見失ってしまった『何か』を取り戻す………それが本作品の一面でのテーマです。
あれほど強大な敵でも出ない限り人は変わらない、というアイロニーともとれるかもしれません。
しかし、『クウガ』を見た子供たちの心に刻まれた何かが、いつしか芽を出し花を開かせることを祈って、私たちは取り組みたいと思います。

1999.11.2