レギオスに比べてグッと線が減って描きやすくなったように思えるガーランドですが、実はこっちのほうが難しい。 特に足のひざ下のラインと肩の二分割した前輪の処理は、微妙にテーパー(傾き)をかけないと かっこ良くならない。
2013-01-27 20:31:06窪田くんは「メカニック監修」なんて、一見わけのわからん肩書きですが、実はアートミックの変形メカの基本アイデアは、ほとんど彼がたたき出してる。 あの頃の彼の持論は「針金以外ならなんでもロボに出来る」だす。 アートミック前にはタカラのガンロボとかやってましたから。
2013-01-27 20:34:47つまり、のちにトランスフォーマーになった デストロンのリーダー、ワルサーP38変形のガルバトロンは 彼のアイデアです。 公式に出てないだけで、彼が関わった変形ロボは山のようにありますよ。
2013-01-27 20:37:53つまり、窪田くんのとんでも無い変形アイデアを荒牧、柿沼両氏が 見事に具現化デザインする。 そうして出来たものを 僕が商品パッケージの絵にしたり 公式イラストにしたりして「面白そう 凄そう」と思わせる。 こういうチームワークでした。
2013-01-27 20:41:05ああああ 何だかこのままだと「アートミックうちあけばなし」になっちゃうぞ。 ちょっと寝ます。 皆さんのお返事は・・・明日中には何とか・・・・・ ごめんなさいね。
2013-01-27 20:49:36画像荒くてスミマセン。 これは当時、月刊OUTの表紙を飾ったモスピーダの描きおろしセル画。 依頼が来た時にライドアーマーとレギオス出来れば両方入れてくださいって言われたんだけど、両方共ボリュームがあるので、あれこれ悩んでこんな風に。 http://t.co/ETi4sY6E
2013-01-28 09:11:01で、せっかくこういうマニア雑誌(?)に載るんだから、通常じゃ面白くない。あえて色調を押さえて、タッチなんかも入れて大人っぽくしましょうよって進言して、レギオスの青、ライドアーマーとも特色で仕上げました。レギオスのキャノピーはカラーインクをブラシしています。
2013-01-28 09:15:15アニメ関係者だときっと「セル画にカラーインク? そんなの色が乗らないでしょ」って思われるでしょうね。 でも当時アートミックでは、俗にいうTVアニメの「セル画」は作っていません。 もっと高性能、高品質な手法をとっていました。
2013-01-28 09:18:21それは工業用のプロジェクター用フィルムです。 これだと、原画をペンでくっきり仕上げておけば、一度ネガを取ってからポジフィルムとして焼き付けますから 一切の退色、線の荒れが起こりません。 極端にいえばスクリーントーンのドットすら完璧に出ます。
2013-01-28 09:21:22あと表面に定着性の加工がしてありますので、一度塗ったセルのカラーが絶対に剥がれない。 トレスマシンの黒線が時間経過で無くなるようなこともない。 ブラシも完全に定着します。 こすっても剥がれないんです。 その代わりコストがかかる。 1枚2千円くらいします。
2013-01-28 09:24:34ですから印刷物用の、とっておきの舞台でないと 割が合いません。 モスピーダ、メガゾーン、そして僕が個人になってから作った妖子などのセル画は、全てこの手法で作られています。 当然、今現在も全く退色していません。 当時のまんまです。
2013-01-28 09:26:59モスピーダのロゴは、アートミックの上司である村上豊さんが作られたんですが、村上さんは「通常のTVアニメのセル画レベルでは質が悪くてお金が取れない ギャラが欲しけりゃもっと高性能で高品質なセル画にせねば」ってこの手法を見つけ出したそうです。
2013-01-28 09:38:30面倒くさいですよ。 このフィルムを焼いてくれる印刷所は都内に2箇所しか無くて 20キロ先まで持っていかなきゃなりません。 ネガを焼いて その気泡をすべてチェックして潰す細かい修正を職人さんがやります。 出来上がったB3サイズのフィルムを、折らないように運ばなくてはならない。
2013-01-28 09:43:16で、このフィルムは先にも言ったように定着加工がしてありますから「うっかり水を落とす」なんてことも出来ない、 セルを塗るにも普通の何倍も繊細にせねば。 だからペイントの女性もトップクラスの腕を持った人に仕上げてもらっていました。
2013-01-28 09:47:37こういった「セル画の職人芸」も CG着彩が当たり前になった今では、失われた技術になってしまったのでしょうか。 でも僕は、皆がそれぞれの分野でベストの仕事をしてつくり上げる 一枚のセル画の素晴らしさを、一生忘れないと思います。
2013-01-28 09:59:32アメリカでモスピーダが「ロボテック」ってタイトルで、マクロス、サザンクロスと混ぜこぜで作られてるってのは、遠い噂で聞いてはいました。 インターネットのお陰でチョロチョロと画像も見ることはできます。 でもそれが、どういうストーリーなのかは まるで分からない。
2013-01-29 23:43:23日本版モスピーダのストーリーのキモは「すでに宇宙人に侵略されてる地球を取り戻すところから始まる」です。 侵略されて火星に逃げ延び、奪還の機会をずっと待っている人類。 それの「第二波攻撃」が1話です。 一度失敗してるんですよ すでにね。
2013-01-29 23:49:00で、地球の方はというと「火星に連れて行ってくれなかった人間たち」が20年も経って それなりに宇宙生物インビットと共存している。 地球の主人公のほとんどは、この20年前の侵略があったあとに生まれた世代です。 つまり生まれた時からインビットは隣にいた。
2013-01-29 23:52:56つまり一応地球ではバランスが取れてるわけです。 生命のヒエラルキーの頂点が人間でなくインビットなだけ。 インビットの目的も別に「地球人類を根絶やしにする」ってもんでも無さそうだ。 それがしたいのならとっくにやってる。
2013-01-29 23:55:57で、そういう地球に 正義感と復讐に燃えた火星の地球人がやってきたら・・・・「よくぞ来てくれた! 俺たちの地球を救ってくれ!」 ではなく「今さら何しにきた 寝た子を起こすな 帰れ」になるわけです。
2013-01-29 23:58:16この「俺たちが地球を救わなければ誰がやるんだ!」ってのはキャシャーンと同じパターンです。 タツノコの伝統といえなくもない。 より、複雑に奥深くしてますけど。 で、人間以外のすべての動物にとっては、インビットに任せていたほうが地球は良くなりますよ。確実に自然破壊は減ります。
2013-01-30 00:04:26同じようなテーマは、昨今のアメリカ映画でたくさんありますが、アメリカ映画は結局「地球を救うのはアメリカ人だ」にならないといけませんからね。 「ひょっとしたら宇宙生物に任せたほうがいいんじゃないか」は無い。 アメリカ人が敵わないのは もう大自然の脅威だけになってしまった。
2013-01-30 00:09:28だから、アメリカのロボテックで心配なのは地球人側がどうかじゃなくて 敵とされる宇宙人側をどう設定されてるかってことです。 3作品ともバラバラですからね。 ただの虫型エイリアンと戦う地球軍・・・になってんじゃないだろうな。
2013-01-30 00:12:58