三原順ファン必見　円山みやこ先生の【永遠の少女漫画展 三原順 先生原画展示記念ツイート】

円山みやこ @maruyama_miyako

【永遠の少女漫画展三原順先生原画展示記念ツイート】14 原稿にバシャッ！ギャー‼に咄嗟のリカバー！はアナログ原稿では必須の技術と過日呟きました。が『Die Energie 5.2☆11.8』当時、経験値０だった私は3日がかりでやっと描いた電力会社ビルに自分でミルクティーを⇨（続

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⇨ぶちまけた時。咄嗟に！キッチンで仕事してたため視界に入った水道へ持ってってジャー！原稿を洗い流すというパニック行動でオシャカに。卒倒しそうになったがまだ人物も他の背景も入ってない。「バレる前に描き直すんだ！3時間で！」と描き直しかけた時。別室に干しといた元原稿が先生に⇨（続

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⇨先生にめっかり、伏して詫びる私に「ドジったんならドジったと言やーいいのに‼」。怒られましたとも。そもそも3日かかったものが三時間で書き直せる訳もなく。ニャー。 http://t.co/590LTplB

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【永遠の少女漫画展三原順先生原画展示記念ツイート】15 私は花とゆめでデビューしたとは言え全くド下手でパースも知らず、先生の元ではまず、定規を当てて均一の線を引けるようになる事から教わった。皆さんに呆れられながら基本のチョコレートドアを一点透視で描く練習から。ドアの凹みは⇨（続

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⇨本体と別な消失点があり、ドアの厚みが不自然になってはいけない。そこで昨日の電力会社ビルだが、なんでこんなもの3日かかるの？とお思いの方もいるでしょう。アレは「この中からビルを一つ選んで⇨一番簡単そうに見えた、帝国ホテルの写真からパースを起こした。が、全く簡単では無く二点透視で⇨

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⇨ただの箱型に見えた建物の最上部や壁面の凹みには別な消失点があり、そこを先生は、画面では小さくても、今、ちゃんと理解して描けと。結局3日かけて描いて、一瞬でダメにして、さらに半日で描き直した訳なんだが。成果が出るまで待って頂いた事が、今も奇跡のように有難い。

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【永遠の少女漫画展三原順先生原画展示記念ツイート】16 先生がお引越しされる時、大量の漫画を頂いた。以外だったのは重厚な青年漫画が多く、大友克洋、石井隆、宮谷一彦、叶精作、ひさうちみちお、一ノ関圭、いしいひさいち（敬称略）に混じってピーナツブックス全巻、そして飛鳥幸子先生の⇨（続

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⇨バレエ漫画。タイトルは失念したが、内容が結構トンデモで（失礼）後日先生にその話をしたら「飛鳥幸子さん、好きだったんだよー」とちょっと口尖がらせ気味に他のアシスタントさんにも同意を求めた。『こうもり男爵』は素敵だよね、と。本棚にあったその本を読んでみると、こうもり男爵の髪型と⇨

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⇨ロナルドさんの髪型がすごく似てる。髪色が縦線処理のところも。「先生、これは…⁇」と訊ねると、ウフフと笑った。

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【永遠の少女漫画展三原順先生原画展示記念ツイート】17 私がデビューした頃の花とゆめでは、月例の漫画賞でトップになった作品は、賞の高低に関わらず必ず毎月一人掲載されるシステムでした。更に毎年のアテナ大賞からも大勢の方がデビューされ、新人作家がひしめき合ってました。⇨（続

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⇨当時漫画雑誌はまだ数も多く、増刊、別冊そして隔週の本誌があるとはいえ。それだけの数の新人全員が生き残れる訳も無く、私もデビュー作と次作で消えかけにwそんな話の流れからだったと思うのですが、先生曰く「私だって別冊マーガレットから花とゆめに移ったんですよー」と。そして⇨

円山みやこ @maruyama_miyako

⇨「私の世代の作家はオイルショックを経験してるから簡単に消えませんよ。文月今日子さんとかね」と。オイルショックとは ☞ http://t.co/4Ou1ZEZAオイルショック とにかくその頃何でも値上がりし、紙不足から漫画雑誌も一斉に薄くなり、新人作家が掲載されるチャンスが⇨

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⇨チャンスが皆無になったという。それに比べればお前など甘いというご指摘と肝に命じ、以後私も流転の覚悟を決めたのだが。その話の最中に文月今日子先生の名が唐突に出て来たことも忘れられない。

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【永遠の少女漫画展三原順先生原画展示記念ツイート】18 濃密な描き込み、重厚なトーンワーク、細かなパース設定。から描かれる先生の原稿の背景は、上手な方でもワンシーン2日がかりという事もありました。常時3、4人のアシスタントさんが10日間泊まり込み、とかも。そうなると食事に⇨（続

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⇨食事に出ても各自読みたい本を持って行き、稀に、先生もご一緒の食事の時も中華円卓を囲んで若い女の子が普段着で全員本を読んでいるという姿w。縁あって現在、私が住んでる場所は偶然だがまたもや、先生宅のすぐそば。皆で食事したお店ももう無いが、先生宅横を通る度何とも言えない気持ちになる。

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【永遠の少女漫画展三原順先生原画展示記念ツイート】19 前日までの呟きをまとめて下さった方のおかげで、私がいかに現場で役立たずだったか充分に解って頂けたかと思うwなもんで三ヶ月でクビ。という事でその宣告をするために、先生は私を札幌の街中の喫茶店に呼び二人で会って下さった。⇨（続

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⇨「一生懸命なのは解ってるんだけどあまりに同じミスを繰り返す」という事、他のアシスタントさんから苦情があり「こちらもそれほど大人では無いんです」と。（ああ、書いてて辛い…(ｰｰ;)）自分がダメすぎて泣きそうだったが絶対に泣くまいと。お世話になりましたと。私が泣かなかったので⇨

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⇨先生もホッとしているようだった。良かった。すると別れ際先生は「遅くなったけど誕生日プレゼントをしますね」と。雑貨屋さんで自ら選んで、アヒル首のこのデスクライトを買って下さった。⇨ http://t.co/DjCbTmsF

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⇨以降この「可愛くないところがいい」と選ばれたアヒルは私が描く原稿を延々照らし続けたw本体が壊れてしまうまで、30年近く。先生が亡くなった後も。

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【永遠の少女漫画展三原順先生原画展示記念ツイート】20 という訳でこれが最後になります。何せ三ヶ月でクビになったもんで恥ずかしい＆自分の芸風wと先生の作品との解離っぷりがファンの方には不信であろう、と思い何十年か秘めておりましたが。気がつけばいつまでも自分の明日を信じて⇨（続

円山みやこ @maruyama_miyako

⇨信じていられる歳でもなくなってましたのでw自分の恥ごと昭和の漫画の歴史の一部として公開しました。そもそも何故先生と知り合えたか、というと「家がすぐ近所だった」という私の人生最大の幸運によるもので。先生を長年その高い画力で支えた青木さんが、先生宅へ私を連れて行って下さいました。⇨

円山みやこ @maruyama_miyako

⇨技術に飢えていた私には先生の原稿と青木さんの画力は昔も今も驚異的でした。感謝します！先生宅をクビになり、花ゆめでも芽が出なかった私ですが、その後再デビューしたり上京して契約切られたり持込みしたり、また連載して本が出て、プロとして十年以上ほど過ぎた頃。単行本持って御宅に伺った⇨

円山みやこ @maruyama_miyako

⇨単行本を差し上げたら「本当にみゃーこちゃんはシブトイ」「あの頃もバイタリティだけは凄かった」と。当時は東京で賃貸暮らしで、売れたら札幌に家買いたいッス！とか戯けた事を私が言ったら「家と言わず山に別荘も買っちゃって。私がそこに住み込んでお掃除します」と。先生が真顔で冗談を。⇨

円山みやこ @maruyama_miyako

⇨先生滅相もない！とんでもねえ、あっしはこれで失礼します！とお別れして、そして、それが最後になった。買った単行本を差し出しても、一度たりともサインなどくれなかった先生だが、私が頂いた最初で最後の年賀状を公開して、終わりますね。アナログ原稿の技術が絶えず、残りますように。⇨

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⇨ http://t.co/7xXZbWCC

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