ネームの直しについて

一口にネームの直しと言っても、そこにはいくつかの種類があるそうです。その種類ごとにどういう直しが求められているのかをアドバイスしてくださっています。
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松田未来 2/20コミティア139参加します @macchiMC72

ネームの直しっていうのはいくつか種類があって、まず「根本的なネタへの疑問」と「技術的な修正」に大きく分けられます。前者はかなり致命的。ただしこれも以前に打ち合わせ等をしているのであれば、描き手がネタをちゃんと消化できていなかった可能性が高い。

2013-02-15 17:14:17
松田未来 2/20コミティア139参加します @macchiMC72

後者の「技術的な修正」は「演出」「構成」「セリフ・誤字脱字」ぐらいに分けられるでしょうか。それらをすべて直しとしてパニクってしまうところから、ネーム直しのグダグダは始まります。まずこれらの中のどの種類かを見極めるのが大切です。

2013-02-15 17:17:24
松田未来 2/20コミティア139参加します @macchiMC72

もちろん3つの要素が重なったりする場合もありますが、どちらにせよ修正の責任と舵取りは作者がするものです。相手の言うとおりに直したのにダメ、という場合は大抵忠実に言ったとおりにしてますね。それじゃダメなんです。編集者は描き手じゃないんだから、面白くはならない。

2013-02-15 17:20:28
松田未来 2/20コミティア139参加します @macchiMC72

(良い意味で)斜め上を行くのが修正のコツです。欠点を治すというよりは、より面白くすると考えるとうまくいく事が多いです。「補強」と言うよりは「改築」を目指しましょう。

2013-02-15 17:23:34
松田未来 2/20コミティア139参加します @macchiMC72

まず一番軽傷な「セリフ・誤字脱字」は単なるミスと、自分は分かっているので気が付かない言い回しに分けられます。前者はすぐ直せば済むことです。後者は演出とも関わりますけど、読者に対する情報の与え方のコントロールを意識すると直すべきポイントが見えやすいです。

2013-02-15 17:27:36
松田未来 2/20コミティア139参加します @macchiMC72

「どこまで説明・理解して貰いたいのか」の軽重ですね。大抵の場合、読者の理解力を大きく見積もり過ぎていると編集さんの信号に引っかかります。編集さんが分からないなら読者はまずわからないと思って間違いなです。その場合、簡単にするのではなく言い方を変えればいいのです。

2013-02-15 17:30:33
松田未来 2/20コミティア139参加します @macchiMC72

そして「構成」の場合。これも時系列を変えるだけで済むことが多いので何とかなります。つまり、エピソードの順番を変えたり、回想だったシーンを最初に持ってきたりとかそういうことですね。コマ単位で切り刻んだりするのでカッターとセロテープは必須です。

2013-02-15 17:33:54
松田未来 2/20コミティア139参加します @macchiMC72

「構成」の中にはエピソードやシーンの取捨選択も入ります。一般的には切り捨てるほうが多いです。でもやってるうちに問題点を改善する必要にかられて大胆に切り捨てたあとに大幅な追加をすることも。ここは第1稿にこだわっていてはできないことですから、ネームはコピーとって元は遠慮なく切り刻む。

2013-02-15 17:37:41
松田未来 2/20コミティア139参加します @macchiMC72

そして「演出」は手強いです。要は相手に伝わらなかったということですから、色んな面からの見直しが必要になります。ここで大切なのは「何を描く漫画なのか」という根本の部分を見失わないこと。だってそれを一番良く分かっているのは描いている本人なんですから。

2013-02-15 17:43:55
松田未来 2/20コミティア139参加します @macchiMC72

そこを見失うと、編集者にもどうしようもなくなりますからね。あとはグダグダ一直線です。アタリマエのことだと思うかもしれないですけど、「自分が一体何を描いているのか」というのは常に手の内に捕まえておかないといけません。

2013-02-15 17:46:44
松田未来 2/20コミティア139参加します @macchiMC72

そのためには、プロットの段階で全体像、あるいは行き先をハッキリ決めておく必要があります。ぶっちゃけ一行で相手に理解してもらえるぐらいに。

2013-02-15 17:49:56
松田未来 2/20コミティア139参加します @macchiMC72

そこまでシンプルにしておけば見失いようがありませんよね(^^ 説明するのに140文字使っちゃうようなプロットは、まずコントロールできなくなりますし、修正に対応できないです。

2013-02-15 17:52:49
松田未来 2/20コミティア139参加します @macchiMC72

で、話を戻すと「演出」の場合絵的な演出とセリフ・ト書きの演出に別れます。絵とは言ってもコマ割りからページ配分まで関わるので構成にも食い込んでくる話ですね。見開き単位で検討するのが大切です。

2013-02-15 17:57:17
松田未来 2/20コミティア139参加します @macchiMC72

もう一つ絵の場合、カッコよさが必要な絵と分かりやすさが必要な絵を取り違えていることが原因になりがちです。カッコいい絵は得てしてパッと見どんな状況かを把握出来なかったりしますからね。

2013-02-15 18:02:00
松田未来 2/20コミティア139参加します @macchiMC72

セリフとト書きは、配置という点で「絵」と、伏線や説明の点で「構成」と関わってくるのでややこしいですが、一番直しの要請が多いポイントでもあります。ここで一番大切なのは分かりやすさと同じぐらい「このキャラならこういう言い方をする」ということを押さえておくこと。

2013-02-15 18:08:43
松田未来 2/20コミティア139参加します @macchiMC72

そこを見失うと「言わされてる」感が強くなって台無しになります。ですから、ネームを描く前のキャラクターの把握が大事になります。

2013-02-15 18:13:09
松田未来 2/20コミティア139参加します @macchiMC72

ざっとネーム修正の要素を見ていくと、いずれの場合も「描き手が何を描いているのか」を理解しているかどうかが大切だと分かります。プロットやキャラ、そして読み手に対する配慮、それを忘れないようにした上で、編集さんの斜め上(笑)を行く修正をすれば、印象は変わるはずです。

2013-02-15 18:19:25
松田未来 2/20コミティア139参加します @macchiMC72

ネームの直しというと「一体どこをどう直せばいいのか」と途方に暮れて、編集の言うとおりに直した挙句空中分解というパターンが多く見受けられます。その対策としてどういった種類の直しを求められているのか、と分類できるようにしておくことの助けになればと一連のツイートをさせて頂きました。

2013-02-15 18:28:57