茂木健一郎（@kenichiromogi）さんの連続ツイート第８７７回「日本に、ＴＥＤ本会議が来たら」

茂木健一郎 @kenichiromogi

しゅりんくっ！　ぷれいりーどっぐくん、カリフォルニア州ロングビーチでおはよう！　今、こちらは午前６時１８分です！

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滞在中のカリフォルニア州ロングビーチから、連続ツイート第８７７回をお送りします。文章は、その場で即興で書いています。今、現地時間は午前６時２４分です。本日は、やるぞ系、変えるぞ系ツイート。

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にて（１）TEDは、本当に贅沢な会議で、昨日もGoogleやTeslaの創業者など、その人がメインになって興業が成立するようなひとたちが出てきてたった２０分くらいで消えていく、ということが続いたのだが、聴衆の熱狂的な反応を受けた一人が、Lawrence Lessigだった。

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にて（２）Lawrence Lessigは、Creative CommonsのFounderで、今はHarvard Law Schoolの教授。インターネットの情報の自由をずっと擁護してきたが、最近では、アメリカの民主主義を原点に戻って人々のものにする、という運動をしている。

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にて（３）それで、Lessigが出てきて、「あっ、Lessig出てきたよ」というくらいにしか思わないのがTEDの本会議の贅沢さ。例によって、めまぐるしくスライドが変わるトークに聴衆は熱狂して、最後は会場総立ちでスタンディング・オベーションだった。演者も素晴らしいけど聴衆もいいね。

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にて（４）今Lessigがいるハーバード大学ロースクールは、日本で言えば東大法学部となるかもしれないけど、実際はならないよね。だって、後者には、ネットの自由を擁護したり、日本の政治のあり方をLessigほどラジカルに批判する教授なんて、一人もいないじゃん。後者全員守旧派。

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にて（５）で、冷静に考えると、Lessigのような人が（マジで過激なんだって！　youtubeで検索してみて！）ハーバード大学ロースクール教授という番を張るアメリカと、日本って、絶望的なくらい違うよね。ここは一つ、長谷部恭男先生あたりに、がんばってもらいたいです。マジで！

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にて（６）話は変わるけど、昨日、ＮＨＫでTEDを紹介する番組『スーパープレゼンテーション』を制作している田中さん、金谷さんとお話していて、TEDの本会議を、日本に持ってこれたらいいな、という夢を申し上げた。このラインアップで、この雰囲気でできたら、日本が変わる可能性がある！

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にて（７）TEDのオーガナイザーたちに、東京来てね！　と説得するのは大変かもしれないけど、それ以上に難しいのが実は聴衆かもしれない。TEDの聴衆の反応は素早くしかも直接的で、良いトークにはすぐに反応する。しかも、Lessigのようなラジカルなトークに対して。これ日本でできるかな？

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にて（８）ぼくの経験だと、Lessigのような過激な発言をすると（つまり時々僕がやるということね。日本時間今日の午後の一連のツイートみたいなやつ）、日本では、スタンディングオベーションになるというよりは、みんな「この人は何でこんなこと言っているんだろう大丈夫かな」とシーンとなる。

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にて（９）でもさ、前向きに考えてさ、日本でTED本会議を開催して、聴衆が素早く率直に反応して、社会を変えよう、というラジカルなトークにスタンディング・オベーションが起こるような、そんな日も来るかもしれないじゃん。だから、根拠のない自信を持って、少しずつ前に進もうよ。

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以上、連続ツイート第８７７回「日本に、TED本会議が来たら」でした。