セクハラ職人の朝は早い

※よい子のみんなは真似しないようにね!
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@stalemateA

セクハラポスト職人の朝は早い。

2010-09-02 01:57:27
@stalemateA

我々はある一人のセクハラポスト職人、Aに同行した。 我々は彼とのアポイントメントを朝7時にとっていた。 インターネット上の職業という特性ゆえ、我々は彼には少々朝が早過ぎるかと思い、恐る恐る彼の部屋を尋ねた。

2010-09-02 01:58:59
@stalemateA

コンコン、ノックの音が響く。 「はーい、ちょっと待って下さいね。」 我々はその素早い返事にまず驚いた。 我々は朝7時というネット住民にとっては魔の時間帯に彼を尋ねたのだ、にもかかわらず彼は起きていた。 「ささ、どうぞ、中へ入ってください。」 彼に言われるがままに、部屋に入った。

2010-09-02 02:02:17
@stalemateA

「いやー、起きていらしたんですね。いつから起きているんですか?」 率直な質問をぶつける。 「そうですね……。大体毎日5時には起きています。夜は2時くらいに寝ています。」 「ずいぶんと睡眠時間が短いですね?」 「ええ(笑)やはりセクハラの本番は深夜ですからね。」

2010-09-02 02:04:04
@stalemateA

「しかし、かと言って朝も馬鹿にできません。」 職人は言う。 「朝という時間帯は皆が寝ていますが、我々にとってはむしろそういう時間帯こそがゴールデンタイムなんです。」 「それはどうして?」 「ふふっ、まあ見てれば分かりますよ。」 そうして彼はPCの画面へと向かった。

2010-09-02 02:05:39
@stalemateA

職人はまず、ある女性ツイッタラーに目をつけた。 「見てください、彼女は徹夜明けで少しテンションがおかしい。」 みると確かに正常とは思えないツイートばかりを繰り出していた。 「こういう女性ツイッタラーこそ、我々職人にとっての最も良い餌なのですよ。」

2010-09-02 02:07:28
@stalemateA

「まずはっと……。」 職人はそう言うと凄まじいスピードでタイピングを始めた。 カタカタカタカタカタカタカタカタ…… タイピングの心地良い音が部屋を満たす。 「よし、これでっと……。」 ターン!!職人は自信満々にエンターキーを押した。

2010-09-02 02:09:09
@stalemateA

「今、なんとポストしたのですか?」 「あれ、見てなかったんですか?まあ、こういう感じですよ。」 とてもではないが掲載不可能な内容のポストだった。 「す、凄いですね(笑)」 「ああ、やっぱり引いちゃいます?でもコレくらいがこの人にはいいんですよ。」

2010-09-02 02:10:49
@stalemateA

そう言っているとまたもや職人がキーボードを触り始めた。 どうやら先程の女性からリプライがあったようだ。 「よしよし、いい感じですね。」 こうして、職人と女性とのリプライ合戦はその後1時間に渡り続けられた。

2010-09-02 02:12:33
@stalemateA

「フー!いいポストでした!」 リプライ合戦を終えた職人には、つかの間の休息が与えられたようだ。 「す、凄いですね(笑)」 我々は只々見守ることしか出来なかった。職人のポスト内容もそうだが、女性の方のポスト内容もなかなかのもので、とても口出しなど出来なかったのだ。

2010-09-02 02:14:22
@stalemateA

「ええ、今日は当たりでした。また昼にでも誰かを見つけて再開しましょう。」 昼まで休憩をするらしい。恐らくその時も我々には口出しが出来なさそうだったので、このタイミングで素朴な疑問をぶつけてみた。 「あなたは、どうしてセクハラポスト職人になったのですか?」

2010-09-02 02:16:05
@stalemateA

「難しい質問ですね……。」 職人の顔が歪む。 「ハッキリ言って、最初はただの暇つぶしだったんだと思います。ただ、続けるうちにいつしか職人と、そう呼ばれるようになっていた。そんな気がします。」 「では、望んで職人になったのではないと?」 「ある意味では、そう言えるでしょう。」

2010-09-02 02:17:22
@stalemateA

「では、セクハラポストとは、あなたにとってはなんですか?」 「これまた(笑)まあ、一言で言えばコミュニケーションの一種ですよ。Twitterという特殊な環境においては、こういうコミュニケーションも成り立ってしまうんです。」 「ではセクハラポスト自体には意味はないと……?」

2010-09-02 02:19:20
@stalemateA

「ええ、それ自体に意味はないでしょう。」 「では、あなたはコミュニケーションの果てに何を望むのですか?出会いでしょうか?Twitterでは、オフ会も頻繁に開かれていますが……。」 オフ会という単語を口にした瞬間、職人の空気が、変わった。 「オフ会?今オフ会と言いましたか?」

2010-09-02 02:21:00
@stalemateA

「私はね、あのオフ会というものが大っきらいなんですよ!」 激昂する職人。しかし、これはチャンスでもあった。我々はさらに突っ込む。 「どうして?」 「あいつらはね、節操がない!ネットと現実とは区別するべきなんですよ!」 職人には、何かオフ会にまつわる黒歴史があるようだ。

2010-09-02 02:22:20
@stalemateA

「まあ、とにかく!私の前でオフ会の話は出さないでください!不愉快です!」 その日は、これ以降インタビューを続けることができなくなってしまった。 これ以降、職人のセクハラポストにはキレが無くなりどうにも相手を載せることができなくなってしまい職人が不機嫌になってしまったからだ。

2010-09-02 02:24:19
@stalemateA

仕方が無いので日を改めて職人を尋ねる。 そこには、なにやら忙しく外出の準備をしている職人の姿があった。 「どこかへお出かけですか?」 「ええ、ちょっとオフ会に……。」 驚いた、たった数日の間で彼に何があったのだろうか……。

2010-09-02 02:25:39
@stalemateA

「実はね、あなたがたが尋ねてきた日の朝にセクハラポストをしていた女性がいたでしょう!あの人と今日会うんですよ!」 嬉々として語る職人。 「というわけで今日は無理です!すみませんね!ハハハハハ!」 仕方がない、また出直すこととした。

2010-09-02 02:27:04
@stalemateA

1週間後、もう一度職人の元へ足を運ぶ。 「おー!よく来ましたね!」 我々には一瞬目の前にいる人間が誰か分からなかった。 整った眉、流行りの髪型、そして最先端のファッション。そこにいたのは、紛れもなくリア充そのものであった。

2010-09-02 02:28:28
@stalemateA

「驚きました……。一体どうしたんですか?」 「いやー、今日も彼女……。おっと、あの女の人とデートでね!」 なんと我々が尋ねたあの日会話したあの女性と付き合っているというのだ。 「というわけで、今日も勘弁ね!」 こうして、我々のセクハラポスト職人への取材は終了した。

2010-09-02 02:30:20
@stalemateA

結局のところ、彼にとってはリアルこそが至高だったのだろう。 人間とは結局現実に生きる、いくらTwitterでもてはやされようとも現実に満足していなければ、やはりどこかしらに虚無感を感じる。彼は、充実を勝ち取った。現実を勝ち取った。

2010-09-02 02:32:34
@stalemateA

そんな彼を賞賛するとともに、我々は最後にこの言葉を贈りたい。 リア充、爆発しろ。

2010-09-02 02:33:33
@stalemateA

久しぶりに何か書きたい気分になったので思いつくままにツイート。変なポストしてすみませんでした。

2010-09-02 02:34:27
@stalemateA

読書すると何か書きたくなりますよね。もしかして絵を書いてる人もおんなじ気分になったりするのかな

2010-09-02 02:35:29