ツイノベログまとめ

ちゆ @sekkouboku

あと一歩踏み込んだら、真っ逆さまに墜ちてしまうだろうか。手を伸ばしたなら引きずり込まれて、触れればその温度に溶けてしまうかもしれない。角砂糖がコーヒーの熱に形を変えるように簡単に。きっとこの言葉を口にしたら、もう最後。 「わたしは、貴方が――」 　#twnvday

毎月14日はツイノベの日！ @twnvday_bot

毎月14日はツイノベの日！ 今回のお題は「ボーダー(境界)」です。彼我を分かつ境界。現実と物語との境界。ハッピーエンドとバッドエンドの境界。あなたの物語は、140字で幾つの境界を乗り越えて咲くでしょうか？【毎月14日はツイノベの日！ お題「ボーダー(境界)」 #twnvday 】

ちゆ @sekkouboku

火をつけられたように、一瞬にして奪われた僕の心は、君を失ってしまった今もくすぶり続けている。 熱は尾を引き、とても消えそうにない。 いつかまた出逢えるかな、君のようなひとに。 夜の闇に涙がそっと零れ落ちた。　#twnvday

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毎月14日はツイノベの日！ 今回のお題は全天の四分の三を見つめる四つの瞳”パンスターズ”が発見した彗星にちなんで「箒星」です。引力と時間とが織り成す物語。あなたが語る140字の輝きは、どんな軌跡を心に焼き付けますか？【毎月14日はツイノベの日！ お題「箒星」 #twnvday 】

ちゆ @sekkouboku

マグカップや食器類にパジャマ、クッションから何迄家の中はあの人とお揃いの物だらけ。だって折角の夫婦だもの。同じ物を共有したり、同じ目線で、同じ時間を過ごしていきたいわ。でも一つ、同じじゃダメな事があるの。それは。「私の方が貴方の事、大大だーいすきなんだもんね！」　#twnvday

ちゆ @sekkouboku

「私は、何も出来ないよ」「うん」「料理も洗濯も掃除も一つだって満足に出来ないし、面倒も沢山かける。お金だって」「うん」「それに私は、きっと、長くは生きられない」「うん。それでも、君がいい。君じゃないと駄目なんだ。ねぇ、もう一度言うよ。――僕と、結婚してください」 #twnvday

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毎月14日はツイノベの日！ 今回のお題は、twnovelの縁で16日に結婚するお二人を祝して「夫婦」です。夫婦の数だけ山あり谷あり物語あり。告白も求婚も喧嘩も理想も忠告も助言も反面教師も、140字には収まりますか？【毎月14日はツイノベの日！ お題「夫婦」 #twnvday 】

ちゆ @sekkouboku

@sousakuTL 泣き虫彼氏と殺人級にドジな彼女とか可愛いんじゃないかとふと。「私今日一回も転ばないで学校行けたよ！お弁当も忘れなかったし移動教室も迷わなかった！」「そうか～すごいな～えらいな～立派になって…ううっｸﾞｽｸﾞｽ」……恋人というか親子だこれ。

ちゆ @sekkouboku

@sousakuTL 「貴女もう少し身だしなみに気を遣ったら如何ですか。仮にもお嬢様でしょう？」「あら、家柄で決めつけるなんて偏見よ。身分関係なく美しい子綺麗な子は沢山いるわ。例えばほら、貴方だって怪盗さんなのに、かっこいいでしょう？」「それは‥‥ｴｯ」「なーんてｳﾌﾌ」

ちゆ @sekkouboku

大人になりたいと流星に願った君を、僕はくだらないと笑い飛ばしたね。無知だった幼い頃は、誰もがいつか無条件に叶う事と疑わなかったから。でも今、君はここに居ない。当然の未来は突如奪われる事もあると知った。だから僕は毎日を大切に生きていく。君が夢見た大人になる為に。 #twnvday

ちゆ @sekkouboku

「大人になるってどういうこと？お酒が飲める？煙草が吸える？仕事の出来る人？ねえ、お前はまだ子供だからなんて逃げ方卑怯だよ。それじゃ私はまた期待しちゃう。どうせなら徹底的に打ちのめしてほしかった…先生」そうして声を殺して泣く彼女の横顔は、もう子供とは呼べなかった。 #twnvday

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毎月14日はツイノベの日！ 新成人を迎える皆さん、おめでとうございます。さて、あなたはもう既に「大人」でしょうか？ 新成人の先を行く先輩の皆さん、おめでとうございます。はて、いつから「大人」になった気でいましたか？ 【毎月14日はツイノベの日！ お題「大人」 #twnvday 】

ちゆ @sekkouboku

@sousakuTL 私は何も要らないんです。豪華な暮らしも綺麗な衣服も胸を焦がすような衝動だって、要らない。だからただ静かにひっそりと、誰にも邪魔をされず、あの人の傍に居させてください。想われなくたっていいの。あの人が笑顔でいてくれるなら。どうか最期まで。それが、私の望みです。

ちゆ @sekkouboku

@sousakuTL ちゅ、とキスをされて。そっと覆い被さってきたかと思えば、冷たい骨張った手が服の裾を捲り上げて撫でてくる。「ひゃ、な、何よ突然！？」「んー、なんていうか腹減った」「夕飯ならまだ」「お前が、食いたい」熱のこもった声で囁くと、彼はあやしく笑った。「…いただきます」

ちゆ @sekkouboku

@sousakuTL 「ここは僕の部屋だと何遍言えば判るんですか、貴女は」「え？あら？嫌だわ私たら、ホホホ」「ホホホじゃ―」「っきゃあああ」「…」「…」「…そう。雷が、怖いんですね」「ち、違うわ！今のは驚いただけ…嫌ぁっ！」「強がったって説得力が…こら！離れろ！抱きつくなー！！」

ちゆ @sekkouboku

@sousakuTL 合わせた手と手。当然のように彼女の掌は小さくて、指も細くて、そこから辿った肩も体も全部、私なんかよりずっと小柄で頼りない。なのに彼女は驚くほど強く、ひたむきで、健気だ。一体こんな体のどこにその力を秘めているのだろう。どれだけの重荷を本当は抱えているのだろう。

ちゆ @sekkouboku

@sousakuTL 私が歩く、数歩後ろ。優しい微笑みを携えた彼女がついてくる。つかず、離れず。一定の距離を保って。それはまるで、二人の19という年齢差を表しているようだった。決して埋まらない年月という壁。追い越すことも、戻ることも出来ない。―いや、いつか君は私の先を往くのかな。

ちゆ @sekkouboku

@sousakuTL 「…申し訳ありません旦那様」弱々しい声で床に伏す彼女に首を振る。「気にせず休みなさい」水を張った桶からタオルを絞り、滲んだ汗に貼りつく前髪を指でよけて額に乗せた。冷たさが心地良いのか和らいだ表情になる。「…いつもと逆ですね」そして思い知った、君を失う恐れを。

ちゆ @sekkouboku

@sousakuTL 「旦那様、蛍です！」どこか興奮した声に庭へ目を向ければ、夜闇に灯る小さな命。まるで、それは。「儚い光だね」「…そんな事、ありません。強く美しい光です、とても」珍しい反抗の言葉は、何に対してだったのだろう。私は知らぬ振りで蛍よりも美しい双眸から目を反らした。

ちゆ @sekkouboku

@sousakuTL 恋かと問われゝば違ふ。愛かと問われゝば答へられない。私は彼女に確かに愛情は抱いていると思ふ。ただ、その愛がどう言つた意味を持つ愛なのか、それはまだ私にも判らないのだ。

ちゆ @sekkouboku

気が付くと辺り一面荒野が広がっていた。見渡す限り建物も草木も人も何も無い。厚い雲に覆われた暗い空に、寂れた大地。その光景に、私は私を包んでいたコールドスリープの機械から抜け出て泣き崩れた。どうして私は目覚めてしまったのだろう。こんな、滅びた世界にたった一人で。 #twnvday

ちゆ @sekkouboku

どうしてだろう。今までだって変わらず傍にいてくれたのに。君が庭に咲いた花を手入れする、その横顔が。今年も綺麗に咲きましたね、そう言って私の方を振り返りやわらかく微笑むその姿が。周りの花よりもずっと美しいと、思ったのは。 #twnvday

毎月14日はツイノベの日！ @twnvday_bot

毎月14日はツイノベの日！ 今回のお題は宇宙ヨットIKAROSが冬眠モードから復帰したことを応援して「目覚め」です。あなたが描く物語は、夢ですか、現実ですか？ それとも、目覚ましがBGMの140秒の微睡みですか？ 【毎月14日はツイノベの日！ お題「目覚め」 #twnvday 】

ちゆ @sekkouboku

@sousakuTL 「あの、何故貴女が僕の部屋で本を読んでいるのでしょうか」「だってこの部屋ったら珍しい外国の書物が沢山あるんですもの！」「しかもまた勝手に掃除を…」「まぁ。きっと貴方がちっとも綺麗になさらないから、わたくしという妖怪がすっかり棲みついてしまったのだわ。残念ね」

ちゆ @sekkouboku

@sousakuTL 「誰が僕の部屋を掃除してほしいと頼みましたっけ」「だって散らかり放題でまるで邪気が溜まっているようでしたのよ！これじゃあ、夜な夜な妖怪の類いでも出かねないわ」「…日中、貴女という妖怪がもう出ているようですが」「あら、綺麗好きの妖怪ね」「」