白バイ警官こてつさんとイケメンセレブ俳優バニー
超人気イケメンセレブ俳優のバーナビー・ブルックスJrがある日国道を車で走ってて信号が赤になったから停車したら後ろから白バイがサイレン鳴らしながら走ってきて、何だろうと思ってなんとなくバックミラーで見てたらその白バイが減速してサイレンもとめてバニーの車の隣に停車するんだ
2013-03-25 09:10:33ん?と思って横見たら白バイの警官がちょうど助手席の窓を手袋はめた指の第二関節でこんこんってして。首傾げて窓を下げたら、なんかすごくささいな交通違反をしたらしいことを指摘されるんだ。「まあな、重大な違反ってワケじゃねえからかわいそうなんどけどさ、白バイの目の前でやられちゃうとな、
2013-03-25 09:16:57おじさんとしてもさ、見逃すわけにいかないわけよ。な、わかった?だからね、信号変わったらちょっとその先で右寄って、車停めて。ね」って手で進路を指示されて、内心盛大に舌打ちしながら、でも窓の隙間からのぞきこんだだけじゃわからなかっただろうけど僕はバーナビー・ブルックスJrだし、
2013-03-25 09:46:49それこそ軽微な違反なんだから車をとめて顔を見せてサインの一つもしてやれば無罪放免になるだろうって思いながら青になった信号で発進して言われたとおり中央側の3車線めにいたのを一番右の車線までレーンチェンジして車を停めるのね。で、それを確認するまですぐ横にくっついて併走してた白バイも
2013-03-25 09:50:48車を遮るように前方へ回りこんで停車して。バイクを降りた警官が今度は運転席側へやってきて窓をこんこんってする。で、ドヤ顔で車を降りたのを超スルーして「はい免許証出してー」って手をつき出されてBBJちょっとショックを受ける。でもここで余裕のないとこを見せるのはイケメンの沽券に関わると
2013-03-25 09:54:09ぐっとこらえて名前と写真を見ればいくらなんでもわかるだろうと免許証を取り出して警官に渡すと、警官はそれをクリップボードに無造作にはさんで「はいはい、えーと、バーナビー…ブルックス…ジュニア、と」とか読み上げながら書き写してて、ちょっとなんだよこの警官!!って内心超むかつくんだけど
2013-03-25 09:56:23それでも度を失っちゃいけない僕はバーナビー・ブルックスJrなんだって自分に言い聞かせて警官の次の出方を待つことにする。ほどなくして警官は「はい、ここ。現住所と電話番号書いて」ってクリップボードを差し出してくる。「なんですか、あなたそうやってていよく僕の個人情報を手に入れようって
2013-03-25 10:00:46魂胆ですか」「はぁ?」声をひっくり返す警官。ヘルメットと黒いサングラスで顔はよくは見えないけれど浅黒い、インディアンかカラードなのはわかる。あごには猫の頭のような形に刈り込まれた一対のヒゲがあって、それがなんだかコミカルだ。「何いってんのおまえ。書類に必要なんだよ!」ほら!と
2013-03-25 10:02:57書類をあらためて突き出されるもののバニーは受け取らない。冷たい目で警官を見下ろしてると警官は「っだ!」と小さく叫んで制服の尻ポケットをごそごそさぐる。「疑ってんのか。俺のこと疑ってるんだな?ほら!俺は!ちゃんと!!警官だから!」そう言って身分証をバニーの顔の前に突き出してくる。
2013-03-25 10:04:39「コテツ・T・カブラギ。それがあなたの名前ですか」身分証に記された文字を読み上げる。「おーそうだよ!」「本人だという証明は?」「っだ!疑ぐり深ぇな!」虎徹という名の警官はもうひと声喚いてヘルメットとサングラスをむしり取った。「これで満足か?」冷えた目で目の前の男と身分証の写真を
2013-03-25 10:08:37見比べて、バーナビーは頷いた。「どうやら本人のようですね。オフィサー、シュテルンビルト市警察B13分署交通機動隊・・・って、B?あなたブロンズの警官じゃないですか!ここゴールドですよ!越権行為もいいところだ!」思わずむっとして怒鳴ると相手の男もむっとした顔になる。「ブロンズ
2013-03-25 10:11:57だろうがゴールドだろうが!現行犯に関しては市警所属なら逮捕権があるの!こちとら本職なんだよ、てめぇの職分ぐらいわかってるっての!」「どうかな。なんだかあなた、街の平和を守るのに縄張りもへったくれもあるかよ!とか言って平気で越境捜査とかしそうに見えますけれど」うぐ、と虎徹が言葉に
2013-03-25 10:15:09詰まったのはどうやら図星であったらしい。「と、とにかく!現行犯逮捕できるのはホントなんだよ!ていうか!軽微だろうがなんだろうが、おまえのしたことは立派な犯罪なんだぞ、わかってんのかそれ?それでもまあ、いちおう軽微ではあるし、本人も反省の色が強い――ちっとも反省してみえねぇけど、
2013-03-25 10:17:44そういうことにしてやって、だから略式起訴即結審の簡易裁判制度の適用、つまり違反切符ですませてやろうっつってんの! 温 情 なんだよこれ!わかってんのか!?別にいいんだぞ?どんなに署長やら裁判官にヤな顔されようがおまえをこのまま逮捕して拘留して起訴して裁判にかけることだって、
2013-03-25 10:20:06やろうと思えばできるんだからな!」「官憲の横暴ここに極まれり、ですね」バーナビーの冷たい声に虎徹はさらにぐっと言葉に詰まるがここは負けてなるものかという様子で睨み返してくる。結局折れたのはバーナビーだった。視線をそらし、顔をしかめてではあったがクリップボードを受け取る。虎徹の示す
2013-03-25 10:22:44まま指定の欄に住所と電話番号を書き入れた。「あと、最後に一番下。サインして」「ああ、やっぱりそのつもりだったんですね。いいですよ。どこにしましょうか。あなたの手帳?それともシャツに?」「はぁ?ンなとこに署名してなんになるんだよ。その紙の!一番下!わたくしは以上の行為により法規に
2013-03-25 10:25:13違反したことを認めここにその証として署名するものであります、っつー宣言文の最後だよ!」さっさとしろ、と不機嫌そうなふくれっつら――どう見てもそれは威嚇の表情というよりはふくれっつらでしかあり得なかった――に睨まれて、バーナビーはなんだか脱力してしまった。言われたとおり、指定の欄に
2013-03-25 10:27:35BarnabyBrooksJrと自分の名前を書く。ファンサービスのためのサインでも、メッセージや書簡へのシグネチャーでもなく、ただ署名として自分の名前を書いたのはずいぶんと久しぶりのことのような気がした。
2013-03-25 10:28:39このあと、罰金払わないバニーが虎徹さんが家まで取り立てに来てくれるなら支払ってもいいですとか残サムなことを言ったおかげでブロンズの片隅からゴールドまで取り立てに行かされたおじさんに盛大に文句を言われて、むかっとしたけどあまりにも自分をBBJとして扱わない彼に興味を持ってしまって
2013-03-25 10:30:40ブロンズの警察署にまで遊びにいくようになってなんでだか虎徹さんになついちゃって一緒にごはんたべたり酒飲みにいったりする仲になってそのうちなんだかもやもやしてきておじさんに恋情と欲望を持ってることに気がつくんだけどおじさんはぜんぜんそんなことかけらも思ってなくて無邪気で
2013-03-25 10:31:46ついにある日BBJが臨界超えて爆発しておじさんのことレイプしちゃって、それでさすがにもうおじさんと顔合わせられないって連絡とれなくなって鬱々としてたらある日ハイウェイをカーチェイス仲
2013-03-25 10:32:57中のおじさんのバイクを見かけて思わずスロットルをトップにぶちこんでおいかけたらおじさんが犯人の車にはねとばされて落馬じゃない事故らされたのを目撃しちゃって、でもおじさんなら絶対自分より犯人っていうはずだってさらにアクセル踏み込んで犯人の車を自分の車でぶっとばしてひっくり返して
2013-03-25 10:34:37それからおじさんを助けに戻って抱き起こすとおじさん脳震盪起こして朦朧としてて、あーバニーだ、幻でも死ぬ前にまた会えてうれしいよって涙ぐんでがくっと気を失うんだけどヘルメットが優秀だったおかげで脳震盪だけですんでひと晩検査入院しただけで翌日退院したら入り口にBBJが待ってて
2013-03-25 10:36:21強引に家まで送りますってバニーの車に乗せられちゃってアパートまでついてこられて、アパートの前で「あの時あなた、僕に会えてよかったって言いましたよね、僕のしたこと許してくれるんですか」「別に俺はおまえのこと許さねえとか言ってねえよおまえが勝手に距離おいたんだろ」とかなんとかかんとか
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