四月馬鹿企画2013

三年生降旗botのエイプリルフール企画2013のまとめです。
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三年生降旗bot @sannenfurihata

朝、体育館に行くと、黒子を中心に皆が集まっていた。何事かと駆けよれば、黒子が目を瞑り頭を押さえていて。聞けば、練習中にバスケットボールが頭に当たったとのことだった。そこで違和感を覚え、黒子を見る。黒子は静かに、けれどはっきりと言った。「目が、見えません」

2013-04-01 06:20:35
三年生降旗bot @sannenfurihata

降「え、待って、え……?」黒「ふむ、後頭部を打ったからでしょうか?」降「いや、ちょっと待てって!何でそんなに落ち着いてんだよ!見えなくなったんだろ?それって、それって、」黒「…そうですね、バスケが出来なくなる、かもしれませんね」降「!」

2013-04-01 06:40:09
三年生降旗bot @sannenfurihata

降「そういえば、火神は?」福「先生呼びに保健室行ってる」降「そっか……」河「なあ黒子、本当に何も、見えないのか?」黒「ええ、そうですね。明るいのはわかるのですが、物や人はぼんやりとすらも見えないです」降「な…っ、」 http://t.co/Cgse7zteeM

2013-04-01 07:00:09
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三年生降旗bot @sannenfurihata

降「じゃ、じゃあ、部活はどうなるんだよ!オレたち、今年で最後なんだぞ?!」黒「ボク抜きでも、君たちは十分戦える。だから、大丈夫です」降「何が大丈夫だよ!お前がいないと、お前が…!」黒「仕方ないでしょう、見えないんですから」

2013-04-01 07:20:22
三年生降旗bot @sannenfurihata

降「黒子、お前、マジで言ってるのか?」黒「ええ」降「っ、ふざけんな!!」河「フリ!ストップ!!」福「暴力はダメだ、フリ!」降「でもっ、だって…っ、黒子!何でお前なんだよ、なんで!誰よりもバスケを愛してるお前が、どうしてっ、」 http://t.co/PdrxmgLGvJ

2013-04-01 07:40:24
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三年生降旗bot @sannenfurihata

降「黒子は、それで良いのか?」黒「それ、とは?」降「バスケ部を辞めるってことだよ。ここまで一緒にやってきたのに、こんな形で……良いのかよ」黒「…………嫌、です」

2013-04-01 08:00:12
三年生降旗bot @sannenfurihata

黒「ボクだって、本当は嫌です。嫌ですけど、仕方ないじゃないですか。それに、ボクは影だ。此処にはもう沢山の光が居る。影がなくたって、大丈夫ですよ」降「そんなこと…!」黒「そういうものなんですよ、降旗君」

2013-04-01 08:20:19
三年生降旗bot @sannenfurihata

黒「もう誠凛にはたくさんの強い人たちが居る。そりゃ、奇襲はかけ辛くなるかもしれませんが、それをカバーできるだけの力を君たちはもう身に着けている。そうではありませんか?」降「どうして、お前、それで、良いのか?」黒「同じことばかりを聞くんですね、降旗君」

2013-04-01 08:40:09
三年生降旗bot @sannenfurihata

黒「仕方ないんです。このままバスケ部に居られるわけがない。自覚してください、ここは誠凛高校男子バスケットボール部。輝かしい成績を修めてきたこの学校は、もはや強豪校の仲間入りをしているんですよ。まだ新生なので海常や秀徳のようにはいきませんけど」降「でも、」黒「でもじゃないんです!」

2013-04-01 09:00:31
三年生降旗bot @sannenfurihata

黒「ねえ降旗君、お願いですから、それ以上言わないでください。ボクが、何も感じていないと思いますか…?」降「く、ろこ……?」黒「ボクだって、バスケを続けたい。君たちと一緒に、バスケを、したい」

2013-04-01 09:30:25
三年生降旗bot @sannenfurihata

黒「でも、見えないんです!君も、皆も、ボールさえも!」降「くろ、」黒「仕方ないじゃないですかっ、見えない人間に何ができると言うんです?ねえ降旗君、教えてくださいよ。ねえ!」 http://t.co/OwKhNTR6oX

2013-04-01 10:00:15
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三年生降旗bot @sannenfurihata

降「……黒子。目が見えなくても、お前は此処にいて、良いんだ。良いんだよ」黒「そんなむごたらしいこと、よく、言えますね」降「ああ、確かに酷いことを言っているかもしれない。けど、けど!オレはお前と、もっと居たい。もっと一緒に、此処で、この体育館で立っていたいんだよ、黒子」

2013-04-01 10:30:09
三年生降旗bot @sannenfurihata

黒「…酷い、です。自分勝手だ」降「ああ。オレは皆が思っているよりもずっと自分勝手なんだよ。良い奴でも、優しい奴でもない。ただオレがしたいことを自己満足でやっているだけなんだ。そりゃ他人の意見だって取り入れはする。だけどオレは、そんなに出来た人間じゃ、ないんだよ」

2013-04-01 11:00:10
三年生降旗bot @sannenfurihata

降「結局は自分がやりたいことをやっているだけでさ。それがたまたまチームの為になっているだけ。それだけなんだよ」黒「…でも、降旗君。それって、とっても素晴らしいことだと思いませんか?」降「え、」黒「だって、降旗君が心からチームのことを考えているってことでしょう?」

2013-04-01 11:20:26
三年生降旗bot @sannenfurihata

そう言い、黒子は真っ直ぐにオレを見た。綺麗な目。まるで空を写したかのような、そんな。……え、あれ、真っ直ぐ? 降「く、ろこ?」黒「はい」降「もしかして……、見えてる?」 http://t.co/r8suXuF4HJ

2013-04-01 11:40:12
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三年生降旗bot @sannenfurihata

黒「ええ、見えていますよ。君も、ボールも、体育館も」

2013-04-01 12:00:13
三年生降旗bot @sannenfurihata

降「え、あ、ええ??」黒「降旗君、今日は何の日でしょう?」降「え……あ、エイプリルフール」黒「正解です。すみません、全部ドッキリでした」福「わりぃなフリ。ちょっと性質悪いとも思ったんだけど……」河「案が出たとき、フリがどう判断するのか気になっちゃって、さ」

2013-04-01 12:20:34
三年生降旗bot @sannenfurihata

黒「降旗君…?怒ってます…?」降「……黒子、じゃあ、目は大丈夫、なんだな?」黒「え、あ、はい」降「そっか…そっか、良かったぁ……」黒「!」福「ちょ、泣くなよ!」降「だってっ、」黒「…すみませんでした、降旗君」降「うう、良かった…っ」 http://t.co/0tqVFCkKUm

2013-04-01 12:29:20
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三年生降旗bot @sannenfurihata

降「あ、そういえば火神は?」福「アイツは嘘つくの下手だからな。外で待機してもらってたんだ」河「ほら、あそこ」降「あ、本当だ……って、なんかすっげー泣いてんだけど?!」 http://t.co/jqDzXkaNPE

2013-04-01 12:36:30
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三年生降旗bot @sannenfurihata

黒「さて、ネタばらしもしましたし、お昼にしましょうか」火「そうだな!」福「フリ、お詫びになんか奢ってやるよ」河「オレもー」降「え、良いのか?やった、サンキュ!」

2013-04-01 12:47:22
三年生降旗bot @sannenfurihata

黒「ねえ、降旗君。もし本当に、ボクの目が見えなくなったら。それでも、友だちで居てくれますか?」降「…綺麗事だって言われるかもしれないけど、それでも。オレは黒子と、皆と最後まで友だちとして、そして仲間として居たいよ」黒「そう、ですか」降「おうっ」

2013-04-01 15:03:29