オキナワ・イン・ガゴヘル@アウトワード・ワールド・リミックス
「ジュゲムジュゲム以下略」「……ジュゲムジュゲム以下略」ヘルカイトの思考がいい感じに鈍ってきたのを見計らってガーゴイルは仕掛ける。「抱いて!」「……」「リピートアフターミー!抱いて!」「……」引っ掛かる訳がない!「軍曹の命令は絶対だ!この洗濯バサミで虐待するぞ!」 #apgh 9
2013-04-01 10:10:21ヘルカイトはパートナー(仮)がオキナワの陽気にあてられて頭をおかしくしたのではないかと思ったがいつものことだった。虐待は嫌だ。しかし抱いてというのも、まだ日が高い。それを口に出した時点で今日の日が変わるまでいや変わっても、このフートンから出られないことは確定だ。 #apgh 10
2013-04-01 10:19:36「抱いて!」「……」「だから!抱いて!」「……」石のように黙り続ける。ガーゴイルは両手に洗濯ばさみを構え、カチカチと鳴らして威嚇する!もう駄目だ!字面だけを見るとヘルガゴめいた地獄!まさに「今日から逆カプになりました♪」の同人エイプリルフールの様相を呈してきた。 #apgh 10
2013-04-01 11:31:20もうこれ以上黙ってはいられない!しかしこのままガーゴイルの思惑通りにするのも癪である。そうしている間にも洗濯ばさみの魔の手はヘルカイトの目前まで迫っており――ヘルカイトは覚悟を決める。洗濯ばさみを持ったガーゴイルの腕を取り、ヘルカイトは言った。 #apgh 12
2013-04-01 12:58:54「あっUFO!」「えっマジで!?」ガーゴイルの気が逸れた!ヘルカイトは生まれたその隙に洗濯ばさみを奪い取り、なんかしようとした!一体何をしようというのか!? #apgh 13
2013-04-01 13:50:01「イヤーッ!」ヘルカイトは壁に向かって洗濯ばさみを投げる!洗濯ばさみは四散!ヘルカイトは洗濯ばさみを使った虐待から逃れることに成功したが「なぁにしてくれてんのかなァスズメェ」ガーゴイルは怒気を隠そうとしていない!おお憐れヘルカイトはここで終わってしまうのか!? #apgh 13
2013-04-01 13:56:06そのとき……!\ピンポーン/インターホンの音が鳴り響いた!「ドーモ!ガゴヘル=サン!乳房片切除女戦士から派遣されたサガワです!洗濯ばさみを持ってきました!」 #apgh 15
2013-04-01 14:06:46「そんな展開あってたまるかー!!」ヘルカイトは絶叫したが、ガーゴイルは気にせずに荷物を受け取った。「あっていいんだ、スズメ」サガワも言う。「そうですね」「なぜなら今日は」「「エイプリルフール」」 #apgh 16
2013-04-01 14:14:09ガーゴイルは楽しげにエイプリルな踊りを踊る。フーリッシュ!その手にサガワが洗濯ばさみを1ダース追加!カチカチと鳴らして威嚇!さらに洗濯ばさみを追加してポイント倍点!みよ、この洗濯ばさみの群れを。今にも襲いかからんばかりに唸っている。襲いかかる?どこに? #apgh 17
2013-04-01 14:35:33無論ヘルカイトに!追いつめられた鼠は猫を噛むというが、たかが鼠一匹の一噛みで形勢逆転するとしたらそれはブッダブレス――奇跡の領域である。そんな奇跡がヘルカイトに訪れるかというと、訪れないのである。事態は悪化した。最早猶予は残されていない。虐待されるか、言うか。 #apgh 18
2013-04-01 14:46:04「もういい、待たない!こうなったらヤバレカバレだ!」そう叫んだのはガーゴイル!「虐待もする!ファックもする!どっちもやんなきゃなんねーのが不出来な部下を持った上司の辛いところだ」ナムサン!洗濯ばさみを……洗濯ばさみを……ああまさか……そんなご無体な! #apgh 19
2013-04-01 15:16:17スゴイリフジンだ!ヘルカイトは嘆く。四月馬鹿というだけでどうしてこうなるんだ!「わかった!わかりました!言います!オテスウをおかけして申し訳ございませんでした!」ヘルカイトがそう言った瞬間、ガーゴイルの手が止まる。「ン、でなんだスズメ。俺にどうしてほしいって?」 #apgh 20
2013-04-01 15:40:33「……耳に洗濯ばさみを」「えっ」「えっ」気まずい雰囲気!サガワは優しく見守っている!まだハンコをもらっていないのだ。ミセツケテヤロウゼ! #apgh 21
2013-04-01 16:19:51先に気まずい雰囲気から抜け出したのはガーゴイルだ!「ふぅん、へぇ、ほぉー」ニヤニヤとするガーゴイル。先ほどの勢いはない。自分の選択は間違ってなかったことにヘルカイトは安堵する。それがハズカシイ状況と気付かないヘルカイト。「そんじゃ耳出せよ、スズメ」 #apgh 22
2013-04-01 16:25:21カチカチと鳴らされ威嚇する洗濯ばさみ!コワイ!哀れなヘルカイトはおずおずと右耳を差し出した。その耳にガーゴイルは手早く洗濯ばさみを……嗚呼!なんということ!4つも!4つもつけてしまった!なんたる非人道的行為!!ナムサン! #apgh 23
2013-04-01 17:28:00「ま、焦らした罰だ」手の中で残りの洗濯ばさみを弄びながらガーゴイルは言う。「それでスズメ、もう片方はどうだ?ン?」ガーゴイルはにこやかだが有無を言わさぬ威圧感を出している。ヘルカイトの答えはもはや決まっているも同然だった。「……オネガイシマス」 #apgh 24
2013-04-01 17:47:09明度しか関知しない眼球が存在する側の左耳、死角になる部分を差し出すことへの恐怖。それを知ってか知らずか、ガーゴイルはゆっくりと洗濯ばさみをつけていく。一つ、二つ、三つ、四つ……そして五つ目を……無慈悲にも!耳珠に!短い軟骨では洗濯ばさみを支えきれず、弾け飛んだ! #apgh 25
2013-04-01 19:22:04かしり、と洗濯ばさみが落ちる、ヘルカイトの喉が短く鳴る。ガーゴイルはするりと親指の腹でヘルカイトの耳珠を撫でた。「ンー、やっぱここはだめかァ」ガーゴイルは身体の奥底から湧き上がる愉悦を隠しながら、なんでもなさげにヘルカイトの耳についた洗濯ばさみを指で弾く。 #apgh 26
2013-04-01 20:08:34この場面にもし海の番犬たる愛護団体がいたらどう思ったことだろうか?これはれっきとした虐待だ!みよ、哀れなスズメがかすかに震えるのがわかるだろう。しかしこの場にいるのはガーゴイルとヘルカイトとそしてサガワの三人きり……印鑑を待つサガワは月めいて二人を見守っている。 #apgh 27
2013-04-01 20:31:31「ちょっと待ってろ」ガーゴイルはそう言ってサガワに向かう。「サインでもいいですか?」ガーゴイルの輝かんばかりの営業スマイル!もうこれ以上この二人を見れないのかとサガワは落胆したが自分にはまだ仕事が残っている。サガワは後ろ髪をひかれながらもサインを受け取った。 #apgh 28
2013-04-01 20:44:31「よし邪魔者は消え……」\ピンポーン/「ドーモ、戦艦ブラックキャットです!ハンコクダサイ!」この期に及んで一体何を届けに来たというのか!? #apgh 28
2013-04-01 20:51:33