げす月(岩板)小話まとめ

下種い岩月君と伊丹さん。
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みか @tripxdream

※ゲス月注意報 伊丹が歩いていると、前方に見知った背中を見つけた。相手は自分に気づかず、階段を降りようとしているが、横顔から判断するに、以前縁があり、一緒に捜査をした岩月彬のようであった。伊丹はそんな彼を呼びとめた。「おい、岩月!」

2013-04-10 23:11:31
みか @tripxdream

「…ああ、貴方でしたか。何か用ですか?」 「用がなきゃ話しかけちゃいけねえのかよ?」「いいえ? ですが、貴方と違って僕は忙しいので」「へーへーそーですか。ま、確かに俺は今日はもう帰るんで、お忙しいお前とは違いますねー」「! 貴方も帰るんですか?」「だから、そういってんだろ。

2013-04-10 23:12:11
みか @tripxdream

お、警部殿。って、カイトぼっちゃんもいるじゃねえかよ・・・また何かやってたのかあの二人・・・」そう言いながら、伊丹は階下に居る杉下警部と甲斐警部補を見た。岩月はそんな彼を何故か苛立ちを含んだ目で見つめた。「俺は帰るんで。じゃあな」そう言って岩月に背を向けて伊丹は階段を下り始めた。

2013-04-10 23:15:13
みか @tripxdream

「…んでですか」「あ?」「いやだ・・・」岩月が何事か呟いているようなので、振り向いて岩月を見ようとした瞬間に衝撃が伊丹を襲った。ちょうどいた場所が階段というせいもあったのだろう、バランスを崩し、伊丹の体は重力に従い下へと落ちて行った。

2013-04-10 23:18:11
みか @tripxdream

階下に落ちて倒れこんだ自分を見る人が増えて行くのを分かりながら、伊丹は自分の身に何が起こったのかまだ理解出来ずにいた。「おい、伊丹じゃねえか!」「先輩! 大丈夫っすか!?」「うっわ、やばくないっすか!? 大丈夫っすか?」「・・・どうやら、上から落ちたみたいですね。立てますか?」

2013-04-10 23:22:42
みか @tripxdream

ほら伊丹さん行きましょ、手当しないと」「あ、ああ?」杉下の手を取ろうとした伊丹の手を自分が握り、悠々と人の波を割って歩き出す岩月。「あ、あの人あれっすよね、サイバー犯罪の!」「そのようですね・・・しかし先程の伊丹刑事は・・・」「伊丹刑事は?」

2013-04-10 23:27:24
みか @tripxdream

杉下警部の手をとろうとするが、伊丹は先程のことを思い返していた。自分は確かに背中に衝撃・・・いや、押された覚えがある・・・。さっき一緒に居たのは・・・「もう伊丹さん何なんにもないところでこけてるんですか…ほら人集まってきちゃった…あ、大丈夫ですありがとうございます…

2013-04-10 23:24:43
みか @tripxdream

「いえ、何でもありませんよ、二人だけの問題でしょうから」「えー! なんすかそれ! 教えて下さいよ、杉下さん!!」 

2013-04-10 23:28:13