進撃のバニーちゃん(巨人)はね、サスペンダーを買いに行って帰って来なくなったおじさんを探しにきたの。そしたら世界の果ての壁に穴が空いていたの。不思議に思って指でチョンチョンってしたら、壁がくずれて、壁の中に入れてしまったの。そしたらそこはバニかわ村で小さい人間がたくさんいたよ。
2013-05-03 22:07:07バニーちゃんが襲って来たと思って、バニかわの人たちは謎の装置でイチゴを投げつけて来たんだけど、途中で巨人がバニーちゃんだってことに気がついて攻撃をやめました。
2013-05-03 22:10:50他のモブ巨人さんたちがバニーちゃんが捕まったと思って攻めて来て、バニかわ村のひとたちはとても困っていたの。だからバニーちゃんは他の巨人さんにハンサムスマイルをして、帰ってもらいました。バニかわ村のひとたちのために、穴をふさぐお手伝いもしたよ。あれ?バニーちゃん、壁の内側にいるよ?
2013-05-03 22:16:08うっかりの中に閉じ込められてしまったバニーちゃんは、そのままバニかわ村で過ごすことにしました。数日立ったある日、とある宗教に勧誘されて、壁の内側の、真ん中のお部屋に連れていかれました。そこからは、聞いたことある声が聞こえた気がしました。「うっし、うっし…」この声は一体…?
2013-05-03 22:24:03確か、ロック……ば……? でもバニーちゃんはすぐにその声の主のことを忘れてしまいました。だって宗教のえらい人が、とっても大切な話を聞かせてくれたからです。
2013-05-03 22:36:21世界には元々、壁なんてなかったこと。最初はみんな小さな人間だったこと。ウロボロスがM(マーベリック)ウイルスを開発して、巨人を作り出したこと。バニーちゃんの両親のお墓が、壁の内側にあること。そして、ウイルス研究のために巨人を捕まえていること。真ん中の部屋には牛型巨人がいること。
2013-05-03 22:45:54バニーちゃんは牛型巨人と聞いて、最近見かけなくなっていたロックバイソンさんを思い出しました。ロックバイソン、虎徹さんの親友の……。バニーちゃんは、大切な、大切なことを思い出しました。虎徹さんが、いません。まだ帰ってきていません。壁の内側にいたら、一生会えないのではないでしょうか?
2013-05-03 22:49:39バニーちゃんは虎徹さんを思い出しました。すると、楽しかったはずのバニかわ村での生活が一変に色あせてしまいました。イチゴを食べても、すっぱいばかり。何故か塩の味もします。虎徹さんに、会いたい。バニーちゃんは寂しくて寂しくて、うさぎのように震えていました。
2013-05-03 22:52:12その頃、ウロボロスと宗教家の間で内紛が起こっていました。宗教家は牛型巨人を解放するべきだと主張し、ウロボロスは巨人から採取したウイルスをバニかわ村の小さなバニーちゃんたちに打とうとしていました。彼らは長い間対立していましたが、バニーちゃんが壁の内側に来たことで均衡が崩れました。
2013-05-03 22:56:21住人たちが寂しくて泣いているバニーちゃんを気にかけている間に、ひっそりとウロボロスが動き始めました。壁の内側に、ウイルスを撒いていたのです。みんなも、そしてバニーちゃんも気づかない間に、異変は起こっていたのです。小さな小さな、バニーちゃんたちに……。
2013-05-03 23:05:13巨人のバニーちゃんの耳に、どーん!どーん!という音が聞こえて来ました。なんだか懐かしい。まるで、巨人の足音のような……。え?大きなバニーちゃんが、ひとり、ふたり。たくさん!バニかわ村のバニーちゃんたちが、みんな巨人になっていました。せまい、すごく、狭い!
2013-05-03 23:08:15巨人になったバニかわ村のバニーちゃんたちは、びっくりして大きな声で泣いていました。巨人バニーちゃんも、つられて悲しくなって来ました。虎徹さんに会いたいし、悲しい。思わずバニーちゃんは、壁に手を伸ばしてしまいました。みんなごめんなさい。あとで塞ぐから……。
2013-05-03 23:11:45そっと壁を壊したバニーちゃんは、バニーちゃんは外の世界に向かって、大きな声で叫びました。「虎徹さーーーーん!!」その声は、遠吠えのように遠くまで響いていきました。
2013-05-03 23:14:31幻聴かな?とおもって壁から顔を出してみると、いつもと違う洋服の、だけどいつもの猫ひげの虎徹さんが座っていました。「っだ!バニー、そんなとこで何やってんだよ!帰ろ?俺さー、サスペンダー買ったんだよ!どう?」この空気を読まない感じ、虎徹さんです。
2013-05-03 23:19:25「なんかバニーちゃんたくさんいるな!もしかして噂の村?あ、これあっちで拾った。お土産な!」そういって虎徹さんは、野いちごを置いて、サスペンダーの背中をつかむ巨人バニーちゃんを連れて帰って行きました。バニかわ村のバニーちゃんたちは、とりあえずお土産の野いちごを分け合って食べました。
2013-05-03 23:22:16巨人バニーちゃんは、いつもと違う虎徹さんに戸惑っていました。「悪くないです」そういいながらも見惚れてしまって、その顔を見られたくなくて、サスペンダーを引っ張るふりをしながら後ろをついて行くばかりです。くやしい。僕だって新しい洋服を着れば虎徹さんも見惚れるスタイリッシュさなのに!
2013-05-03 23:27:15新しい洋服を探しにいかなくちゃ。巨人バニーちゃんはそう心に誓いながら、楽しかったバニかわ村の生活を思い出しました。ふと振り返ると、壊してしまった壁はすでに塞がれ、小さな出入り口から、小さなバニーちゃんたちが手を振っていました。次は新しい洋服で会いましょう。See,ya!
2013-05-03 23:29:59