野生動物による汚染 避難指示解除準備区域内の家屋 弁護士 中所克博先生解説

弁護士中所克博 @K_Nakajo

昨日依頼者から聴いた話し。住まいは、避難指示解除準備区域の山間部にある。２年以上の避難で壁が弱り、山の動物が穴を開けて屋内に侵入。動物の体にも糞尿にも高濃度の放射性物質が。屋外で作業したご主人より、屋内で塵にまみれて掃除した奥さんの被曝線量の方が必ず高い値を示すそうである。

弁護士中所克博 @K_Nakajo

屋内に侵入したネズミは、屋根裏や壁の間などに入り込んでいる。建物の奥深くに、放射性物質の塵を撒き散らす。胃袋でギュッと濃縮した放射性物質を糞尿として垂れ流す。その結果、建物は奥深くから汚染される。もちろん、解除準備区域の動物は、より高い線量の区域に頻繁に出張しているはず。

弁護士中所克博 @K_Nakajo

動物に壁を破られ，荒された屋内を2度にわたって奧さんが掃除。居室掃除の１度目と比べ，穴の空いた風呂場掃除の２度目に浴びた線量は約２倍だった。次に，戸外清掃のご主人の線量は，室内清掃の奧さんの約半分。以上の各事実から，室内の高線量は侵入した小動物が持ち込んだのが原因と推定される。

弁護士中所克博 @K_Nakajo

帰還困難区域に棲息するイノシシ君。自らを帰還困難区域の住人だと自覚し，他区域への出張を自粛するか？居住制限区域で繁殖するネズミさん。私達の体は汚染度が高いと認識し，人家の侵入や粗相を遠慮するか？もしもそんなイノシシ君やネズミさんがいたなら，立派な銅像を建ててあげてもいい！

弁護士中所克博 @K_Nakajo

先ほどから紹介している被害者の家。避難指示解除準備区域内の山間部にある。先日環境省の個別説明で，「居宅の周囲20mと田畑は除染する。だが山林は無理」と告げられた。飲み水は井戸か山水。風呂も山の雑木でわかす。にもかかわらず，東電は全損を否定し，24/72だけしか払わないとの答弁。

弁護士中所克博 @K_Nakajo

山を切り開き，平地にした場所に居宅を設けた。隣の田畑で収穫した米と野菜を食糧にする。飲料水は裏山の沢水か浅く掘った井戸から頂戴する。畑で蜂を飼育し，休耕田ではある淡水魚を養殖。宅地，田畑，山林は，人を連結点として相互に結合して一体となり，単体を超えた独自の価値を持つに至っている。

弁護士中所克博 @K_Nakajo

現時点で東電が用意した不動産賠償の基準は，「宅地」に関するものだけ。だが，依頼者の不動産は，依頼者一家を中心として，全てが相互に結合し合い一体をなしている。東電は「宅地」だけ評価すると言ってきたが，それでは現実的ではない。ではどう考えれば良いのか？まだ考え中としか言えない。

弁護士中所克博 @K_Nakajo

山林の除染について調べるため，環境省のHPを掘っている。この辺りに色々な資料がある。　→　http://t.co/1893y3FkW9

弁護士中所克博 @K_Nakajo

http://t.co/fsRi6pRVnb←コレのQ1-11。「（里山林や平地林、原木しいたけ栽培環境（森林内））は一律に対象外とはしておりませんが、人への健康影響の観点から、まずは人の生活空間を優先するのが適当と考えられます」が回答。きわめて歯切れが悪い。

弁護士中所克博 @K_Nakajo

例えば，南相馬市の山林の除染。「住居等近隣における措置を最優先に行うものとする。その他の森林については、当面は、蓄積されつつある技術的知見を踏まえて、関係機関と連携して、今後の対応を検討する。」とある。後段部分は言語不明瞭＆趣旨不明瞭のお役所フレーズ。

弁護士中所克博 @K_Nakajo

１つ前のつぶやきで引用したフレーズの出典は「特別地域内除染実施計画（南相馬市）」の５頁。アドレスはココ　→　http://t.co/s4v8IvmETl

弁護士中所克博 @K_Nakajo

センターの口頭審理期日に出頭し，不動産賠償についてやり取りした時の感触。東電基準を追認し，機械的・短絡的に不動産損害を算定しようという雰囲気ではなかった。むしろ，客観的な事実を把握し，必ずも東電基準に囚われず，もっと実質的に見てくれそうな感触だった。感触が現実化することを願う。