- Kagamikimihiko
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まあこれは難しい話で、ぼくとしてはポルノ規制を進めたい人々の気持ちもわからないではないのだけど、しかしやっぱ、被害児童が実在しない二次元的な表現を規制対象にするのは強く違和感がある。法律の原則は、欲望の規制でなくて犯罪の抑止に置くべきだと思うんだよね。
2013-05-29 15:25:34犯罪を抑止するためには欲望そのものを規制するべきだ、みたいな考えのひともいるかもしれないけど、そりゃ端的に無理なのでやめたほうがいい。人間はいろいろ変態的なことを考える生き物です。そして考えるのは自由。現実に被害者が出ないのであれば。
2013-05-29 15:26:39……とまあこういう風に議論しても、そもそも児童を対象とする性的なマンガ表現があることそのものが児童に被害を与えている、みたいな反論が寄せられがちで、そうなってくるとこんどは「被害」の定義とはなにかという泥沼に突入するわけだけど。しかしぼくはそこはシンプルにすべきだと思うんだよね。
2013-05-29 15:28:00少し哲学的に言えば、この問題はつまり「欲望」と「行為」のあいだに「表現」という中間領域があって、その扱いが厄介という話なのよね。人間なにを欲望してもいい。これはみな同意すると思う。人間はなんでも行為していいわけではない。これも異論ないだろうけど、しかし表現はその中間なんだよな。
2013-05-29 15:30:40ぼくとしては、隣人が子供を犯したいと思おうがなんだろうが、そしてその妄想をマンガにしてようなんだろうが、実行しないかぎりは放っておけよと思う。でも、表現とはそもそも社会的行為の一部であり、したがって表現により加害が生じる場合もあるとみなす立場のひとは、それは認めないだろう。
2013-05-29 15:33:17欲望、表現、行為の三者はじつに難しい関係にある。直接繋がっているわけじゃないが無関係でもない。小学生が犯されるエロマンガで興奮したからといってレイプするわけではない、それはそうだけど、しかし二次元の欲望と三次元の欲望が無関係かと言えばそれはむろん無関係なはずがない。
2013-05-29 15:35:22@hazuma 同意しますけど、ペドフィリア自体が精神疾患という論理があり、「健全ではない反社会的性的衝動は制限すべき」という保健衛生的な組み立てが欧米では見られますね。そもそも性癖と人間行動を同一視する乱暴な論理。「アトム的個人」の価値観だとそれが当たり前という無理難題が。
2013-05-29 15:32:13@hazuma 「被害」の意味が曖昧なままだとお話にならないですからね。ちゃんと論理的に説明出来る「実被害」だけにして欲しいです。犯罪者の家にそういった本や動画・ゲームがあったってレベルで言われても納得できないですし
2013-05-29 15:32:40@hazuma 他人の権利を侵害しなければ、自由に振る舞えるという点が近代社会の、それ以前の社会に対するアドバンテージだと、宮台先生が仰っていたような。確かではないけれど。
2013-05-29 15:34:27@hazuma 第三者から見て、明らかに被害を受けていることが分かるのであれば良いのですが、それこそ、曖昧なものも枠組みの中に入れたりするということは、その定義が広義になってしまいますね。 第三者が抗議する点においては、障害者差別を謳う抗議に近いものを感じてしまう所です。
2013-05-29 15:34:30@hazuma LOなんかは「表現があるから行為が抑制できる」という意見広告(?)も誌面で出していますよね。でも「表現が行為を助長する」って言ってる人たちはこれを認めてくれないですよね…
2013-05-29 15:37:34いろいろ意見が寄せられています。頷くことも多いです。というか、ぼくは改正反対派です。反対派としては「擬似児童ポルノとかありえねえ」と拳を振り上げるのが正しいのですが、みなさんご存じのおりぼくはなかなかそういうことをやらないひとでしてw ちょっと別角度から考えてみました。
2013-05-29 15:37:58ぼくがいま言ったのは(普通の感覚と違うだろうけど)、ヘイトスピーチ規制の議論は、構造的に擬似児童ポルノ規制の議論に近くなるということです。「他人を傷つける表現は規制するべきだ」という議論。
2013-05-29 15:40:11なにを被害と考えるべきか、暴力とはなにか、行為と言葉はどうわけられるのか(わけられないのではないか)、こういうのはじつは90年代以降の現代思想の主題のひとつでして、ぼくも大学院生時代は延々とそんなこと考えてました。
2013-05-29 15:42:05で、その結果、ぐるぐると何周もしたあげく、ぼくは最近では、暴力の定義はできるだけシンプルにするべきだ、という結論に達しているのですね。社会的な悪に対して細かく対処するのは当然として、そこで暴力やハラスメントの定義をインフレさせていくとまた別の問題が出る。
2013-05-29 15:43:32まあ、これはたいへん、たいへん、たいへん難しい問題です。表現がひとを傷つけるか、傷つけるとしてそれは身体的暴力と同じように暴力なのか。その問いに「YES」と答えた瞬間に、じつに広範な表現規制への道が拓かれる。「NO」と答えると、多くのハラスメントを見逃すことになる。
2013-05-29 15:47:16ぼくはそこで、表現規制への道を拓きたくないので「NO」と答えるほうを選ぶのですが、その判断は、ある立場のひとたちにとってはきわめて暴力的な立場に見えるはずです。ま、とにかく、いろいろ難しいですよね。。
2013-05-29 15:48:2216時からの打ち合わせが社であるのに、シャワー浴びて全裸でまだ家にいることに気づきました。もうツイートやめますw
2013-05-29 15:49:16@hazuma それこそ、先程東さんがツイートしたように、基本的には実被害を与えなければ良いのかなと
2013-05-29 15:44:36身口意の三業的な話 RT @hazuma: 「欲望」と「行為」のあいだに「表現」という中間領域があって、その扱いが厄介という話なのよね。人間なにを欲望してもいい。これはみな同意すると思う。人間はなんでも行為していいわけではない。これも異論ないだろうけど、しかし表現はその中間なんだ
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