映画「MEMORIES」えだまめレポ

超越頭脳明晰優秀学生きなこ @edamamekinako

オールナイト上映会で最後の作品が、大友克洋監督の「MEMORIES」（1995年）であります。これは大友克洋、森本晃司、岡村天斎のそれぞれが個別のエピソードを監督するオムニバス形式の作品となっています

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EPISODE1「彼女の想いで」は大友克洋の同名原作を、森本晃司が監督、今敏（大好き！）が脚本と設定をつとめてアニメ化された作品！宇宙遊泳中に受信したSOS信号の発信源を辿ってたどり着いた星における奇妙な物語。現実と幻想の交錯（この場合はそのまま「彼女の想いで」）が今敏らしい。

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EPISODE2「最臭兵器」は原作脚本キャラ原案が大友、監督が岡村天斎。ストーリーはだいぶ酷くて、間違えて飲んでしまった試薬が実は人を殺せるほど体臭を臭くできるというもので（しかも自分は臭いに気付かない）、主人公はどんどん無邪気に人を殺していく。笑いのセンスが古くてちょっとアレ。

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EPISODE3「大砲の街」はおそらく大友の大本命、一番やりたかったことをやった回なはず。監督・原作・脚本だけでなくキャラクター原案や美術まで大友克洋が担当。絵のタッチも独特な世界観を醸し出している。大砲を撃つだけの街における一つの家族の一日を描いた物語。

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なんと全編ワンカットで描かれているというから驚き。それと、敵なんてどこにも見えないのにルーチンで大砲を撃ち続ける街の奇妙さはどこか現実の風刺すらも感じさせました

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これが「スチームボーイ」の原型になったという話は聞きますが、観てみて納得。大友さんの趣味全開で絵の密度が凄くて面白い映像体験でした