【Twitter小説】23時の夢物語 Vol.13
人気だった物語は、わかりやすく太字にしました。
1301〜1400
#twnovel うさぎが道端で泣いていた。抱き上げてなでてやると、うるんだ瞳で「おうちにかえりたい」と、ぎゅうっとしがみついてきた。仕方なく、いま、月への行き方を必死に考えている。
2011-10-03 23:25:02#twnovel お菓子の食べ放題に来たのに、テーブルの上にはお皿やグラスだけで、ケーキもクッキーもアイスもなかった。怒って店員さんを呼ぶと、どうぞご自由にお食べ下さいと笑われた。よく見ると、食器もテーブルも壁も、みんなお菓子だった。恥ずかしいので、床に穴掘ってるなう。もぐもぐ。
2011-10-05 23:16:03#twnovel 魔術師が帽子から取り出したのは、ウサギ、薔薇、国旗、色とりどりの紙吹雪。役立たず!と罵られて、戦場から追い出されましたとさ。
2011-10-08 23:21:10#twnovel メリーゴーランドの馬が逃げ出した。砂糖菓子色の身体で、高速道路をひた走り、商店街を抜け、田んぼを越えて、一軒の家にたどり着き、そこで眠っている少年の夢に入り込んだ。少年がパイロットになったことと、閉園直前の遊園地で起こった盗難事件との因果関係は証明されていない。
2011-10-10 23:18:35#twnovel 「浮気しようよ」と誘惑される。素敵な申し出だったので「いいよ」と答える。近づく唇をやさしく押さえて、ゆったり笑う。「続きはベッドで。今夜、私の夢まで来ることができたらね」そして、私の夢魔に喰い殺されなければ、ね。
2011-10-13 23:53:40#twnovel #twpoem おやすみなさい、良い夢を。 あなたの現実と、お別れを。 不思議の世界が、待っている。 おやすみなさい、良い朝を。 あなたの夢に、お別れを。 不思議な現実が、待っている。
2011-10-14 00:03:26#twnovel 朝起きると、鳥になっていた。空を飛んでみたいなあとか、自由になりたいなあとか、そんなことばかり考えてたせいだと思う。でも夢は叶っても、まだ願いは叶っていない。扉も窓も開けられず、部屋の中をぐるぐるまわっているだけとか、神様はいじわるすぎる。
2011-10-15 23:18:45#twnovel 天使と恋に落ちたが、泣く泣く別れることになった。次元も種族も性別も超えた愛も、鳥アレルギーには勝てなかった。くしゅん。
2011-10-15 23:22:45#twnovel 件名 Re:東京出張 おまんじゅうがこわいです。とくに、とりさんのおまんじゅうがこわいです。バナナさんはそれほどでもありません。お、おみやげなんか、きたいしてないんだからねっっ。
2011-10-15 23:30:37#twnovel @隕石:(´;ω;`) RT @地球:もう来んな? RT @ついった:淫石 RT @はてぶ:来る来る詐欺 @にちゃん:バット持って待機 RT @隕石:ちょっと衝突します
2011-10-17 23:15:51#twnovel 黒いドレスに、黒い靴。黒髪、黒爪、黒真珠。翼も黒に染め上げた。完璧な変装で恋人に会いに行くと、まっ白な悪魔が苦笑しながら立っていた。
2011-10-18 23:07:491401〜1500
夢みる子猫(2作品)
#twnovel #twpoem 夢みる子猫は、夢を見る。 楽しい夢を、ステキな夢を。 どこまで行っても、夢は夢。 それでも、子猫は夢を見る。 夢がなくては、生きられないから。
2011-10-23 23:16:51#twnovel #twpoem 夢みる子猫は、夢を見る。 悲しい夢を、コワイ夢を。 どこまで行っても、夢は夢。 だから、子猫は夢を見る。 夢があったら、生き延びられるから。
2011-10-23 23:47:23#twnovel 昔むかし、ある所に、白い鳥と黒い鳥がおりました。どちらも非常に美しい鳥でしたが、王子に愛されたのは黒い鳥でした。嫉妬に狂った白い鳥が黒くなり、そのことを心配した黒い鳥が白くなり、王子はどちらが彼の愛した鳥か、わからなくなってしまったということです…。
2011-10-26 23:16:20#twnovel 「右へ行けば、運命の人に出会えます。左へ行けば、長年の夢が叶います。さあ、どちらを選びますか?」「真ん中で」「なぜですか?」「アンタの言うことが聞きたくない」
2011-10-30 23:36:40飢えた狩人(5作品)
#twnovel 飢えた狩人は、弓を持って旅に出ました。野鼠を狩ろうとすると、野鼠が「もっといい獲物を教えよう」と言いました。教わった通りに行くと、兎がいたので狩ろうとすると、兎が「もっといい獲物を教えよう」と言いました。こうして狩人は、その日の晩、野鼠と兎と鹿を食べたのでした。
2011-11-01 23:29:31#twnovel 旅する狩人は、弓を持って歩いていました。途中で竜がいたので殺して食べてしまうと、近隣の住民にひどく感謝されました。王様が褒美として美しい姫をくれるというので、狩人は大変に喜んで、その日の晩、シチューにしようか丸焼きにしようか、幸せな悩みを楽しみました。
2011-11-01 23:35:13#twnovel 恋する狩人は、弓を持って悩んでいました。姫の美しさを食べてしまうか、どうしようかを。迷っていると、姫が囁きました。「私を生かした方がよいでしょう。果物を集められるし、獲物をおいしく料理もできる。何より宝の場所を知っています」こうして狩人は新しい旅に旅立ちました。
2011-11-01 23:45:45#twnovel 宝を求める狩人は、弓を持って旅していました。けれどいつまで経っても宝は見つからず、いつしか姫がくれた地図は偽りだとわかりました。怒った狩人が姫に会いに戻ると、美しく賢い姫はにっこり笑って、子宝を授かりましたと答えました。
2011-11-01 23:52:42