ピヨ社長=サンによるグラマラス・キラーズ解説
- hosidukuyo
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あの話だと普通「憎いはずのアイツに…親友の仇に…俺は何で…こんなに惹かれてるんだ…」ってドラマが入ったあとやっとマジの殺し合いが始まるだろうにいきなり乳揉みからの心臓摘出爆発四散なので実にニンジャスレイヤーだと思う
2013-07-02 16:36:301ページめ 忍殺メンポの書体…第一部のフジキドは基本的にナラクメイクアップをあまり使わず、装備を自前で用意しています。一介のサラリマンであった彼に鉄工スキルなど望むべくもなく、自作しようとすると何らかの既成のパーツにニンジャ膂力で無理矢理「忍」「殺」を刻むことになります。
2013-07-02 20:52:58→その結果がこのハンドメイド感あふれるメンポであり、読み込みの深さもさることながらリアリティと彼の狂いっぷりを同時に表現するこの繊細なワザマエはこれまでのウキヨエには存在しなかった視点と言えます。
2013-07-02 20:54:322ページめ フジキドの解釈…この扉絵がさおとめ忍殺の全てを象徴していると言っても過言ではありません。本文中での描写とわらいなくデザインでともすれば固定されがちな「ニンジャスレイヤー」というキャラクターを、ここまで自由に解釈するには相当の努力があったものと思われます。
2013-07-02 20:58:593ページめ 2コマ目のフジキド…「腕を組んで直立」はニンジャスレイヤーを象徴するポーズですが、この腹の前で二の腕だけ組むスタイルを想像できた人が今までにいるか?ミニットマンのインパクトだけで1ページ押し切るような手抜きはさおとめ先生には存在しないのだ!
2013-07-02 21:02:454ページめ 背景の書き込み!白背景でリリカルなアトモスフィアを出す…みたいな逃げは一切打たない!この話の舞台がネオサイタマでなければならない事をよほど強く理解しないとこうはならない!
2013-07-02 21:07:085 イクエイションの最期…原作では『「サヨナラ!」イクエイションはそれだけ言うのがやっとだった。ハラキリの時間すら与えられなかった。』この無機質な地の文をミニットマンの一人称視点に転換することでドラマを動かす荒業。→
2013-07-02 21:13:36→またミニットマンがハイクに重きを置く礼儀をわきまえたベテランであることをも表現している。酸いも甘いも噛み分けたベテランのニンジャにとって信頼出来るパートナーの存在がいかに大きいものか!これに比べればイクエイションが真っ二つになってないことなど些細な問題だ。
2013-07-02 21:15:126 降りしきる雨…原作は地下鉄での戦いなので雨は降っていないはずだが、その再現よりもネオサイタマらしさを優先したのは英断。1コマ目で斜めに降り注ぎスピード感を重点していたと思いきやそれが4コマ目のミニットマンの決意でストレートに降り注ぐ!変幻自在!
2013-07-02 21:18:527 ミニットマンの髪の乱れ方…この作品が耽美重点している限り例えばパースの効いた構図等でグッドルッキングを損なうことは許されず、アクションシーンにはそれなりの枷がはめられる。それをこの髪の乱れで表現しているわけで、初めはギャグだったこの髪型がここで合理的に生きてくる!
2013-07-02 21:23:218 6コマ目、スリケン…電車の進行方向と並行に飛ぶ軌跡。のっぺりしがちなグッドルッキングページ構成に意図的に奥行きのあるコマを挿入するこのバランス感覚、そしてビル街に飛ぶスリケンの異様さ。恐らくニンジャに触れずに生きてきた掲載誌読者にどれほどのイマジネーションを与えるだろうか。
2013-07-02 21:28:129 アバッアババババーッ!アババババー!これまでつまらなさそうにしていたフジキド、つまり従来のクールなフジキドを徹底して描いてきたのがここで一気にホモ!左右に激しくシェイクして読者を殺すモーゼズのやり口を完全模倣!ホモだけに!雨が降っているので濡れてんのも合法!クソッ!ヤラレタ!
2013-07-02 21:31:0810~11 そしてホモからの忍殺!ホモで「ああなんだギャグか…」とか油断した読者はここでミニットマンめいて心臓を貫かれるのである!ここでこの一編は既存のジャンルから解き放たれたまさにグラマラスキラーとしか言い様のないジャンルを開拓したのだ!Wasshoi!
2013-07-02 21:35:0812!ここでも髪が生きてくる!2コマ目で整っていたおぐしが大ゴマで散華!華麗に散るミニットマンとフジキドの重苦しさ!ウオーッ!カラテ!
2013-07-02 21:38:0513ページめ ただのアノヨだと思ったら大間違いで、1コマ目の遠景に立ち並ぶトリイがコトダマ空間を表現。こういう重篤ヘッズ向けの描写をサラリと入れてくるあたり誰の差し金かおのずと分かろうというものだ。あと蝶はズルイ。
2013-07-02 21:40:3714ページめ、ニンジャが出ては死んでいくニンジャスレイヤーという作品にブッダめいて救いを差し伸べたページだと思う。2コマ目のイクエイションの手がゴツゴツしてるのが泣かせる。
2013-07-02 21:42:5415ページめ と思ったら無慈悲に爆発四散!ブッダはゲイのサディスト!メンポに掘られた「忍」「殺」が妙に暗いのは血で埋まっているからだろうか。2コマ目のフジキドがもう平静に戻っているのも重点されたい。
2013-07-02 21:45:0316ぺーじめ ここで初めてフジキドが心情を吐露する 耽美パウダーの代わりに舞うのは今しがた殺した敵の血糊、それも控えめ。2コマ目の上履きのようなタビも俺は大好きだしニンジャ装束とトレンチコートのコーディネイトを真正面から描き切ったのもものすごい。
2013-07-02 21:47:2417ぺーじめ VTOL上に桜の花びらを舞わせる作家が他に居るか?「ミニットマンの気配が消えたか」でツッコミの余地を残しつつグッドルッキング登場するダークニンジャの衝撃的なデザイン、そしてティルトローター機のなんとサイバーパンクに似合うことか。→
2013-07-02 21:51:04→物語を俯瞰するダークニンジャというキャラクターを表現しつつ、19ページめ、どう考えてもこれはTO BE CONTINUEDだろうと期待を持たせるダイブ!ヒモで髪縛ってやがるぞこのフジオ!クソーッ!
2013-07-02 21:53:11