コンピュータ将棋について2(コンピュータ将棋選手権、前半)

まとめー
2
erokimota @erokimota

1990年に始まったコンピュータ将棋選手権は、現在まで23回開催されている。 第1回は6チーム(しかも2チームは市販ソフトを買ってきて強制参加)だけの参加だった大会は、急速に規模を拡大し、 93年は14チーム、96年は25チーム、01年には、55チームが参加→

2013-07-06 17:50:05
erokimota @erokimota

→将棋会館の一室で始まったイベントはホテルを借りるようになり、日数も1日から2日へと伸び、現在は3日制となっている。

2013-07-06 17:50:39
erokimota @erokimota

さて、その中での強豪ソフトの変遷を見ていくとしよう。 初代王者についたのは「永世名人」であったが、2回の3位を最後に入賞しなくなる。 かわって、優勝したのが、第2回から参加の「金沢将棋」(年によっては「極」という名前で参加) →

2013-07-06 17:51:18
erokimota @erokimota

初出場で準優勝、翌年以降4連覇、その後、2回連続で準優勝し、翌年は優勝……8年連続で2位以内という圧倒的強さを誇った。

2013-07-06 17:51:25
erokimota @erokimota

この金沢将棋と競り合っていたのが「森田将棋」「柿木将棋」「YSS」。 森田将棋は第2回で優勝、YSSは第7回で優勝している。 柿木将棋は残念ながら準優勝4回に留まっている(うち3回は金沢将棋が優勝)

2013-07-06 17:51:41
erokimota @erokimota

コンピュータ将棋の技術が広まり新規参加者が増えると、淘汰が始まる。金沢、森田、柿木、YSSのなかで、最初に成績を落としたのは森田。第7回で4位となりシード落ち、8回は6位、9回は決勝に進めず予選落ちし、その後は不参加となる。

2013-07-06 17:51:54
erokimota @erokimota

次に姿を消したのは、意外にも金沢であった。 12回で4位となりシード落ち、13回は決勝に進めず予選落ち。14回は決勝進出するも最下位の8位。15回、16回と続けて予選落ちし、その後は不参加となる。 柿木も常に決勝進出する強豪ではなくなりつつあった。

2013-07-06 17:52:15
erokimota @erokimota

13回で初の予選落ち、14回で決勝進出、15回、予選落ち……と2年に1度、決勝進出というパターンを続け、18回を最後に決勝進出することはなくなってしまう。

2013-07-06 17:52:24
erokimota @erokimota

さて、新興勢力の代表格がIS将棋である。 製作者が全員、東大関係だったため、製品名は東大将棋第7回に初参加し予選落ちするも、翌年の第8回では初優勝。9回は5位となりシード落ちするも、10回、11回と二連覇を達成、12回準優勝、13回優勝、14回、15回連続3位と、安定した→

2013-07-06 17:52:45
erokimota @erokimota

→成績を治めている。 その後、IS将棋の開発は終了し、関係者の一人、棚瀬寧氏が「棚瀬将棋」を開発して参加、17回、18回では決勝進出している。

2013-07-06 17:53:11
erokimota @erokimota

→この、IS将棋と、ある意味でライバルなのが「激指」。 東大関係者の鶴岡慶雅らによって開発され、第10回に初参加、11回で決勝進出し4位、12回ではIS将棋を破り初優勝、その後も、13回3位、14回2位、15回優勝など、多くの実績を誇っている、現在もトップクラスのソフトである

2013-07-06 17:53:19
erokimota @erokimota

この2つに北朝鮮製のKCC将棋、製品名、銀星将棋を加えたものが、2000年代前半のコンピュータ将棋における新興有力ソフトであった。

2013-07-06 17:53:27
erokimota @erokimota

そして、そんなソフトたちと戦っていたのが、「YSS」である。 第7回、初優勝の後、同年代のソフトが脱落していく中で、13回準優勝、14回優勝という成績を治めている。→

2013-07-06 17:54:18
erokimota @erokimota

→なお、YSSは、第2回の初参加以降、毎回、決勝進出を続けており、23回でも決勝に進出している。この偉業についてはもっと評価されてよいと思う。

2013-07-06 17:54:40
erokimota @erokimota

”スーパーファミコン発売の年に開発がスタートしたソフト”「激指」「Bonanza」「GPS将棋」と、ともに「あから」の一部として採用されている、というだけで、めまいがしてこないだろうか。 擬人化するなら、山本昌か、鉄人28号で決まりである。

2013-07-06 17:54:44
erokimota @erokimota

さて、激指が2度目の優勝を遂げた第15回、2005年に、将棋連盟は「棋士の公式戦におけるコンピューターとの対局を禁止する」と決している。 これは、プロとソフトが戦って負ける可能性がある、と考えたゆえの措置だったのであろう。

2013-07-06 17:55:01
erokimota @erokimota

だが、この翌年、2006年の大会に画期的なソフトが初出場初優勝し、その手法が広まったことで、コンピュータ将棋のレベルは、さらに大きく高まることになる。 そのソフトの名前を「Bonanza」という。

2013-07-06 17:55:46
erokimota @erokimota

これから先は、もすこしまとめてから。

2013-07-06 17:55:58