煌めいては消える火の粉を追って、どこまで走ったことだろう。掴む瞬間消えてしまう。手を伸ばしても届かない。走ったところで、追い付けない。まって、やだよ、いかないで。まだ。 #追憶花火 夢を見る。戻らない、あの夏の日。 #_33As
2013-06-21 18:03:02#_34Se セレン
#_36Kr クリプトン
横顔ばかり見ていた。夜空に花開くたび照らされる君。ずっとこの瞬間が続けと祈った懐かしいあの日。花火大会はいつか終わるよ、じゃあ俺らの関係は?揺れるヨーヨーが耳障りだから、時を止められたらよかったんだ。君と、俺で。ふたりで。 #追憶花火 #_36Kr
2013-06-24 12:01:19気づいた時には、遅かった。開いた花火が散っていくように、はらり、はらりと。目を閉じれば浮かぶ、後ろ姿。届かない左手を、空に、翳した。 #追憶花火 #_36Kr
2013-06-29 00:00:43#_50Sn スズ
忘れさせてくれよ 橙に笑うあの花も 白が流れるあの青も 過ごしたことなど、 無いはずなのに 何故か、きみの声がして、 空想の僕らは、 一体何処にいたのか、 思い出など、 浸るものではない 涙隠して 打ち上げて、 星屑に消えろ #_50Sn #追憶花火
2013-06-22 18:16:45#_52Te テルル
叶わなかった思いを粉々にして、火を持って打ち上げる。 きっと燃やせばすべて綺麗に終わるだろう。 そう思って、さよなら。さよなら。 夏の、思い出。 #追憶花火 #_52Te
2013-06-26 21:49:37#_80Hg 水銀
赦してくれるでしょ?と、あなたの意志は透けて見えていた。赦さない、と、突き放す言葉は声にならずに喉の奥で渦巻いている。誰か、誰か、この金縛りを解いてください。伸びる指先が私の手を、取ってーーー轟音。 「 、 」私は震えて、いました。 #追憶花火 #_80Hg
2013-06-20 20:21:48#_82Pb 鉛
モノクロの雑踏、 人の波に飲まれる。 不意に掴まれた腕。 絡めた指先。 近くて遠い背中。 触れたい、と焦がれた。 無邪気すぎる笑顔。 独占したくて。 漆黒が鮮やかに 彩られた瞬間、 いたずらに唇寄せた。 轟音に掻き消される鼓動、 君だけ、感じて。 #追憶花火 #_82Pb
2013-06-21 02:04:24参加者さま
細胞が弾けて震えて繰り返す。時を波を愛を。吹き消されては打ち上げる。狂おしいほどの熱。滑らかな肌の奥。幾度でも引き出して、鮮やかに闇に映す声。 #追憶花火
2013-06-18 22:06:21ある夏の出来事。「ドォン」という音が夜空に重く響き渡った。そして七色の煌めきが花として空一面に咲き誇ると、人々の歓声が沸き起こった。その一方で、君は静かに震えていた。きっとあの日の君は泣いていたんだろう。触れ合う肩で感じた、僕らの結末。#追憶花火
2013-06-18 22:30:48花火を眺めるのは一瞬でも、そこに至るまでの過程が、たぶん本当はいちばん楽しくて、予定を考えたり、みんなで集まったり、話したりすることが、思い出に残るのだと思う。目を閉じれば消えてしまうような、そんな細やかな光でも、集めてまとまれば輝きだす、大空の花火を、咲かせて。 #追憶花火。
2013-06-19 23:37:14身体中に響く振動 夜空に舞う大輪の華 夏風と共に残り香が鼻先を掠める 一瞬の輝きを永遠に残して圧倒的なその存在は儚く散る #追憶花火
2013-06-19 23:52:12琥珀石に閉じ込められて、地中深く眠った追憶を呼び覚ますのは誰。 琥珀色に封じ込められて、海底深く埋った記憶を引き上げるのは誰。 琥珀と覚醒との摩擦に生ずる発光。 #追憶花火
2013-06-20 00:16:52窓の外は雨、あの日と同じ、土砂降りの雨。 「花火大会、中止だね」 泣き出しそうな横顔、手を伸ばさずとも届く距離に在った温もりは、あの時夜空の大輪と共に散ってしまった 心待ちには出来ない季節が、また 始まりを告げる。 #追憶花火
2013-06-20 03:44:16腹の底に響く音、音、音。蚊取り線香の薫りが鼻腔をくすぐる。右手の綿あめ。空を切る左手。夜空に咲き誇る花を共に見た夏は一瞬で消えてしまう。空を切る左手。夜空に花が咲く。空を切る左手。認められない不在。私を無視して花は咲き誇る。空を切る左手。ベランダに独り。空を切る左手。 #追憶花火
2013-06-20 11:11:18