【いずらんど建国記】全31話
髪使いと表現したらよいのだろうか。ツインテを鞭の様に鎌の様に使って攻撃してくる。そして的確に本を狙っている。こちらの能力が把握されている?途中で相手から奪ったり廃墟で拾った本が無ければすぐに尽きてしまっているところだった。焦燥感が溢れ出す。 #いずらんど建国記
2013-07-09 19:58:26こちらの攻撃で相手の髪を減らしているものの手持ちの本も確実に減らされていった。手持ちは残り1冊。これで具現化出来るのはわずか10体だけ。自分の身体も犠牲覚悟で特攻をかける心を決める。いざ駆け出そうとしたそのとき…「君の勝ちでイイヨ。」終了は突然だった。 #いずらんど建国記
2013-07-09 19:59:23「僕は優勝に興味はナイシ。君に興味があったダケ。あげル。」そう言って黒髪ツインテは自分の首輪を差し出してきた。「いいのか?」「良いヨ。」「本当に?」「本当ニ。」そう言って背を向けて森へと歩きだす。黒髪ツインテが見えなくなってから俺はボタンを押した。残り0。 #いずらんど建国記
2013-07-09 20:01:09すぐに来るだろうなと思ったら例の如く無線機が喋り始めた。「おめでとうございますー☆貴方がウィナー♪これでこの島は貴方の領土!法律も全て思いのままの正真正銘貴方の国です*買い出し用の船を浜辺に用意しておりますよっ。その間にお家建てるのでいってらーしー☆」 #いずらんど建国記
2013-07-09 20:02:21「何が目的なんだ?」「目的?このゲームでのデータ収集ですかねぇ☆」「胡散臭いなー。」「信じるも信じないのもご自由に♪ 賞金も船にたんまり用意してますよ?」「捕まったり?」「しないしないっ☆」まぁ、いいか。貰えるものは貰っておこう。夢にまでみた自分の国だ! #いずらんど建国記
2013-07-09 20:04:55船の上でふと気になって携帯の地図をみたら相変わらず那覇空港を示していた。やはり壊れているのか?そのまま海に投げ捨てる。今日は『いずらんど』建国記念日。最初の領土のあの島は"幼女島"と名付けることにした。具現化した仲間と共に始めよう世界征服。 #いずらんど建国記
2013-07-09 20:07:09~那覇空港の敷地の隅廃墟のような倉庫~ 「98人目の帰還者の飛行機搭乗を確認しました。」坊主な男が和柄な男に報告している。倉庫の中にはざっと100台のベッドとそれぞれにヘルメットのような装置が並んでいた。 #いずらんど建国記
2013-07-09 20:08:01「さて我々も撤収しよう。」和柄な男が先導し坊主な男と何時の間にか居た黒髪ツインテが従う。「彼はそのままで?」「彼は我々に素晴らしいデータを提供してくれた。そのお礼にあちらの世界をプレゼントしようではないか。」ベッドは1台だけ埋まっていた。 #いずらんど建国記
2013-07-09 20:08:59扉が開かれ一筋の光が倉庫に差し込む。3人の人影が外へと出ていく。坊主な男が振り返り呟いた。「それではお元気で。」 再び扉が閉じられると倉庫の中は機械が放つ光だけとなった。 -完- #いずらんど建国記
2013-07-09 20:09:46