仇討物としての「半沢直樹」・・・ハゲタカ鷲津と比較して

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本橋ゆうこ@漫画のお仕事も再開中(次作品準備中…) @kuromog

…え?半沢直樹っていい話で終わるようなアレだったの??(真剣にびっくり)

2013-08-11 21:50:08
本橋ゆうこ@漫画のお仕事も再開中(次作品準備中…) @kuromog

ところで半沢直樹と鷲津政彦の違いを誰か…ここらで正面切って論じてくれないかと…(モゴモゴ)

2013-08-12 00:28:21
本橋ゆうこ@漫画のお仕事も再開中(次作品準備中…) @kuromog

と、思ってたけど。昨日の第二部予告?でチラッと見えてああ…ってなったのは、半沢氏のほうは「被害者」からスタンスが始まってるのね。ドラマ版ハゲタカで言うと、三島由香たんが自ら銀行員やってる感じ?(むしろそっちのが自然なルートだったのかも)一方鷲津は「加害者」側から始まったからなぁ。

2013-08-12 00:31:44
本橋ゆうこ@漫画のお仕事も再開中(次作品準備中…) @kuromog

半沢のスタンスが幼少期の「復讐」から始まってるのだとすれば、経過がどうあれ、あんなにスッキリ「倍返しだ!」って啖呵切れるのも納得。”復讐の大義”が自分の側にある「仇討ち」を(自らの倫理観や社会正義によって)許されてる側ならば。まず自分自身を否定しなければならなかった鷲津とは違う。

2013-08-12 00:35:03
本橋ゆうこ@漫画のお仕事も再開中(次作品準備中…) @kuromog

ほえっ?これはどうも…面白いから続かないかな?このまとめ(笑)RT @horiiyuji: @kuromog ツイートを使わせていただきました。問題ありましたら対応しますのでご連絡ください。 http://t.co/d9r9zMEnTL

2013-08-12 00:40:21
本橋ゆうこ@漫画のお仕事も再開中(次作品準備中…) @kuromog

たぶん、ドラマとして作品の”出発点”が違うんだと思うのよね。ドラマ版ハゲタカの大友監督はあれを「バブルに踊った日本人全員に”落とし前”を突き付ける」ために小説版から大幅に改変して作ったとインタビューで語ったくらいだし。原作者も「鷲津が女になってもいいから本質は外さないでくれ」と。

2013-08-12 00:43:36
岡田智博 「あきがわアートストリーム」開催中! OKADA Tomohiro PhD @OKADATOMOHIRO

イケダハヤト氏が、半沢直樹にベンチャーを勧めてたが、あの島耕作的セカイではあり得ない。バブルの焼け跡とその後の焼畑民は鷲津には丸見えだが、半沢には放火魔(を逮捕!)にしか見えないのだから。もち鷲津は金融ベンチャー一直線だし。半沢は会社大好きでピアノ弾かないし。 @kuromog

2013-08-12 00:45:00
本橋ゆうこ@漫画のお仕事も再開中(次作品準備中…) @kuromog

だから、ドラマ版の鷲津はあれほど暗い死の影を引き摺った、冷たいブルーフィルター演出の似合うキャラクターとして全編において孤独だったのだし。その孤独な戦いの果てに「日本を変える」ことを志ていたはずで。どんなに多くの人から憎まれても、蔑まれても鷲津という男は、一途にそれを求めていた。

2013-08-12 00:46:21
岡田智博 「あきがわアートストリーム」開催中! OKADA Tomohiro PhD @OKADATOMOHIRO

何しろ、渡真利忍が外資銀のネタに詳しいだけで、転職するなんて理解できないという態度を取り、シガーバーには普通は足を止めず、呼びつけられるだけの半沢です。たぶん、後ろにあるピアノを鷲津が独りで、クセのあるスコッチ片手に弾いてますよ。 @kuromog #hagetaka #半沢直樹

2013-08-12 00:48:50
本橋ゆうこ@漫画のお仕事も再開中(次作品準備中…) @kuromog

そうなのよね。半沢に見える「ある種の爽快感」が鷲津に無かったのは、彼にとっては「個人的な復讐という快楽」すら封印したガラスの扉の向こうの景色だったからで。目的のためなら憎むべき相手とすら手を組むし、目の前の愛憎劇をどこか高みから虚しく見下ろしてるような所がある。猛禽類の孤独的な。

2013-08-12 00:49:46
本橋ゆうこ@漫画のお仕事も再開中(次作品準備中…) @kuromog

鷲津には、助けてくれる仲間って途中までほんとに一人も居ないのよ。ホライズンの米人同僚は言うまでもなく(原作ではどうか知らんけど、ドラマ版では明らかにその資金力を目的のために利用しただけなので)故郷の同朋である日本人は全員、これからブッ壊そうとする旧世界の一員だという、孤独な戦い。

2013-08-12 00:53:40
本橋ゆうこ@漫画のお仕事も再開中(次作品準備中…) @kuromog

だから、ホライズン時代の鷲津の周囲に集っていた優秀な日本人社員は皆、どこかで「日本という旧態依然とした社会への復讐」という志を共にしていたはずで。(それは”黒船”としての米人社員とも共有しやすかったはず)であればこそ、途中で鷲津が情に揺らいで刃が鈍った時に離反されたりもしている。

2013-08-12 00:56:25
本橋ゆうこ@漫画のお仕事も再開中(次作品準備中…) @kuromog

半沢とか島耕作を何故か助けてくれる同僚とか上司とか女とかって、「何かわからんけどコイツの人間性好きだし」みたいな曖昧さがあるけど、鷲津は「”情”を骨格に埋めた”理”」でもって始めは全て敵だった人物と結んで本当の目的を成し遂げる。個人の「勝つ」も「負ける」も彼にはあまり意味が無い。

2013-08-12 01:00:11
本橋ゆうこ@漫画のお仕事も再開中(次作品準備中…) @kuromog

そのクールさって、やっぱり鷲津が(ドラマ版での由香に対する)「加害者」から始まるしか無かったから、なんだよね。三島家という場所は彼にとっても「魂の故郷」であって、それを奪ったものに復讐せよというなら、自分が首をくくるしかなくなる。でも、そうするだけでは意味が無いことも知ってる。

2013-08-12 01:03:14
本橋ゆうこ@漫画のお仕事も再開中(次作品準備中…) @kuromog

ドラマ版ハゲタカで繰り返し言われていた「復讐(あるいは憎しみ)からは何も生まれない」という思想は、エンターテインメントとしての半沢では、表向きは明確に語られないよね。といって別に本当に復讐を推奨してる風でもないけど。…個人的には暗くて、賢いのに不器用で、誠実過ぎた鷲津のが好きだ。

2013-08-12 01:05:51
本橋ゆうこ@漫画のお仕事も再開中(次作品準備中…) @kuromog

エンターテインメントといえば、映画版のハゲタカはそっちを志向しようとして、あまり上手く行ってなかった気が少しする。もともとドラマ版の出発点が(立派にエンターテインメントではあったけど)大衆受けな路線ではなかったせいもあるし。ドラマ版での救済の後で、鷲津のキャラが若干ぶれたのかも。

2013-08-12 01:08:38
本橋ゆうこ@漫画のお仕事も再開中(次作品準備中…) @kuromog

結論としては、ドラマ版ハゲタカにおける鷲津の戦いは、途中経過としては「負けた」んだと思ってる。だって日本は今でもこんな風だし。彼が守りたいと思って防ぎきれなかった悲劇は益々再生産され(それは途上国へも広がってる)人々は「金さえあれば何でも出来ると思うなよ」というセリフに共感する。

2013-08-12 01:11:05
本橋ゆうこ@漫画のお仕事も再開中(次作品準備中…) @kuromog

…そういえば、最初から見てないんだけど半沢って今の話?あの世界の中でリーマンショックってどう扱われてるのかな?映画版ハゲタカでの鷲津が若干「迷い」あるように見えたのは、リーマンショックの直後で「無限大だと思われていた金の力の限界」を知ってしまったから、だと個人的には思うんだけど。

2013-08-12 01:20:13
本橋ゆうこ@漫画のお仕事も再開中(次作品準備中…) @kuromog

半沢の「金さえあれば何でも出来ると思うなよ!」と、鷲津の「世の中の99%は金でどうにかなる。しかし残りの1%だけは、これはどうにもならない」は同じことを言ってるんだと思うけど。それを口にする二人の金融マンの心象風景って物凄く違うんだろうな…と。あと、同じ一本のネジに対する思いも。

2013-08-12 01:23:48
本橋ゆうこ@漫画のお仕事も再開中(次作品準備中…) @kuromog

半沢にある「軽さ(爽快感と背中合わせの)」って、一番にはあの世界には大空電気の大木会長がいないこと、だと思ってる。ドラマ版ハゲタカが途中までのダークなスピード感を鈍らせたという面では賛否あったけど、自分はあのエピソードが無ければ鷲津という男は救われなかったと信じてるし。(由香も)

2013-08-12 01:28:20
本橋ゆうこ@漫画のお仕事も再開中(次作品準備中…) @kuromog

(会社が生き残るためのリストラで)「…その流した血を、君らは汲み取ってやれるのか?」という自身の死の間際の大木会長のセリフは、完全に鷲津と同じ心象風景の場所から発せられている。死の気配に満ちた”焼け野原”だ。そこから始まって、生という青空を目指した人々の苦しい飛翔のドラマだった。

2013-08-12 01:32:13
本橋ゆうこ@漫画のお仕事も再開中(次作品準備中…) @kuromog

鷲津は、もう戻って来ないのかな…。大友監督の中では、映画版のハゲタカで決着、したのだろうか?どうも自分には、そうは思えないんだけど。むしろ、今こそ鷲津に「お前、まだやることやり遂げてねえだろう?!」って聞きたい気もする。貴方が信じた”金の力”って、結局どういうものだったの?って。

2013-08-12 01:35:22
本橋ゆうこ@漫画のお仕事も再開中(次作品準備中…) @kuromog

あと西乃屋の西野治な…おさむん、お前は老舗旅館の旦那なんかで終わるガラじゃねえだろうが!と言いたい!マジで!(笑)由香と芝野は…まあ、あれでいいや。(おい)とりあえずこの次がもしあるとしたら、水着のねえちゃんがいるビーチで酒くらってるとかは止めなさいね鷲津。君には全然似合わない。

2013-08-12 01:39:26