《「復興」や「除染」は「日本の原風景奪還」ではない》

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宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

私の中では「除染=日本の原風景奪還」というデマゴギーは、常識だと思っていたのですが。だからこそ、みんな「復興支援イベント」で「ふるさと」を歌うんじゃないんですか?私、そういう場面で出てくる「ふるさと」が、耐えられないほど嫌いなんですけど。

2013-08-19 00:41:00
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

「ノスタルジーとは、ありえない全体性への回帰である」という命題を、私は若い頃に書物で読みまして。「ああ、全くその通りだな」と大学生時代に感じたのです。その頃、私とその仲間に対抗する論理をぶつけてきた人間が持ち出した単語が「エートス」でした。チェルノブイリ原発事故発生前の話です。

2013-08-19 00:44:07
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

「エートス」に憧れていた、私の大学時代の知人は、皆、都市生活者でした。都市生活者が「村落共同体に属する人たちの暗黙の了解事項」みたいな感じで持ち出してきたのが「エートス」でした。私は、田舎生まれの田舎育ちで、「暗黙の了解事項」は有力者に有利なだけと知っていたので賛同できません。

2013-08-19 00:48:53
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

「日本の原風景を取り戻す」という表現にすれば想像がつくように、「除染で元の環境を取り戻せば全部うまくいく」と考える人の思考様式は、安倍晋三首相の唱える言葉と非常に親和性があります。実現できるかどうかを無視して「取り戻す」ことだけを主張するのです。実現可能性など考えてはいけません。

2013-08-19 00:51:48
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

福島県は、原発事故発生前の段階で、耕作放棄地の面積が日本一多い都道府県でした。原発事故とは関係なく、福島県には既に、日本の原風景はなかったと私は考えます。しかし、「復興」を唱えるだけの人は、震災前の福島県の現実を直視しません。

2013-08-19 00:54:19
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

『福島民報』のネット版の紙面を見れば分かるように、自治体や県庁が進めたい「復興」とは、「産業振興」です。地震とも津波とも原発事故とも関係ありません。ドサクサ紛れで良いから、できるだけ大きな予算を獲得して道路などのインフラを整備し、工業と観光業を活性化させることです。

2013-08-19 00:57:36
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

「日本国民」の多数が考える「福島県の復興」と、福島県を主導する人たちが考える「福島県の復興」は、大きくずれています。「復興」も「除染」も、決して「日本の原風景奪還」ではありません。いくら福島県の農作物を食べても、それだけでは「復興」にも「日本の原風景奪還」にもつながりません。

2013-08-19 01:00:38