「年齢というものにこだわらない考え」について　まとめ

想 詩拓@文芸サークル『文机』 @sou_sitaku

2013年09月05日 実は三十路になってました。

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あまり年齢というものを重視しないという考えがあり、また、他人に祝われるのもくすぐったいのでひっそりと普通に過ごす予定だったのだけど、やっぱり味気なさすぎる気がして、なんか奮発してごちそうを食べようと思ったのだけどね。

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一人で食べるごちそうというのは味気ない以上に空しい気がして、結局ケンタッキーでチキンを齧る程度で済ませてしまった。独り身は気楽だし、気に入っているのだけど、そんな僕でも誰かが一緒にいてほしいな、と思うことはあるんだね。

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先ほど、年齢というものにこだわらない考えを持っていると言ったけど、それについて少し。

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僕は、人の外見から年齢を当てることはほとんどできない。特に30代を過ぎると人によって外見の年齢差って広がっていくものだと思っている。

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今日は誕生日だけれども、昨日の僕と今日の僕は何も変わってない。昨日今日で何か新しいことをしたわけでもないしね。

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だから誕生日という区切りにはあまり意味がない、と思っている。

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樹木は樹齢が年輪ではっきりする。でも年輪は誕生日にピタッと刻まれるものでもないよね。春夏秋冬、一年を通した気候の変化が年輪を樹木の中に刻んでいく。それにハッキリわかると言っても、内部に刻まれるものだから、樹を切り倒してみないと年輪が確認できないというのは意味深じゃないかな。

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人間は経験値だと思う。何をしたのか、知ったのか、どこに行ったのか。何をしてても経験値になって、自分の体の中の年輪の元になる。でも何もしなければ、何も変わらないけれど、人間には何もしないなんてことはできない。

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冠婚葬祭は人間にとってすごく大きなことだと思う。僕は三十路になっても大人になった気はしないけど、結婚して子供を産んだ妹は、あっという間に小さい頃に僕が見てた両親に近づいて行く。どんな変わった経験を持ってても、大人になるという観点でみれば結婚して家庭を持つ事には叶わない。

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僕だって、妹よりずっと世間は知ってるつもりだよ。海外に住んだこともあれば、文芸サークルなるものを作って同人誌をつくったりもしてる。それでも全然何か足りないんだよ。人として。

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だからと言って「結婚したい！」とか思わないところがエゴイスト。子孫の繁栄より、過程を持つより自由気ままを優先してる。誰のことも気にすることなく好きなことができて、好きなものが買える生活を手放したくないと思ってる。

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つまり、自分のこと以外は守備範囲外だと思ってる。

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家族を持つってことは、守備範囲を自分以外に広げるということ。つまり、大人になるってことは年齢が増えることじゃない。守備範囲を広げるってことなんだ、というのが、三十路の誕生日の結論。

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結婚したいなー、とは思わないけど、僕はちょっと焦ってる。それは大人にはなりたいからなんだね。