茂木健一郎氏 @kenichiromogi 第1030回【オリンピック開催決定は「負け癖がつきはじめていた日本」への心のビタミン剤となった】連続ツイート

2013.9/10 茂木健一郎氏 @kenichiromogi 【日本は、負け癖がつき始めていた】連続ツイート …日本には、負け癖が付いていたのだろう。五輪の招致プレゼンテーションは、国際的な美人コンテストのようなもので、そこで日本の主張が果たして通用するのか、今ひとつ、自信がなかった。イスタンブールやマドリッドと比べて、東京がどうなのか、わからなかった。それが率直な気持ち…
コラム 脳科学 茂木健一郎 にま 連続ツイート
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茂木健一郎 @kenichiromogi
連続ツイート第1030回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、昨日夕方歩きながら思っていたこと。
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にま(1)日曜日の早朝、IOCのロゲ会長が封筒から紙を取り出して、「Tokyo!」と言ったときの映像は、多くの人野心に刻み込まれることだろう。私自身が、その瞬間をどのように迎えたか、とふり返ってみると、実は、東京の名前が読み上げられるとは思っていなかったような気がする。
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にま(2)東京は一時有力と伝えられていたが、最終盤になって、福島第一原発の汚染水の問題(もちろん、真っ先に取り組むべき優先順位の高い問題である)が国際的にも大々的に報道され、不利になった、というイメージがあった。マドリッドの追い上げが伝えられ、抜かれたのでは、と思っていた。
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にま(3)意外にもマドリッドが落選して、イスタンブールとの決選投票になると、今度は、やはりイスラム圏での初めての五輪開催という大義には負けるのではないかというイメージがあった。だから、ロゲ会長が封筒から紙を取り出す直前まで、東京が勝つ感覚がなかったのだろう。
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にま(4)思うに、日本は、このところ国際的な文脈では自信を失うことが多かった。バブル崩壊後の停滞で、「経済大国」の看板が危うくなっていた。中国に経済規模で抜かれ、領土問題でも攻勢にさらされる。さらには、日本の知的インフラについても、大学のガラパゴス化で自信が揺らいでいた。
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にま(5)日本には、負け癖が付いていたのだろう。五輪の招致プレゼンテーションは、国際的な美人コンテストのようなもので、そこで日本の主張が果たして通用するのか、今ひとつ、自信がなかった。イスタンブールやマドリッドと比べて、東京がどうなのか、わからなかった。それが率直な気持ち。
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にま(6)だからこそ、ロゲ会長が封筒から紙を取り出して、「東京!」と言った時に、日本人の中で、何かが解放されたのであろう。ずっとダメだ、ダメだと言われてきた劣等生が、初めて小さな成功体験を持ったような。自分はそんなに悪くないのかもしれないとささやかな自信を持った瞬間。
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にま(7)日本から離れて、一人ひとりの人生を見てみると、負け癖がついていることはしばしばある。元気に、順調にやっているように見える人でも、ある特定のこと、分野については、実は心のどこかで諦めてしまっていること、私には無理だと決めつけていることがあったりする。
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にま(8)負け癖が習慣になると、人間は、皮肉のスタンスに陥りやすい。どうせ努力してもダメなんだから、やってもムダなのだからと、他人を揶揄したり、逆に自分の小さな張り子のトラを大きく見せかけて、必要以上に虚勢を張ったりする。そうなると、自然な成長が止まってしまう。
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にま(9)負け癖がついて、皮肉のスタンスとなり、虚勢を張っている人への一番のクスリは、叱咤激励ではなく、君はそんなに悪くないよ、と認めてあげることである。その意味で、今回の東京オリンピック開催決定は、負け癖がつきはじめていた日本への、何よりの心のビタミン剤となった。
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以上、連続ツイート第1030回「日本は、負け癖がつき始めていた」でした。

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