「なあ神峰、ずるいと思わないか?お前は僕の心が見えるんだ。僕がお前の事をどう思っているのかお前はわかるのに、お前が僕の事をどう思っているのか僕にはわからないんだ。アンフェアだろ?……だから、お前から言うべきだと、僕は思うんだけれど」「(…どっちがずるいんだよ!)」:負けるが勝ち。
2013-09-12 23:38:16「 Bocca della Verita…真実の口。偽りの心がある者は手首を切り落とされたり手を噛み切られたりするらしい。どうする?トランペットが吹けなくなるぞ」「そうなったら路頭に迷うな…」「養ってやるから安心しろ」「…信じてるのか?」「勿論、『信じている』さ」:嘘など一つも。
2013-09-14 20:07:53「打楽器の運び方はちゃんと覚えたみてーだな、神峰」「あ、打樋先輩…うーん、持つとこくらいは覚えたんスけど、楽器ってデリケートだしまだ難しいスね…なんかコツとかあります?」「コツなァ…コツっつーか『楽器は自分の恋人だと思え』」「(か……かっけェ…!!でも余計わかんねぇ……!!!)」
2013-09-14 23:08:14刻阪「タイプ…?って考えた事無いな。どんなタイプも好きだよ」奏馬「うーん、自然にずっと長く一緒にいられそうなタイプかな…」打樋「テンション上がる奴だな!面白れェ奴がいい」音羽「最初から素直な奴よりクセのあるのを手懐けるのが面白い」:Q.あなたの好きな(楽器の)タイプはなんですか?
2013-09-14 23:41:33暴虐に周囲を傷つける、それは嵐だった。ニュースでは気象予報士が警報を伝えている。無残に荒らされた地域が、被害者が、画面に映し出される。…自分にできる事と言えば、こうやって画面の向こうから眺めるだけで。災害の進路が自分に向かわない事にどこか安堵している自分に嫌気が差した。:てんさい
2013-09-15 11:14:48わからないから、怖い。まるで得体の知れない凶獣に対峙するように、人々は恐怖する。あれはなんだ。自分たちとは違う、何かだ。姿形こそ似ているが、それがより恐ろしかった。あれはなんだ、答える者はいない。それもまた、自分が何物か知らないようだった。誰かが名前を付けた。「あれは『暴君』だ」
2013-09-15 11:39:09「刻阪は怖がられないな」「…音羽先輩の牙は大きいし鋭いから目立つんです、牙も爪も隠せば怖がられませんよ」さらりとそう言ってのけた後輩は今日も何食わぬ顔で牙を磨いて爪を研ぐ。成長期の獣のようにすくすくと育つそれの全貌はいざ知らず。オレなんかよりもっとこわいいきものがいるじゃないか。
2013-09-15 12:16:36ひとはわからないもの、理解できないものが一番怖い。だからみんなオレを気味悪がって怖がって、オレも自分が傷つけられるのが怖くて、だから離れる事を選んだ。ひとりになった。だけどオレは、自分が理解できない自分はどうしたらいい?「…刻阪は、オレが怖いと思わないのか?」――オレは、オレが、
2013-09-15 12:47:05「刻阪は、オレが怖くないって言うんですよ」「…ウルバッハ・ビーテ病、という症状がある。普通なら恐怖を感じる場面で強い好奇心を感じるそうだ」「!…まさか、」「が、刻阪は違うだろうな。…それにしても不思議なんだが、「病名」を診断されると安堵する人間が一定数いるのは何故なんだろうな?」
2013-09-15 13:06:23