短歌しりとり

雑食 @zasshoku

葡萄酒のようにあなたを横たえる二度と開かぬ蓋の向こうに 「酒」

クロ @ti_clocks

もやついて 行くも帰るもわからない 酒でも呑まなきゃ 抑えられるか。 「酒」 #tanka #jtanka

雑食 @zasshoku

何事が起ころうと世はこともなし西から昇る朝日が沈む 「朝日」

雑食 @zasshoku

階段の夕日の射さぬ踊り場の人目を盗むくちづけでした 「階段」

雑食 @zasshoku

愛ならばあたしをどうかこの椅子に縄で縛ってねえ愛ならば 「椅子」

クロ @ti_clocks

歩み寄り じっと見つめる僕の顔 眼鏡のあの子の 顔がほころぶ 「待ち合わせ」 #tanka #jtanka

雑食 @zasshoku

待ち合わせの場所をささやく一瞬の耳と口とを吹き抜ける風 「待ち合わせ」

クロ @ti_clocks

@zasshoku くしゃくしゃに 丸めた便箋 部屋中に 君への言葉が 見当たらないよ 「ひねりだす」 #tanka #jtanka

雑食 @zasshoku

@ti_clocks もう愛もひねり出せないからっぽの練り歯磨きのチューブのように 「ひねり出す」

クロ @ti_clocks

夜十時 ぼくをいじめる 関西弁 赤らんだ顔は ワインのせいだ！#tanka #jtanka 「紅潮」

雑食 @zasshoku

Tシャツの汗飛び散るを遠巻きに眺めて頬を赤らめている 「紅潮」

クロ @ti_clocks

並んでた 小さな歯ブラシ 手が止まる 捨てて気持ちも 白くなれれば 「歯磨き」 #tanka #jtanka RT @zasshoku: @ti_clocks もう愛もひねり出せないからっぽの練り歯磨きのチューブのように 「ひねり出す」

雑食 @zasshoku

@ti_clocks 明日からはぼくが一人で洗うだろう黄色いシャツの歯磨きのしみ 「歯磨き」

クロ @ti_clocks

白いシャツ 襟元に見た 染みひとつ 横にわたしの 涙が並ぶ 「染み」#tanka #jtanka RT @zasshoku: @ti_clocks 明日からはぼくが一人で洗うだろう黄色いシャツの歯磨きのしみ 「歯磨き」

雑食 @zasshoku

@ti_clocks 語るのはシーツの赤い染みひとつ俺とお前のこの過ちの 「染み」

クロ @ti_clocks

散々に 文句言われた そのあとに 横で寝ている 柳尾に にへら 「寝顔」 #tanka #jtanka

雑食 @zasshoku

暗算の果てに行き着く寝顔には計算もなくただやるせなく 「寝顔」

クロ @ti_clocks

「帰らない」憎々しげに 睨まれる 寝顔を見たら なんも言えない 「寝顔」 #tanka #jtanka RT @zasshoku: 暗算の果てに行き着く寝顔には計算もなくただやるせなく 「寝顔」

クロ @ti_clocks

その声が 「恥ずかしいの。」と 指先に 君の歯型が 紅く滲んで 「血」 #tanka #jtanka RT @zasshoku: @ti_clocks 語るのはシーツの赤い染みひとつ俺とお前のこの過ちの 「染み」

雑食 @zasshoku

@ti_clocks 上履きをかくした君に心からの笑顔と愛と血の贖いを 「血」

クロ @ti_clocks

土踏まず 銅の楔で 血まみれで もうそのくらいじゃ 涙も出ない 「上履き」 #tanka #jtanka RT @zasshoku: @ti_clocks 上履きをかくした君に心からの笑顔と愛と血の贖いを 「血」

雑食 @zasshoku

@ti_clocks 上履きをべこべこべこと踏み鳴らす音であなたの来るのがわかる 「上履き」

クロ @ti_clocks

@zasshoku アン ドゥ トロワ あの子の足が 歌い出す 幾多の色を 従えながら 「足音」 #tanka #jtanka

雑食 @zasshoku

@ti_clocks 良心の呵責はいつも足音を忍ばせて来る甘美のごとく 「足音」

クロ @ti_clocks

@zasshoku 言い捨てた 言葉を胸に書き出して その旨呑み込み 自分に刻む 「良心」 #tanka #jtanka