歌舞伎ってなあに？

内　山　　　徹 @berrajeter

歌舞伎は、およそ４００年前出雲のお国が興行した「かぶき踊り」を発祥としている。これは、社会常識におさまらず、異国風の派手な着物を着て町を闊歩していた、「傾き者（かぶきもの）」と呼ばれる当時の若者たちの風俗を演じたもの。これが現在の「歌舞伎」の語源だ。

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それでは、と、今度は前髪を剃り落とした大人の髪型で、扇情的な踊りのかわりに芝居を演じる「野郎歌舞伎」なるものが登場する。

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これが現在の歌舞伎の原点で、以来、歌舞伎は男性のみが演ずるようになった。

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歌舞伎役者の名前の多くは、代々受け継がれ、襲名される名前を「名跡（みようせき）」という。襲名とともに、名跡だけではなくそれぞれの家が得意としてきた「芸風」や「演目」も受け継ぐのが一般的だ。

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歌舞伎の家の多くは縁戚関係だが、歌舞伎俳優の家の生まれではない歌舞伎役者もいる。

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歌舞伎の家の生れで無い場合は、人の紹介などで役者の部屋子となる。あるいは国立劇場の歌舞伎俳優研修生を経て歌舞伎役者となることもある。

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ところで歌舞伎の世界を「梨園」というが、これは芸事に優れていた唐の玄宗皇帝が、「梨の園」で役者たちに芸を教えた、という故事からできた言葉である。