操真晴人という男。

ヤナギ @yanataka_mk2

ウィザード終盤まで来ても晴人のキャラがいまいち掴めないような、でも晴人ってこういう奴だよなみたいな漠然とした認識はあるような。変な話、今までの平成ライダーの中で一番「普通」っぽい兄ちゃんだと思う。

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素でキザ野郎だけど意図的に格好つけてるとこも結構あって、なんだかんだで気の抜けたマイペースなのんびり君でもあって、「絶望を希望に変える指輪の魔法使い」の稼業にしても使命感に燃えてる面もあれば、自然体でヒーロー気質でもあったりして。ブレてるようなブレてないような不思議なライン。

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何故かウィザードは劇場作品に出演すると、正義の側から「奴が悪だ！」と追われたり異端として排斥されることが多いんだけど、毎回「それでも俺は絶望しないし、誰も絶望させない」っていうスタイルが一貫してて、ああヒーローだなあと思わされる。

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今までずっと使わなかった拳をここに来て全力で叩き込んだのは、今まで幾度と無く追い込まれて来た晴人が、遂に完全になりふり構わなくなったというか、うむ。

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なんだろうなあ、オーズにもどこか似てるけど、不思議な静寂に満ちた最終回だったなあ、ウィザード……

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映司は強いのに無私に近い巨大な欲望を抱えてしまっていて、最終的にはそれを解消して旅立った。弦太朗はひたすらにまっすぐで、折れそうになっても最後まで自分を捨てず自分であり続けた。どちらも、きっとあいつは上手くやっていけるさと笑って見送れた。けど、晴人は。

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晴人は（まあライダーの大半がそうなんだけど）望まずして力を手に入れ、戦う宿命を受け入れた男。なんだけど、今までの主人公の中でも、誰よりも弱く、普通の男だった気がする。人並みに強がるし、人並みに決意は固く、人並みに弱音を吐き、挫け、人並みに背伸びをして歩き続ける。

ヤナギ @yanataka_mk2

なんというか、強がりなんだよな晴人。戦う決意に嘘は無いけど、いつも挫けそうだし、掴めそうにない希望ばかりを追っていて、だからこそ苦しむ。割り切れやしないのに、割り切る。絶望を希望に変える魔法使い、誰かにとっての最後の希望であり続ける。無理ばかりの男。

ヤナギ @yanataka_mk2

最後の希望を謳う魔法使いは、痩せ我慢に生きる人並みの男だった。物語としては、最後まで誰かの希望であり続けた晴人だけど、あいつ自身の希望はどこかにあるのかね。あいつ、これからも無理するんだろうなあ……世界の破壊者と呼ばれたライダーや鎧武との出会いに、希望を見つけられるといいな。

ヤナギ @yanataka_mk2

ああそうか、一人旅立つ晴人の姿はシモンとカブるんだ。「俺を誰だと思ってる」「天を創るドリルの男」から「ただの穴掘りシモン」に戻って、一人生き続けたシモンと、これからも「魔法使い」「最後の希望」を続けるであろう晴人とでは違うけれど、どちらも痩せ我慢をする男だった。

ヤナギ @yanataka_mk2

せつねえなあ、晴人……

ヤナギ @yanataka_mk2

作品として、物語としての良し悪しを考えるよりも、ただ晴人の行く末を案じるばかりだなあ。

ヤナギ @yanataka_mk2

最終回を見てから思い返すと、劇場版ですら苦いな、ウィザード……あの「魔法の国」で生きていられたら、どんなに良かったか。

ヤナギ @yanataka_mk2

ウィザードは明日が最終回かー。この間ウィザードスレで誰かが言ってたけど、OPの歌詞がまさに晴人そのものなんだよな。「はったりオッケー、カッコつけろ！」「理想は常に高く目の前で届かない」「だけどショーは待ってくれない、幕が上がれば演り切る、終わりまで」