クロコの人魚姫

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

お姉様たちから聴いた、海の外の世界。 一体どんな素敵なものが待っているの？ ああ、早く地上に行きたいわ！ 15歳になるまであと少し。 今日もわたしは異世界を想って歌う。 #黒バスプラス #クロコの人魚姫

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

今日もどこからか聴こえてくる、澄んだ歌声。 あの歌声は一体誰のものなのか。 一目でいいから会ってみたい、なんて、顔も知らない誰かに想いを寄せる。 #黒バスプラス #クロコの人魚姫

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

赤司、黒子は自分を助けてくれたのが後から現れた女じゃないことにすぐ気づきそう。 緑間もなんとなく疑っていそうで、後から気付くかなあ。 青峰は野生の勘が働きそうな気もするけど、思い込んだらそのままな気もする。 黄瀬くんは、気づかないか、女の嘘に気づくかのどちらか。 #クロコの人魚姫

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

目が覚めると部屋にいた。傍らには見知らぬ人。「…誰っスか？」「あ、私は、あなたが浜辺に倒れてるのを見かけて…」「…！キミが助けてくれたんスね！感謝するっス！」「私は、私が出来ることをしただけですから…」#黒バスプラス #クロコの人魚姫 彼女の笑顔の裏に隠された嘘に気付けないまま

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

嵐の中、海に投げ出されたのでは…そう思いながら目覚めた時は部屋にいた。家の者に「この方がテツヤ様を見つけてくださったのですよ」と女性を紹介されたけれど、なぜだか彼女は違う気がして… #黒バスプラス #クロコの人魚姫 本当に僕を助けてくれたキミに会いたい

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

足をもらう代償に声を奪われ、その足は大地を踏むことを許されてはいないけれど… それでも私はあなたに会いたくて、すべての反対を押し切って、あなたのいる地上へと。「待っていて、王子様…」#黒バスプラス #クロコの人魚姫 別の人が彼を助けたことになっているなんて、私はまだ知らない

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

僕を助けてくれた人を探すためあの浜辺へ行くと、倒れている女性が。「大丈夫ですか？」声をかけると、目を覚ましたが、声が出ないようで…服も着ていない彼女を置いてはおけず僕は家に連れ帰ることを決めた #黒バスプラス #クロコの人魚姫 助けてくれたのが彼女だと気づくのには、何かが足りない

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

浜辺で拾った女は声はでねえし、何も知らねえしで、最初は大変だった。けど、俺のそばに寄ってきては、ニコニコと笑顔を向けるその顔に、柄にもなく可愛い、守ってやりたい、なんて思ってしまって。#黒バスプラス #クロコの人魚姫 「大輝さん？」命の恩人より、あの少女の声が聴きたい

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

恩人である彼女の声は、嵐に遭う前によく聴こえてきたあの歌声にそっくりだ。もしかしたらあんなに会いたいと思っていた人かもしれない。そう思うと胸が高鳴るのに、浜辺で拾った少女のことがどうにも離れてくれなくて…#黒バスプラス #クロコの人魚姫 「一体俺はどうしたらいいのだよ…」

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

《王子が誰かと結婚すれば、私は人魚に戻ることなく消える》《王子とキスをして永遠の愛を誓えば、声を取り戻し人間でいられる》これが人間になる時にした魔女との約束。城の中が騒がしいのは、あの人との結婚の準備をしてるから…？ #黒バスプラス #クロコの人魚姫 タイムリミットはあと少し

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

王子様が結婚すると言ったわけではないけれど、いずれそうなってしまうのだろう。声が出れば…そう思いながら、城を抜け海へ。すると海から姉たちが顔をだし、こう言うの。「このナイフで王子を刺しなさい。そうすれば人魚に戻れるわ。」#黒バスプラス #クロコの人魚姫 迫られたのは究極の選択

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

私の声は本当の声ではない。フラフラと海辺を彷徨っていたところを老婆に声をかけられて、《王子様の婚約者になれる》なんてそんな甘い誘いに乗ってしまって… だけどもう嘘をつき続けることが苦しくて #黒バスプラス #クロコの人魚姫 いつか本当のことが知られる時がくるのですか？

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

「君が僕を助けてくれたというのは嘘だろう？」征十郎様の唐突の言葉に衝撃を受けた。「気づいて、いたんですね…」「ああ。咎めるつもりはない。が、わかっているね？」「はい…今日限りで出て、行きますね…お世話になりました…」#黒バスプラス #クロコの人魚姫 これで君と一緒になれる

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

「何か悩みがあるのならいつでも聞きますよ？」テツヤ様にそう言われた私はどこかほっとした。「ずっとあなたが何か悩んでいることに気づいてました。僕に言えることであればどうぞ」そう優しく微笑まれてはもう…「私、本当は…」#黒バスプラス #クロコの人魚姫 テツヤ様は最後まで微笑んでいた

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

「あの時の歌が聴きたいのだよ」海岸で倒れていた時、朦朧とする意識の中で薄っすらと聴こえていた歌。彼女に頼めばまた聴けるそう思ったのに。「ごめんなさい。私歌えないの。だって私は…」授けられた声。声を失った少女。#黒バスプラス #クロコの人魚姫 本当の歌声の主は彼女なのだろうか…

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

「結婚してくれないか」突然されたプロポーズ。気づけばあの人はいなくなっていて…何がどうなってるのかわからないけれど、その言葉に必死に頷く。「随分待たせてしまったね」そう言って彼はキスを一つ#黒バスプラス #クロコの人魚姫 魔法が解ける瞬間、2人の本当の出会いはここから始まる

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

「う、あ…」「声が、出るのか？」「え、っと…」「お前が俺を助けてくれたのか？もし歌えるのならあの時の歌が聴きたいのだよ」久しぶりの声に戸惑いながら、歌える喜びを噛み締めて、私は歌う、高らかに。 #黒バスプラス #クロコの人魚姫 探していたのは彼女だったのだ、と力一杯抱きしめた

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

「あなたが僕を助けてくれていたとは思いませんでした。何か惹かれるものがあるとは思っていましたが…」「本当はずっと伝えたかったんです。でも伝える手段がなくて…」「これでやっとお礼が言えます。助けてくれてありがとうございます」#黒バスプラス #クロコの人魚姫 残すは全てを伝えるのみ

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

魔法が解けた人魚姫は声を取り戻し、人魚であったことから、声と交換に人間になったことまで全てを王子に話す。こうして「歌声の主に恋した王子」と「声を奪われてもいいほどに王子に恋した人魚姫」はやっと結ばれたのでした #黒バスプラス #クロコの人魚姫 Happy End(赤黒緑)

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

着々と式の準備が進む中、ようやく王子が結婚を表明したと城中に噂が駆け巡る。もちろんその噂は私の耳にも届いていて。このままでは私は消えてしまう。王子を殺すか、私が消えるか… 究極の選択の答えは出ないまま #黒バスプラス #クロコの人魚姫 貰ったナイフを握り、そっと王子の部屋へ向かう

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

そっと部屋に忍び込み、眠る王子の顔を眺める。「(だいきさん…)」呼びたくても声はでず唇だけが言葉を紡ぐ。ここまで無茶をするくらい彼のことが大好きだったんだと思ったら殺すことなんてできるわけもなく… #黒バスプラス #クロコの人魚姫 部屋を飛び出し、向かう先は夜の海

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

夜の海へきた私は、「(王子様、愛していました…)」そう叫びながら、海へと飛び込んだ。人間ままでは泳ぐことも息をすることもできなくて…ゆっくり目を閉じた私の脳裏に浮かぶのは愛しいくらいにあなたの顔で… #黒バスプラス #クロコの人魚姫 あなたを思いながら暗く深い水の底へと落ちていく

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

部屋に忍び込んだ私は王子に話しかける。「(どうして結婚してしまうの？あなたを助けたのは私なのに…)」愛しているけど、気づいてもらえない憎しみもあって…どうせ消えるのならば、いっそあなたも道連れに… #黒バスプラス #クロコの人魚姫 1人生き残ることを選ばなかったのは愛していたから

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

「(りょうたさん、ごめんなさい)」そう呟きながら、王子の胸をナイフで一刺し。死顔も美しいなんて…そう思いながらあなたを刺したそのナイフを自分の胸にも突き立てる #黒バスプラス #クロコの人魚姫 痛みに歪む顔はあなたに隣にいるにはふさわしくないわね、なんて笑顔を作ったまま…

ぴの@夢の世界へ @lalala_luvu

こうして人魚姫は海の泡となって消え、「歌声の主に恋した王子」と「声を奪われてもいいほど王子に恋した人魚姫」の恋は、結ばれることなく悲劇のままに幕を閉じたのでした。いつか2人がまたどこかで出会えますように… #黒バスプラス #クロコの人魚姫 Bad End(青黄)