飼い主とぺっとは似る?(R-18)

別垢作って書きなおしました~ 猫白龍と犬アリババのあれこれな話です。 ちょっとスランプ脱出できたかな?
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ゆずぼっち @yuzubotti

結局遡れなかったからこっちに移した! 休日、朝食をとり終えて片づけをしていると、3等身のミニマム体型で柴犬のような耳と尻尾を振りながら、ペットのいぬババがブラッシング用のブラシを持って駆け寄ってきた。 「なぁなぁ!白龍!ブラッシングしてくれよ!休みなんだしいいだろ?」

2013-12-28 21:23:14
ゆずぼっち @yuzubotti

右足にしがみつきキラキラと瞳を輝かせてブラシを突きだすいぬババに口元が緩む。 「昨日もしただろう?」 「気持ちいいから好きなんだ!なぁなぁ!いいだろ?」 きゅんきゅんとすり寄りながらお願いして来る可愛い姿に緩む口を押えてわかったと頷く。 「やたーーー!!!」

2013-12-28 21:23:29
ゆずぼっち @yuzubotti

「それじゃぁ片づけが終わった後にしてやるから、大人しくなっていろ」 ブラシを持ってぴょんぴょんと大喜びするいぬババにくすくす笑っていなすとわかったと元気よく返事してリビングに戻っていく。 「フフっまさかあんなに気にいるなんてな…」

2013-12-28 21:23:41
ゆずぼっち @yuzubotti

そうこうして片づけを終え、瞳を輝かせて待っているいぬババの元へと向かい、約束通りブラッシングをしてやる。 気持ちよさそうないぬババも終わる頃にはすやすやと心地よさそうに眠り、毛布を掛けて添い寝をしようとした、時だ。 ピンポーン!

2013-12-28 21:24:02
ゆずぼっち @yuzubotti

チャイムが部屋中に鳴り響き、いぬババを起こさないように慌てて玄関に向かう。 その間もなり続けるチャイムにイラつき、少し乱暴に扉をあけて出る。 「はい!?何の御用ですか?!」 「あ!白龍わりぃ!!急に夜勤入っちまってさ!今日一日猫龍の面倒みてくれね?!」

2013-12-28 21:24:29
ゆずぼっち @yuzubotti

「え?は?」 「この埋め合わせは絶対するから!!これ鍵な!!じゃあ頼んだ!!」 「えぇ!?ちょ!!アリババさん!!?」 伸ばした手はむなしく、隣人に住むアリババさんは騒がしく廊下を走って行った。

2013-12-28 21:29:25
ゆずぼっち @yuzubotti

アリババさんはつい先日隣越してきたフリーターで、いぬババにそっくりな人だ。 性格も似ていて、そこからの親近感のおかげですぐに打ち解け、仲良くなれた。 こういう突然の無茶ぶりも多少はきく仲ではるが… 「………仕方ない…」

2013-12-28 21:29:34
ゆずぼっち @yuzubotti

重いため息をついて受け取った鍵を手に隣に向かう。 鍵を差し込み回すとガチャリと音と立てて鍵が開き、扉を開く。 「お邪魔します」 挨拶をして靴を脱いで部屋の中に入り、あたりを見渡す。 何度か視線を巡らせると視界の隅でササッと何かが動いた。 「………」

2013-12-28 21:29:48
ゆずぼっち @yuzubotti

動いたもの逃げた先を確認し、逃がさないようにじりじりと距離を詰めていく。 「そこ!!」 サッと腕を伸ばしカーテンの後ろに隠れているそれを掴んで引っぱり上げた。 「何をする!?離せ!!」 見た目幼児に黒い耳と尻尾がついた自分似の猫がじたばたと暴れている。

2013-12-28 21:29:59
ゆずぼっち @yuzubotti

「大人しくしろ。猫龍」 「離せ!!」 「大人しくするなら離してやる」 「………」 返事なく大人しくなったからそっと地面に下す。 「それで?何用ですか?」

2013-12-28 21:30:11
ゆずぼっち @yuzubotti

「アリババさんにお前の面倒を頼まれたんだ。だからといって隣と行き来する気はないから、今日は俺の部屋に来てもらうぞ」 「ご心配なく、自分の事は自分出来ますので、放っておいてくださって結構です」 ぷいっとそっぽを向く可愛くない猫龍に怒るのを我慢して手を差し出す。

2013-12-28 21:30:21
ゆずぼっち @yuzubotti

「そう言うわけにもいかない。頼まれて以上は面倒を見る。さ、行くぞ」 「ですから、あなたに面倒を見てもらわなくても、1日位なら俺一人で出来ますから結構です」 さらにそっぽを向く猫龍にイラッとしてがっと体を掴み上げた。 「わぁ!?何をする!?離せーーー!!」

2013-12-28 21:30:35
ゆずぼっち @yuzubotti

暴れる猫龍を有無を言わさず部屋から連れ出す。 自分の部屋に戻り、少し乱暴に床に下した。 「ふーーーーー!!!」 尻尾をパンパンに膨らませる猫龍を気にも止めず、冷たく言う。 「お前の餌とかトイレとかを取ってくる。おとなしくしていろ」

2013-12-28 21:30:48
ゆずぼっち @yuzubotti

猫龍が逃げる隙を与えずドアを閉めて隣の部屋に向かった。 一方取り残された猫龍はまだ尻尾を膨らませて怒っていた。 「なんだあいつは!!俺一人でできると言っているのに!!なんて失礼なやつだ!!」 うぅ~と白龍が出て行ったドアを睨みつける。 「んー…はくりゅ?」

2013-12-28 21:31:06
ゆずぼっち @yuzubotti

振り返ると眠そうに起きてたいぬババが眠そうに目を擦りながら毛布を引きづって来る。 「………ん?ねこりゅう?なんでここにいいんの?」 まだ眠そうに尋ねるいぬババに猫龍は膨らむ尻尾を沈めて不服そうに答えた。

2013-12-28 21:31:22
ゆずぼっち @yuzubotti

「…アリババ殿が急に仕事になったので、ここで面倒をみられることになったんです…」 「……へー……ん?じゃぁ猫龍ずっと一緒なのか?!」 「だからそう言っているでしょう?不本意ですがね」 ふんっと鼻息荒くそっぽを向くと瞳を輝かせたいぬババが勢いよく飛びついた。

2013-12-28 21:31:41
ゆずぼっち @yuzubotti

「そっか!よろしくな!猫龍!」 「ちょ!飛びつかないでください!」 「あ、ごめん…仲間が増えたと思ったら嬉しくて…」 「勝手に仲間にしないでください。今日一日だけの話なんですから」 「……そっか…」 しゅんと耳と尻尾を垂らし、落ち込むいぬババに猫龍は慌てる。

2013-12-28 21:31:55
ゆずぼっち @yuzubotti

「あ、あのでも!い、一緒にねるぐらいなら……いいですけど…」 「!!ほんとか!?」 途端目を輝かせて顔を近づけてくるいぬババに押されつつ頷いた。 「よーし!!一緒に寝よう!白龍も一緒だぜ!」 「え゛?あの人もですか?」 「…猫龍って白龍嫌いなのか?」

2013-12-28 21:32:09
ゆずぼっち @yuzubotti

「……あまり…好きではありません…」 落ち込むかなっとちらりといぬババをみるとふーんと首を傾げていた。 「猫龍と白龍そっくりなのにな」 「や、やめて下さい!!あの人と一緒にするのは!!」 「ご、ごめん…」

2013-12-28 21:32:18
ゆずぼっち @yuzubotti

びくっと少し脅えたいぬババに猫龍ははっとしてまた話しを変える。 「に、似ているということなら、いぬババ殿もアリババ殿に似ていますよ?」 「え?似てるか?」 「はい。そっくりです」 「そっくりか…へへ~♪」 嬉しそうにニマニマと笑いだすいぬババに首を傾げる。

2013-12-28 21:32:29
ゆずぼっち @yuzubotti

「なんですか?」 「猫龍はアリババのこと大好きだろ?だからアリババに似てる俺は嫌われてないって思ったら嬉しくて…あーよかった~」 嬉しそうに笑ういぬババに猫龍はうっと言葉を詰まらせる。 (…そ、それだとまるで俺がいぬババ殿を好きみたいじゃないか…)

2013-12-28 21:32:40
ゆずぼっち @yuzubotti

「俺は猫龍好きだぜ?」 「え!?」 「白龍に似てるのもあるけど、ちゃんと猫龍として好きだぜ?」 にこにこと言われて胸が熱くなる。 「そ、そんなこと…言われても…」 視線を逸らせるがどうしても目を離したくなくてちらりと盗み見る。

2013-12-28 21:32:49
ゆずぼっち @yuzubotti

(……でも……本当にアリババ殿に似てる……似すぎてる……) 耳と尻尾と体の大きさを抜けば何から何までそっくりないぬババに白龍の思いは募りはじめる。 (アリババ殿とは……どう頑張っても…結ばれない…でも…いぬババとなら!!)

2013-12-28 21:33:00
ゆずぼっち @yuzubotti

失礼この上ないことを考えているとは気づかず、猫龍アリババへの長年の思いをいぬババに向けた。 「い、いぬババ殿!!」 「ん?なに?」 「あ、あなたが欲しいです!!」 「は?わぁ!?」 いきなり欲しいと言われ、あまつさえ押し倒れさたいぬババは当然驚く。

2013-12-28 21:34:16
ゆずぼっち @yuzubotti

だが猫龍はそんなことはお構いなしで犬ババの唇をぺろりと舐めて薄く開いた口の中に舌を差し込んだ。 犬ババの舌を探り寄せざりざりと音を立てて絡ませる。 「ん…はむ…」 犬ババは抵抗することなく瞳をとろんと潤ませ、違和感を感じた猫龍は舌を抜いて見下ろす。

2013-12-29 18:57:02