日中関係の将来は「冷戦」ではないかと、国際関係論と安全保障論の学徒・fj197099さんはつぶやく

領有権を巡る対決は国家にとって根本的な問題で、二国間関係全体をマヒさせる十分な効果がある。
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fj197099 @fj197099

日中対立はASEMでの日中首脳「立ち話」で一時的な改善を見せたかに思われたが、ここに来て再び大規模反日デモの影響で関係悪化の兆しが見えている。月末のASEAN首脳会談で日中韓の三カ国首脳会談が実現との報道もあるが、日中二国間会談は見通しがまだ立っていないようだ。

2010-10-21 07:31:14
fj197099 @fj197099

だが私見では仮に中国側の一時的宥和があったとしても問題の根本解決には程遠いように思う。中国首脳が現在宥和的姿勢を見せているのは月末のASEAN会議や来月のAPEC等での国際的孤立の状況を避ける短期的目標達成のため。APEC後、年末にかけて日中関係は再び悪化する可能性が高い。

2010-10-21 07:34:25
fj197099 @fj197099

背景事情が少なくとも二つ。一つは習近平氏への権力移譲が進む中で国民や軍に対するこれ以上の「弱腰姿勢」の継続は難しくなろうということ。もう一つは12月に予定される日本側の防衛大綱改定や日米共同軍事演習で、日米結束の下での対中抑止姿勢強化に中国側は激烈な反応を示す可能性が高いこと。

2010-10-21 07:37:46
fj197099 @fj197099

領有権を巡る対決というのは国家にとって根本的な問題で、小手先の対応で対立を覆い隠せるという甘い幻想に陥ることのないよう、日本側としても十分に慎重となる必要があると思われる。北方領土では日ロ間は60年に渡り平和条約締結が出来ていない。二国間関係全体をマヒさせる十分な効果があるのだ。

2010-10-21 07:40:33
fj197099 @fj197099

今後、日中関係はレアアースの事実上の禁輸が未だに解除されていない事もそうであるが、常態的な「半身不随」状態が続く事を覚悟しなければならない。日中関係は一度「卒中」を起こしたのだ。そこからの回復はもし可能であるとしても極めて厳しいリハビリ過程になる。再度の「卒中」も起こりかねない。

2010-10-21 07:42:48
fj197099 @fj197099

後遺症は両国国民に根深く残っている。領土という決して譲れない問題での妥協は相当共にありえない。故に対立しかないが、対立の選択肢も容易ではない。「戦争も平和も共に選択できない」…レイモン・アロンならこれを「冷戦」と呼ぶのだろうが、さて、現在の日中関係をどううまく説明すべきか。

2010-10-21 07:45:02