佐村河内守の作品についての藤田治さんのツイート

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藤谷治 @yuntachura

これからこの問題について、思うところを呟きます。きっと長くなります。お許し下さい。→ゴースト問題 広がる波紋…CD出荷と配信停止、自伝は絶版(スポニチアネックス) - Y!ニュース http://t.co/Ji5ZdLw5uT

2014-02-06 12:13:31
藤谷治 @yuntachura

佐村河内守「交響曲第一番HIROSIMA」(とジャケットに書いてあるCDを、i-podに入れたもの)を聴きながら、これを書いています。耳が聞こえなくて、耳鳴りまでする人の交響曲ってどんなんだろう、という興味で買いました。以来、この曲の話はパブリックには一度もしていません。(続く)

2014-02-06 12:19:07
藤谷治 @yuntachura

(続き)障害のある人の作品を悪く言うのは憚られるし、感動して愛聴している人も多いという音楽を、楽譜も見ず罵倒するのは気が引けます。そしてその気持ちは、今でも変わらないのです。この曲は別の人が作ったものだった、というのが、大きな話題になっています。ところで、(続く)

2014-02-06 12:22:34
藤谷治 @yuntachura

(続き)別人が作ったと判明して以来、佐村河内作曲とされてきた音楽の、公演中止、チケット払い戻し、CD出荷停止、ネット配信中止が決まったそうですが、理由がよく判りません。著作権の問題があるのかもしれませんが、実際に作曲した人物が語ったとされる週刊文春の記事によると、(続く)

2014-02-06 12:26:44
藤谷治 @yuntachura

(続き)その人は報酬が欲しいとか、権利を主張するために告白をしたのではないように読めます。そして佐村河内作品は、佐村河内氏作曲として著作権登録されているそうです。これが佐村河内氏の作曲者への脅迫事件として立件される可能性があるのでしょうか。そこに配慮して(続く)

2014-02-06 12:33:03
藤谷治 @yuntachura

(続き)CD発売や公演を自粛しているということなのでしょうか。そんな自粛をする必要はあるのでしょうか。企業イメージを大事にしているのでしょうか。どうも邪推ばかりが並んでしまいまいます。僕にはこの出荷中止、公演中止が、歪んでいるように思えてならないのです。(続く)

2014-02-06 12:39:03
藤谷治 @yuntachura

(続き)人間の罪に対して、音楽を処罰しているように思えます。そしてその「人間の罪」とはどんなものかというと、それは「私を嘘で感動させた罪」となりますが、別に作曲者が誰であろうと音楽は実際に鳴っています。ということは、その「感動」とは、音楽以外の要素のことになります。(続く)

2014-02-06 12:45:15
藤谷治 @yuntachura

(続き)「交響曲第一番」から「全聾」を引き、「HIROSIMA」を引き、新たな作曲者を足すと、「交響曲第一番」の感動は減る、ということになってしまいます。「感動は減らないが、しらける」というのも、結局は同じことでしょう。そこが僕の、腹が立つところです。(続く)

2014-02-06 12:52:14
藤谷治 @yuntachura

(続き)結局「芸術の価値」とは「芸術プラスそれをめぐる感動エピソード」のことなのです。そりゃあ僕だってテレビを見て興味本位でCDを買いました。そのCDを聴いてずーっと黙って、テレビや新聞が感動エピソードを掲載しているのを眺めているのは結構つらかったです。(続く)

2014-02-06 12:55:23
藤谷治 @yuntachura

(続き)今回の告白がある以前から、あの曲はいい曲ではないと言っていた人もいるようですが、そんなことを堂々という乱暴は僕にはありません。今だって文学、美術、音楽の愚作に触れても、くだらんと公言するのは、その作品に心を動かされた人への無意味な意地悪にほぼ等しいと思っています。(続く

2014-02-06 14:25:26
藤谷治 @yuntachura

(続き)芸術に感動したことに恥じる必要は全くありません。それはその人の気持ちです。そして同時に、人は自分の感動に責任があります。スタンダールはモーツァルトと同じくらい、チマローザを愛しました。モーツァルトは不朽の名声を残しましたが、チマローザって誰ですか。(続く)

2014-02-06 14:40:03
藤谷治 @yuntachura

(続き)しかし、こんにち名が残っていないという理由で「スタンダールは音楽的感性がダメだ」と後世の目からそしるのは、スタンダールよりもっとダメな芸術的感性だと思います。一個の芸術に感動したら、それが耳の聞こえる人の作品であっても感動的なのではないでしょうか。(続く)

2014-02-06 14:43:58
藤谷治 @yuntachura

(続き)それともそれは、やはり感動エピソードなしではつまらなく聴こえるのでしょうか。どちらにしてもそれをしっかり確かめる必要が、少なくとも一度感動した人にはあると思います。その機会を減らすようなことを、レコード会社や音楽事務所はしない方がいいように思えますが、(続く)

2014-02-06 14:46:06
藤谷治 @yuntachura

(続き)そういうわけにはいかないのでしょうか。あたかも「とにかく偽作と判明したからこれ以上は演奏しない」というのは、僕には理解できません。感動したのなら、作曲者なんか、感動エピソードなんか、どうだっていいじゃありませんか。偽作が偽作のまま流布する例は音楽には結構あります。(続く

2014-02-06 14:51:56
藤谷治 @yuntachura

(続き)「忠実な羊飼い」はヴィヴァルディの作品ではありません。もっと露骨なのは「アルビノー二のアダージョ」で、これはレモ・ジャゾットという人の作品だそうですが、ジャゾットはもとよりアルビノーニだって、僕には知らない人です。それでもO.ウエルズの『審判』なんかで(続く)

2014-02-06 14:54:42
藤谷治 @yuntachura

(続き)「アルビノー二のアダージョ」が流れると、心を動かされます。音楽とは、芸術とは、そして芸術の感動とは、そういうものだと思います。佐村河内名義の作品も、いつの日か、せめてCDくらいは再び発売されることを願います。長々書いた割には言いたいことが尽くせませんでした。すみません。

2014-02-06 14:57:28