「新しき世界」@HBWL さんによるチョン・チョンについての考察

@HBWL さんによる「新しき世界」のチョン・チョンについての考察がすばらしかったので勝手にまとめました。ほぼ自分用。
5
TakTak @HBWL

チョンチョンすごい…すごすぎる…あの時計どこで買えるの…?

2014-02-13 14:01:22
TakTak @HBWL

みんなチョンチョンチョンチョン言っててどういうことなの…と思ってたけど納得、なぜオンリーイベントはもう終わっているんだ…

2014-02-13 14:12:38
TakTak @HBWL

チョンチョンが突然の思いつきで趣味悪いシャツとか買いにいってそれに強制的に付き合わされたジャソンがやれやれって顔してるだけのどーでもいい話をあと百本ぐらい読みたい

2014-02-13 14:29:04
TakTak @HBWL

チョンチョンのユーモア感覚はおそらく彼がその出自と環境ゆえにそれまで対峙してきた苛烈な偏見と死に由来するものなんだろうなあ…どうしようもない現実の前で立つために身につけたギリギリの抵抗の方法というか。けれどジャソンはそういう自分なりの武器をまだ持っていなくて、だから心配っていう…

2014-02-13 14:52:58
TakTak @HBWL

チョンチョンの病室のシーン、陽光が降り注ぐ中で自分のジャソンに対する愛を貫徹させる彼の姿はとても美しく残酷で、やっぱり『新しき世界』はひとつの愛が結実する映画だと思ったよ…

2014-02-13 21:25:14
TakTak @HBWL

チョンチョンはジャソンに対してこれを「選べ」として何かを強制することはしないんだけれど、それは彼自身がいまの自分を「選んだ」ことについておそらくなんの余地も与えられなかったからだと思うんだよね。差別と死と暴力の可能性が離れてくれないなら、せめてユーモアで乗り切るしかないと。

2014-02-13 21:35:06
TakTak @HBWL

だからチョンチョンはあそこで「近づいてみろ」「刺してみろ」といえる。それはいつだって彼のすぐ側に可能性としてあるものであって、彼はそれと生きていくことを「選んだ」から、具体的な形を持って目の前に現れてもそれは当然の道理でしかない。でもジャソンはそんな「選択」をしていない。

2014-02-13 21:39:08
TakTak @HBWL

ジャソンは適応能力が異常に高いだけであって、後戻りできない「選択」をしているというわけではない。その中途半端さは警察かヤクザかという立場の問題としても現れてくるし、生まれ来る子供と死にゆく親友という最後の構図にも現れてくる。死を引き受けるか生を選ぶか。彼は選択しないといけない。

2014-02-13 21:42:54
TakTak @HBWL

チョンチョンはたぶんジャソンがそういう「選択」をためらっている人間だということをよくわかっていて、いちど「選択」するともう戻れない場所があるってことを自分の生を通して痛感してたと思うんだよね。だから同じ華僑・ヤクザなのに留まっている、自分が失った場所にいるジャソンに強制できない。

2014-02-13 21:48:56
TakTak @HBWL

そして自分が失った場所にいるからこそ、チョンチョンはジャソンを守ってあげたかったんだろうなーって思う。その立場がどんなに脆く儚いものかよくわかっている彼だからこそ、ジャソンの危うさをそのまま「兄貴」として引き受けられると思ったんじゃないかな。ジャソンのゆらぎを引き受ける覚悟。

2014-02-13 21:55:41
TakTak @HBWL

そう考えると倉庫事変も、カン課長の胡散臭い態度の背後にある騒乱の気配を嗅ぎとったチョンチョンなりのジャソンへの喝の入れ方だったのかもしれない。お前はいずれこういう選択をしないといけない時が来る、女一人撃ち殺す程度では済まない決定的に重要な、後戻りのできない選択をしないといけない…

2014-02-13 22:03:00
TakTak @HBWL

自分と共通していたはずの「ヤクザ」という属性が外されたショックは当然あると思う、でもそれ以上にジャソンに対して選択を迫ろう、その予告をしよう、という気持ちもあったのかもしれない。彼はジャソンに強制はしない。女を撃ち殺さずに彼が傍観できる余地は常に与える。選択の可能性は奪わない。

2014-02-13 22:06:00
TakTak @HBWL

チョンチョンはたぶんジュングとの揉め事やカン課長の態度をみて、自分では守り切ることの出来ない分水嶺が迫っていることを直感的に理解したんじゃないかな…だから彼はジャソンに親切な「予告」をしてやった。本番はこんなもんじゃないぞ、というために。けれど終わりは予想外の形できてしまった。

2014-02-13 22:09:14
TakTak @HBWL

そしてその終わりに際して、チョンチョンはジャソンに「そろそろ選べ」と言う。そして自分が選択を迫ったことについて、ジャソンの危うさを認識しながら自分のエゴで守っていたことについて、愛を与えていたことについて、最後に呪いを残すことについて言う、「お前は俺を許せるか?」と。

2014-02-13 22:11:40
TakTak @HBWL

それに対してジャソンはあの涙で応える。チョンチョンはおそらくこの後ジャソンは選択するであろうこと、そしてそのトリガーが他のだれでもない、自分が与える最大の「死」であるということ、もう自分以外の誰にも「強制しない」という愛を彼には与えられないことを知り、満足する。

2014-02-13 22:18:25
TakTak @HBWL

そしてチョンチョンは彼の愛を完遂する。彼が与えたものと同じ愛はもう誰もジャソンに与えることはできない。その愛は永遠にジャソンの中で結晶化し、チョンチョンにとってのジャソンがそうであったように「既に失われたもの」としてジャソンの心のなかに留まる。ジャソンは自分の愛に永劫呪われる。

2014-02-13 22:21:28
TakTak @HBWL

そう思うとチョンチョンってすっごくロマンチックでエゴイスティックでジャソンに対してどこまでも敬虔な男だったんだなって思えてくるんですよ。こういう妄想を帰路の電車の中で考えながら思い出し泣きしそうになっていました。

2014-02-13 22:24:32
TakTak @HBWL

だからチョンチョンはハッピーなんです!ジャソンの涙で自分の愛がとうとう勝利したことを知ったから幸せなままあれという…ああ…こういう無駄に重いドロドロした業みたいなものをやおい的平面において無理矢理物語から編み合わせて語りまくるのって古いんだろうなとはわかっているがたまらない。

2014-02-13 22:32:08
TakTak @HBWL

ひと通りツイして実感したけどあまりにもチョンチョンがすきすぎることがわかりました。

2014-02-13 22:40:13
TakTak @HBWL

前日譚は延々飲み屋でチョンチョンとジャソンがだべってるだけでいいです。

2014-02-13 22:52:20
TakTak @HBWL

夏に事務所でパッピンス(韓国式かき氷・おいしい)食ってるとかでもいい… 「何食べてるんですか」 「ん?パッピンス。明洞から買ってきた。食うだろ。ほら、遠慮するなよ。」 「ほとんど手を付けてないじゃないですか。」 「いやナツメ入ってんのがすきなのよ俺。」 「…残飯処理か…」みたいな

2014-02-13 23:07:45
TakTak @HBWL

あと美脚ジャソンにスーツ買ってやるチョンチョンさん 「おーこのクソヤロウ、まったくうまく着こなすもんだな」 「ありがとうございます」 「ブサイクなくせにこんな足が長くてどうするんだ。ここだけは父親に似てるといいな~」 「ええ…」 「父親になるのか…」 (何が言いたいんだろう…?)

2014-02-13 23:20:03
TakTak @HBWL

あと「月餅のカロリーにびっくりするチョンチョンさん」「中国のエセブランドモールでテンションが異常に上がるチョンチョンさん」「なんとなく100円ライターを捨てられないチョンチョンさん」「日本にやってきて趣味の悪い雑貨を買い漁るチョンチョンさん」とか考えたがきりがないのでやめます

2014-02-13 23:28:39
TakTak @HBWL

「愛してる」とかいうセリフは使わず、涙を流して震えながら見つめ合っている切り返しで全てが語られる、みたいなのが恋愛映画のクライマックスとして結構理想なのですが、『新しき世界』はそういう映画です。

2014-02-14 10:27:49