黒瀬陽平さんの第17回岡本太郎 現代芸術賞についての感想(2014.03.06)
キンチョメはコンセプトがどうこうというよりも、単純に、作品中のアレゴリカルな要素をうまく組織できてない(お米や映像と震災の関係が曖昧)点で良くないと思う。椹木さんの選評が積極的に深読みしてる感じ。去年の個展はかなり完成度高かったようなので、見逃したのが残念。
2014-03-06 18:30:35じゃぽにかは、「悪ノリSNS」と言っているにしてはあまりにもネット文化からのレファレンスが浅く(情弱?)、かといって現代美術史にも詳しくないので身近なもののパロディしかなく、あとはとりあえず「う◯こ」連発…
2014-03-06 18:34:21個人的には吉田和夏さんの「昼の星座」シリーズが絵として良いと思ったけど、ちょっと趣味的過ぎるだろうか。テーマとしてはもっとエッジが立ちそうな気もするんだけど。
2014-03-06 18:40:42とはいえ、作品の質だけを優先してサエボーグを大賞にしてしまうと、震災というテーマからやや遠ざかるので、審査員自ら深読みをしてでもキンチョメを象徴的に扱って大賞にすえる、という椹木さんの判断は正しかったのかもしれない。
2014-03-06 18:47:10常設で資料展示されていた、代々木競技場内にある太郎のレリーフがとても良いので驚いた。正直、いつもの絵画をそのままレリーフにしたようなやつとか、記念メダルのやつとか(丸っこい人型がクネクネしてるやつ)はイマイチだと思ってたので、「競う」とか「走る」とかの格好良さは意外だった。
2014-03-06 19:03:10晩年の太郎作品に頻出するあの謎の人型。あれがまるで人間賛歌のようにのびのびと使われてる作品はダメで、代々木競技場のレリーフのように押し潰されたり、揉みくちゃになったりしてる作品は良い……??
2014-03-06 19:09:21ともあれ、サエボーグはほんとによかった。弱点があるとしたら、作家自らがあまりにもテーマをジェンダーに絞り込みすぎているところか。でもそれも、これからいろんな作品をつくっていくうちに自然と乗り越えられる気がする。「ラバースーツでスプラッタ」という芸に収まらないような活動を期待。
2014-03-06 19:29:59