アンドロイド宮福

その名の通り
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年末最後の妄想は 宮福 宮福はアンドロイド宮地と博士福井

2013-12-31 19:39:02
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ある日目が覚めたら見知らぬベッドに横たわってい手、宮地は何事かと体を起こしてあたりを見回すと、ベッドに突っ伏して寝ているクリーム色の頭を見つけ、その柔らかそうなそれに手を伸ばしてゆっくりと撫でる。ぴくっと反応するけど起き上がらないから何度も撫で回す

2013-12-31 19:40:53
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鬱陶しくなったのかその頭がもぞもぞ動いて持ち上がる。眠たげな目の下にはクマが出来ていて、でも宮地を見た瞬間大きく見開かれて肩をつかむ。 「俺が誰だかわかるか!?」 必死な声に宮地は記憶を手繰り寄せるも覚えがない。首を横に振ると落胆する青年

2013-12-31 19:42:44
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そっか、そこまではむりだったか そう呟く青年に声をかけようとするも名前が分からない。 「…福井、って呼んでくれ」 それを察したのか落ち込みからまだ復帰できないけど名前を名乗る福井に、宮地はその頭をまた撫でた。 なぜか指先や手のひらがその感触を覚えている気がした

2013-12-31 19:43:59
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その日を境に宮地はなぜ自分はここにいるのか、福井という青年はなぜ自分を見て悲しそうに、それでもうれしそうに笑うのかを考え続ける。夜の12時になるとぷっつりと記憶が途切れて次の朝の7時になるまではどう頑張っても起きることが出来ないのにも疑問を感じていた

2013-12-31 19:45:39
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そのうち自分の行動が自分の意思ではなく強制させられているのを感じてきて、宮地は薄ら寒いものを感じた。福井の言葉に強く逆らうことが出来ないことにも気付いていた。 違和感が強くなってきた頃、宮地はちょっとしたミスで怪我をした。

2013-12-31 19:47:24
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血が出るだろう、と思って見た指先で見たものは、血と筋繊維ではなく、剥き出しの金属の光沢だった

2013-12-31 19:48:26
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福井が買い物から戻ってきたら、宮地がいない。血相を変えて探し回っていたら普段は立ち入り禁止の地下室への扉が開いていてまさか、と思って急いで駆け下りていく。 福井の私室兼研究室の扉を開けると、パソコンの前で立ち尽くす宮地がいた

2013-12-31 19:55:25
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「みや、じ?」 「……福井、お前」 肩が震えているのが見えて宮地にすべてを知られてしまったのだ、と福井はその場にへたり込む。

2013-12-31 19:56:13
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前回まで: 死んでしまった宮地の肉体を冷凍保存して中身をアンドロイドとして作り変えた福井の行為は神を冒涜するもので、ミッションスクール育ちの福井がどれだけ苦悩してその決断をしたのかを考えるとこの宮地の反応は福井を容易に追い詰めた

2014-01-01 08:18:33
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アンドロイド宮福の続き。 宮地に拒絶されて福井はおかしくなる。 福井がメンテナンスをしていたから普通の人間と変わりなく生活できていた宮路の体は次第に動きを奪われていく。 宮地はまだ記憶を全部思い出していなくて、一番大事な生前の福井の記憶だけ忘れていた

2014-01-01 23:51:39
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福井は自分を忘れている宮地も怖いし拒絶した宮地も怖くて自分の思い出の中に閉じこもるように小さな小さなロボットを作る。 見た目は無骨だけど其処には宮地と福井の思い出を詰め込んで、福井の求める答えをくれるロボット

2014-01-01 23:53:07
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アンドロイド宮福続き。 小さいロボットを溺愛するけどそれは予想内の返答しかくれなくて仮初めの幸せだからそのうち福井はご飯も食べず、ひたすら眠る生活になる。 研究室にこもってパターン化した宮地の思考回路を眺めて指でなぞってひたすら泣く。もう一度会いたいのに、お前はもういない

2014-01-02 12:20:40
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呟きながらデスクで寝ている福井の背中に近寄るアンドロイド宮地。 あちこちにだいぶガタが来ているけどまだ歩けるし動ける高性能さに福井の技術力がすごいことを改めて思い知る。 命を弄んだに等しい行為をした福井を最初は憎んだけど、どんどん消耗して弱ってく姿を見てモヤモヤが止まらない

2014-01-02 12:22:30
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デスクで寝ている福井を持ち上げて、その身体の軽さに驚く。もちろんアンドロイドだから、人間の腕力なんかと比べ物にならないくらい強いけどもそれに比べても福井の体重は明らかに軽くなっていて、不意に宮地の頭の奥で何かを思い出す。 怪我をして歩けない福井を抱えて歩いた記憶。

2014-01-02 12:24:19
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それは間違いなく生きていた頃の記憶で、少しずつ少しずつ思い出されてきて宮地は戸惑う。 ベッドに寝かせて福井の伸びた前髪をかきあげて寝顔を見ると隈とか酷くて、憔悴してていたたまれなくなる。

2014-01-02 12:25:29
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「なぁ、あんたはオレをこんなにしてまで、何がしたかったんだ?」 問いかけても福井は寝ているから答えない。ふとベッドの隣に置かれた小さなロボットに手を伸ばしてみる。 そこにあるのは宮地と福井の記憶で、宮地はそのメモリーを読み取ろうと回路に触れる。

2014-01-02 12:27:14
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この先なんにも考えてなかった

2014-01-02 12:27:27