【ザ・ボイス　そこまで言うか！】有本香さんの解説 2014/03/26

こと💉💉💉💉 @coto_labo

【クリミア併合】（１）有本：（弱体化したアメリカが）承認せずと言っても着々粛々と進んでいる。クリミアから日本は離れているのでいろいろ学ばないと。国連も機能しない。ロシアは軍事力をもちながらやっているが、和戦両様。つまり軍事力とクリミアの人たちの住民投票。

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【クリミア併合】（２）有本：銃で脅された投票という言い方もできるが、「豊かになるにはロシアについた方がいい」というのがクリミアの人たちの大半の民意なんだろう。ロシア側のそういう民意を作る工作と欧米側のナショナリズムを煽る工作と、どっちが勝ったかという話。

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【クリミア併合】（３）有本：日本も気をつけないといけないのは、軍事力でいきなり侵攻してきて領土を取られるという話だけではなくてこういう和戦両様で来るケース。私たちの中にもそういうものがすでに入り込んでいる、ということをよく認識しないといけない。

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【クリミア併合】（４）有本：ロシア大使館は例えばツイッターで自分たちなりの正当性を言っている。そういう情報戦であったり、民意をどのように誘導していくかという戦いも含めて世界では常に絶えず行われている。この問題からそのことを認識し直さないといけない。

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【クリミア併合】（５）有本：日本はG7の一員で欧米の主張と重なる部分はある。もちろんいきなり国境線を変える動きに対して賛成はできない。しかし制裁を含め日本は消極的なところがある。これは仕方がない。地政学的にも利害の面でも日本と欧米ではロシアに対する関係性が違う。

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【クリミア併合】（６）有本：国境線を力で書き換えるのはよくないと言いつつ、日本は日本で北方領土も含めたロシアとの交渉がある。日本は中立的なスタンスも持ちながら、他方で北方領土交渉はより積極的にやるべきだと思うし場合によってはチャンスとみることもできる。

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【クリミア併合】（７）有本：欧米の狙いはロシアの孤立化。日本はそれに表向き乗りつつ他方でロシアと個別に話をしていくことは必要。外交の世界ではどの国も「二枚舌」を出す。またロシアは日本に助けて欲しい部分がある。ロシアには自国の産業がなく、エネルギーに依存している。

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【クリミア併合】（８）有本：ロシアは人口減少傾向。なぜかロシア系男性の寿命は短い。いろいろ要因はあるだろうが、将来展望が描きにくい社会なんだろう。プーチンには国作りを改めてしたいという思いがある。そこで優れた技術、投資をしてくれる一番よさそうな相手は日本。

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【クリミア併合】（９・了）有本：日本はそういうものを武器にしながら北方領土の交渉を上手く進める。しかし相手が相手。今回のクリミアの件でプーチンの実力をイヤと言うほど見せつけられた。安倍総理は、もう一度ふんどしを締め直してかかっていただきたい。

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【台湾情勢】（１）有本：この番組では取り上げたそうだが、今回の件を日本のメディアが大きく取り上げたのは一部学生側と台湾当局との間で衝突的になってから。もともと台湾の学生たちは、サービス貿易協定による自由化で台湾が中国に飲み込まれるのはNOだと主張している。

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【台湾情勢】（２）有本：この学生たちは非常に平和的に行動していた。台湾大学をはじめとするエリート学生たちが行政院に行って、台湾大学の学長も含め大学側も支援している。授業を休みにしたり、大学の先生が座り込みをしている学生のところで授業をしたり。

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【台湾情勢】（３）有本：台湾は自力で民主化を成し遂げて、国民党ではない政権を作った歴史を持っている。自分たちの力で政治を動かすという思いが強い。馬英九も議会もサービス貿易協定について一条ずつ議論すると言っていたがやらなかった。人々には裏切られた思いがあるだろう。

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【台湾情勢】（４）有本：現在馬英九の支持率は低い（１０％以下）が、最初から中国との関係を強調していた馬英九を選んだのも台湾人。台湾の民主主義。馬英九はクーデターで政権を取ったわけではない。しかし、実際にやってみると想像以上にひどい、ということなんだろう。

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【台湾情勢】（５）有本：中国は２０００年代に入って台湾への方針を変えてきている。９０年代にはミサイルを台湾海峡に打ち込んだりしていた。（飯田：選挙中だったのでそれで反対派が勝ったり）対抗してアメリカが空母を差し向けたりした。すると、国際社会の目もあってまずい。

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【台湾情勢】（６）有本：台湾や香港で、チベットや新疆でやったことはできない。そこで平和的に一見合法的に、和戦両様で台湾を上手く平和的に飲み込む方針に転換している。いわばソフトパワー。中国は台湾のメディアを資本も含めいろいろな形で搦め取って世論戦を展開している。

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【台湾情勢】（７）有本：サービス貿易協定も、自由化するなら前提条件が同じでないといけない。ところが台湾は全面開放。一方中国には資本などいろいろな縛りがある。日本でも似た状況はあるが、この点だけ見て自由化いいじゃないみたいな話は前提が全く違う。

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【台湾情勢】（８）有本：さっきの土地の話を例にすると中国では日本の個人も企業も土地は１ミリも買えない。でも例えば中国と日本で互いに大使館を建てるときに面積は平等にしようという話になったとする。日本では向こうが土地を持てる。一方日本は借りるしかない。

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【台湾情勢】（９・了）有本：前提が全然ちがうのに面積だけ平等にすると言っても意味がない。協定にしろ何にしろ、中国はもともと特殊な条件の上にある国。

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【神戸大教授が帰国】（１）有本：王柯氏は、ウイグル、東トルキスタン共和国の研究をしている。しかし、研究テーマはあまり関係ないだろうと思って見ていた。例えば朱建栄氏をはじめ在日中国人で向こうで拘束を受けた人はいるが、中国寄りの論客・研究者だったりする。

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【神戸大教授が帰国】（２・了）有本：別にウイグルの研究が中国共産党の利にならないわけでもない。中国共産党の体制と上手くやってきた人たちにこういうことが起きているのは、おそらく中国国内の権力闘争が外に影響していることのあらわれでは。