劉度が艦これに挑戦するようです　4-5月号

劉度 @arther456

「五十鈴です。大型建造ならお任せ。全力で図鑑を全埋めに導くわ。よろしくね」各地の五十鈴より奉納される２１号対空電探。これを材料に加えた大型建造は望みのものが手に入る。大和・大鳳・ビスマルクを建造した五十鈴は遂に電探教を設立するに至った。……なんでや！#艦これ航海日誌

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D-Day Destroyer #3 - Togetterまとめ togetter.com/li/669877　#艦これ航海日誌

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新宿、渋谷を初めとした東京２３区の西側は壊滅的被害を受けたが、千代田区から東はまだ比較的建物が残っている。ただ、残っているのは建物だけで、流通は止まり人々も立ち去った。無人の大通りを装甲空母姫が歩いていると、奇妙なものが目に留まった。「おい、何だあれは？」#艦これ航海日誌

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「……んあ？」提督が気のない返事をした。大分ぼーっとしている。「しっかりしろ。立ったまま寝る気か。何なんだあれは？」装甲空母姫の指差す先には、瓦礫の中にそびえる、首のない立像だった。隣のビルの３階ぐらいの高さがある。#艦これ航海日誌

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「……ああ、気にしないで。ただの新興宗教のアジトだよ」「宗教？」「ん。ビルの３階までを吹き抜けにして、そこにあのでっかい仏像を置いたろくでもないカルトさ。昔はあれ金ピカ宝石まみれだったんだけど、全部剥がされちゃってねえ」仏像を足元から見上げながら、提督は語る。#艦これ航海日誌

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「その団体は今も残ってるのか？」姫の問いに、提督は首を横に振った。「いや。本拠地が沖ノ島だったからね。おまけに深海棲艦の空襲が酷かった時期に、支部にたんまり食料を貯めこんでるってスッパ抜かれたから、キレた民衆に襲われて完全壊滅したよ」「……そうか」#艦これ航海日誌

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「……次に行くか」「ん。じゃー、先に行ってて」姫が廃墟から離れる。それを見送ってから、提督は瓦礫に手を伸ばした。曲がったパイプを拾い上げると、それで巨大神像の足を、打った。ゴツッ、と鈍い音が響く。手が痺れるが、構わず提督は何度も神像を殴りつける。#艦これ航海日誌

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「……はあっ、はあっ」息が上がるまで殴りつけても、像はびくともしない。提督はパイプを投げ捨てると、像に背を向けて歩き出した。次は、上野に向かう。#艦これ航海日誌

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「うぉぉぉ～れ～のぶぅぅぅきをしぃぃぃってるかぁぁぁい？」車内に野太い調子っ外れの歌声が響き渡る。提督でも不知火でも、装甲空母姫のものではない。ましてや運転するあきつ丸やその膝に控えるゴウト先生のものでもない。#艦これ航海日誌

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「オボログルマのダイハツくんは、今日も調子良し、でありますなあ」「とぅぅでぇぇぇいは、ふぃぃばぁぁ！明日は働かない」野太い声の正体は、デビルサマナー葛葉あきつ丸の駆る仲魔の一匹、オボログルマ。つまり提督たちが乗っている車である。#艦これ航海日誌

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そしてその外では、ガキやゾンビといった下級の死霊たちが次々と跳ね飛ばされていく。「どうしてこうなった……」提督が呟く。「恐らく、深海棲艦を東京に連れてきたのが失敗ですなあ。成仏できぬ怨念が、復讐相手の匂いを嗅ぎつけ地の底から這い出てきたのでしょう」#艦これ航海日誌

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「すまんな」「いや、謝られても。それにこういう時のためのあきつ丸と不知火だし、まあ」「不知火殿の手は煩わせませんよー。デビルサマナー・葛葉あきつ丸vs死霊軍団であります」「かみぃんぐ、すぅぅぅん！」ハンドルを握ると性格が変わるあきつ丸であった。#艦これ航海日誌

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「うああああああ！？」「アイエエエエ！？」「ウオアアアアアア！？」あきつ丸と提督、それにオボログルマのダイハツ君は走る車内で絶叫していた。後ろから３階建てのビルほどもある岩の巨人が、彼女らの乗る車を追いかけていた。「なんだあれ！？」「オオミツヌであります！」#艦これ航海日誌

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「ゾンビとかガキとかならともかく、これじゃあ怪獣映画じゃねえか！もっとスピード上げろ！」「どこに逃げろというのでありますか！？」「あっちだ！羽田だ、羽田空港跡に行け！」「イェェェガァァァ！」進撃のオオミツヌから、提督たちは必死に逃げている。#艦これ航海日誌

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Doolittle Day Destroyer #4 - Togetterまとめ togetter.com/li/671398 #艦これ航海日誌

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「元帥閣下！そういうことは、他の子にしていただきたい！」「いいじゃなーい？減るもんじゃないし」「運転手の胸を揉むんじゃなーい！不知火！」「いたたたた！折れる！折れる！」「流石に第一世代の艦娘の指は丈夫ですね」東京からの帰り、提督たちの車に元帥が同乗していた。#艦これ航海日誌

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しかし酷い艦娘である。運転手のあきつ丸の胸を揉み、不知火に関節を極められ、提督の耳に息を吹きかけ、不知火に関節を極められ、不知火の尻を触ろうとして関節を極められている。「こんなのが元帥か……」装甲空母姫が呆れている。憲兵が来ないのが不思議なぐらいだ。#艦これ航海日誌

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「戦ってる時は頼もしいんだけど、それ以外はまあ、見ての通りで……艦娘の制服にいらん口出ししたりするし」「何よー、スク水は正義でしょ？」「姐さんのせいではっちゃん泣いてるんだよ！」「姉なのか？」「そっちのねーさんじゃない」「うむ。正確には母さん、だしね」#艦これ航海日誌

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「……あ、親子ォ！？」驚きの余り、姫の口から普段聞かないようなとんでもない声が溢れた。「あー、うんまあ。血は繋がってないんだが」「どうしてそうなった……」思わず漏れた呟きだが、それを効いた途端二人の表情が硬くなった。「あ……すまん」どうやら聞かれたくないようだ。#艦これ航海日誌

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「一応言っておくけど、この子が親を亡くしたのは、アンタたちのせいだからね？」戦災孤児か。道理で。だが、提督が誰にも聞こえない声で囁きかける。「気にしないで。深海棲艦に殺されたわけじゃないから」「あ？ああ……」#艦これ航海日誌