- yamasaga_CaS
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@tos ふぶきは氷河財閥の一人娘。小さい頃から望むものは全て与えられ、裕福な家庭で何一つ苦労せず育ちました。 お父さんも優しく、なんでも教えてくれました。お母さんも美人で、ふぶきに尽くしてくれました。 お父さんもお母さんもふぶきが大好きでした。愛していました。
2014-04-17 00:17:13@tos そんな家庭で育ったふぶきは、ねだれば何でも手に入る、自分のものにできると思い、わがままになっていきました。 幼稚園の頃にはたくさんのぬいぐるみをねだり、小学生の頃にはたくさんの洋服をねだり、中学生の頃にはたくさんの宝石をねだるようになっていました。
2014-04-17 00:18:18@tos ある日、ふぶきは父に尋ねました。 「お父様、私が望めば何でも手に入るのはどうして?」 「それはね、ふぶき。ふぶきだからだよ」 「私が私だから、手に入るの?」 「そう。君が望むものは何でも手に入る。それは君だからだ」
2014-04-17 00:18:44@tos ふぶきは思いました 私が私であるかぎり、手に入らないものはないのだと ふぶきはさらに尋ねました 「私が望んで手に入らないものはないのね」 「いや、一つだけあるかもしれない」 「それはなに?」 「世界だよ、神様のものだからね」
2014-04-17 00:19:12@tos 「でも私が世界を欲しいと言ったら?お父様は与えてくるれる?」 「はは、いくらふぶきの願いでも無理だよ……神様からは買えない、貰えないよ」 「そうなの?」 「そうだよふぶき。世界以外なら何でも私があげるから。」
2014-04-17 00:19:55@tos 「……私、世界が欲しいわ。手に入らないって言われたら欲しくなるもの」 彼女はわがままでした。両親の異常な愛に育てられ、自分が欲しいものはどんなことでもして手に入れる、女王様でした。 「お父様が買えない、貰えないなら奪うまでよ、神様から世界を、ね」
2014-04-17 00:20:30@tos その日から彼女は自分の欲しいものは父に頼らず、奪うようになりました。 お店から、人から、節操なく 彼女は氷河財閥の一人娘。 恐喝され奪われても、暴行されて奪われても、誰も警察に言いませんでした。 ふぶきを溺愛する氷河夫妻に何をされるかわからなかったからです。
2014-04-17 00:21:02@tos ますます彼女は奪うようになっていきました。まるで僕から全てを奪い取る女王様のように。 ある日、ついに女王様の処刑が決まりました 今までやってきたことが両親にばれてしまったのです 「ふぶきをそんな子に育てた覚えはない、人様から奪うなんて、私が与えてあげたのに、どうして」
2014-04-17 00:22:18@tos 「そんなの決まってるわ、お父様が与えてくれなかったから奪ったまでよ。お父様言ったじゃない、私が私である限り、手に入らないものはないって。」
2014-04-17 00:23:49@tos 「でもこうも言ったわ、世界は神様のものだから手に入らないって。だからまずは神の下僕から奪い尽くすのよ、そうすれば、いつかは、神様から世界を奪えるはずなの」
2014-04-17 00:24:38@tos 彼女はこの学校に来ても人から奪うことをやめません 女王には捧げるものだ、と信じているのです 彼女が望むものを、心を、命を、世界を。
2014-04-17 00:25:06