藤原編集室の「初めての人に薦めたい海外ミステリ20選」
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11.『クライム・マシン』ジャック・リッチー 自分が関わった本を挙げるのはほんとは反則なのだけれど、誰が読んでも面白い、ということでは自信をもってお勧めできる一冊。短篇ミステリが元気だった時代の最多安打選手。
2014-04-16 12:20:0812.『快盗ルビイ・マーチンスン』ヘンリイ・スレッサー 完璧なはずの犯行計画は空振りばかり、従兄ルビイの天才的頭脳に心酔する「ぼく」は振りまわされてばかりだが、いつのまにか読者はこの冴えない二人組を好きになってしまうだろう。
2014-04-16 12:20:5413.『怪盗ニック登場』エドワード・D・ホック 価値のないものばかりを盗む泥棒ニック。どうやって盗むかという怪盗物本来のハウダニットに、なぜ盗むかのホワイダニットを加味したところがミソ。
2014-04-16 12:21:3414.『密室殺人傑作選』H・S・サンテッスン編 単調に陥りがちなテーマ別アンソロジーを、本格物からパロディ、歴史物まで、巧みなセレクションで密室ミステリの多様性を示した編者の勝利。
2014-04-16 18:09:2715.『黄金の13/現代篇』エラリイ・クイーン編 EQMMコンテスト受賞作を集めた満足度の高いアンソロジー。J・D・カー「パリから来た紳士」とA・H・Z・カー「黒い小猫」が同居していた夢のような時代。
2014-04-16 18:10:0816.『懐かしい殺人』ロバート・L・フィッシュ 時代に取り残された三人の老探偵作家が「殺人同盟」を結成、古き良き殺しの伝統を復活させようとする心暖まる(?)物語。しかし、話はそううまく行くはずもなく・・・。
2014-04-16 18:12:4717.『毒薬の小壜』シャーロット・アームストロング 紛失した毒薬の小壜がさまざまな人の善意をつないでいく。そのつながり方にサスペンスがあり、物語の興奮がある。チャーミングな傑作。
2014-04-16 18:13:2918.『黄金の褒賞』アンドリュウ・ガーヴ 巧みなストーリーテリングと適度なサスペンス。二時間でさっと読めて、十二分にはらはらさせくれて、後味がよい。職人作家ガーヴはもっと読まれていい。
2014-04-16 18:14:1919.『スイートホーム殺人事件』クレイグ・ライス ちびっこ探偵たちが大活躍。家族愛に恵まれなかったライスが遺した、とびきりハートウォーミングな家族の物語。新訳刊行のこの機会に。(そういう時期でした)
2014-04-16 18:15:1220.『されば愛しきコールガールよ』ロス・H・スペンサー 謎の組織と戦う私立探偵の活躍、というストーリーはどうでもよくて、ひたすら洒落た語りのリズムとセンスを楽しんでほしいナンセンス・ミステリのケッ作。田中融二氏の翻訳が絶品。
2014-04-16 18:15:51