CobraHistory 番外編 「彼女が遺したもの」
- Admiral_Cobra
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…図星と言ったところか。 まあよく分かる話だ。大体、この加賀は赤城の事を思わない。となると消去法で翔鶴に当たる。
2014-04-25 23:32:18@CV_Kaga_san まだ思っているのか…あの翔鶴の事を。いい加減に止めておけ、一航戦としての威厳が無くなるぞ?
2014-04-25 23:34:26@Admiral_Cobra …必要ありません。私はあの娘に全てを…私が持っている全てを教えました。それなのに……あの娘は、私の目の前で…
2014-04-25 23:37:23@CV_Kaga_san …仕方がなかったといえばそうなる…。あれは事故とも、被害とも例えられる。だがな…分からない。どうしてお前は…亡くなった翔鶴に思いを寄せる?もう既に別のが来ているだろう…。
2014-04-25 23:40:46あれは帰り際の出来事だった。 海域離脱の寸前で勝利を勝ち取った俺の艦隊が帰還作業に入ろうとした瞬間に奇襲を受けちまった。 結果は…翔鶴が大破、加賀は中破して他の娘にも被害があった。
2014-04-25 23:43:25俺は急いで帰投するように急かした。 だが…翔鶴は残り僅かのところで力尽き、身を委ねていた加賀の胸元で生涯を終えた… 俺の技術があれば、すぐにでも蘇生できたが…加賀は拒み続けた。
2014-04-25 23:47:03@Admiral_Cobra …あの娘は翔鶴であっても、私が接し続けた翔鶴とは違います。もう私は…ずっとこのまま、叶わぬ想いを抱いて生涯を全うするつもりですので。
2014-04-25 23:50:47…その日の翌日からだったか。翔鶴の遺品を全て貰いうけ、着ていた服全てを加賀が着始めたのは。最初は全員驚きの表情を隠せなかったのを覚えている…
2014-04-25 23:54:13@CV_Kaga_san そうかいそうかい…ならちゃんとその服を自分に合うように調整しておくんだぞ。でないと動きづらいだろうがよ…
2014-04-25 23:58:09@CV_Kaga_san ああ分かった。 …こんな話を言うのもあれだが……加賀、翔鶴はお前の事を尊敬していた。人生で一番の先輩だっただろうな…
2014-04-26 00:06:23@CV_Kaga_san そうだろうな。だがよ…お前が一番気にしていたのはそれじゃないだろう。それに…その事は、お前自身には言えなかった…一番重要な事のはずだ…
2014-04-26 00:10:26@CV_Kaga_san …翔鶴は、お前の事を愛していた。あろうことか妹である瑞鶴以上にな。翔鶴はあの戦闘が終わって、ちゃんと帰ることができたら…お前に自分の全てを打ち明けるつもりでもあったよ…
2014-04-26 00:17:06@CV_Kaga_san 泣きたいなら躊躇するな。その服に…存分に自分の涙を浸すといい…だが、泣くなら俺がいなくなってからにしてくれ。
2014-04-26 00:21:22体勢を崩し、今にも泣き始める加賀を慰めることは無用だ。 背を向けて数歩歩いたら加賀は泣き始めた。大声で泣き、誰も止めることもないまま…。 知らされた事実に彼女は何を思うのかは分からない。だが…こうしなければ加賀はずっと…迷い続けていたはずだ。
2014-04-26 00:27:08