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アサクラ @AlphaCat21
日本の4発って深山と連山と天山しか知らないんだけど他にあんのか
JagdChiha〄C96大盛況御礼 @Jagdchiha
海軍の大艇2機種はどうせ誰かが言うと思ったので言わないで正解だったルート
JagdChiha〄C96大盛況御礼 @Jagdchiha
二式大艇といえばトラック島への彩雲の増槽の緊急空輸のエピソードが一番好き、とここまで書いて、「二式大艇」はともかく「トラック島」だの「彩雲」だのの用語がもはや説明不要で受け取ってもらえるようになった今の時代に感激しているのでした
JagdChiha〄C96大盛況御礼 @Jagdchiha
もはやこのTLでは(自分が何度も話してるせいもあって)食傷気味ですけど、気分が向いたのでトラック島への二式大艇の輸送飛行について話しましょうか 出典は光人社NF「二式大艇空戦記」長峯 五郎 より
JagdChiha〄C96大盛況御礼 @Jagdchiha
時は昭和19年11月、もはや南洋の制海権を失って久しい日本海軍において、未だ勢力を保っていたトラック島を根拠地とする彩雲艦偵のみが唯一の広域索敵手段となっていて、その行動半径を増やすための使い捨て燃料タンク、すなわち増槽の在庫が僅かになってきてしまったのが事の発端でした
JagdChiha〄C96大盛況御礼 @Jagdchiha
増槽はベニヤ板の圧縮加工で円筒形にした物で、飛行機はまずここからカラにして飛行中に落っことしてしまうため消耗品な訳で、増槽の欠乏はそのまま偵察半径の縮小となる一大事でした 当然専門の輸送部隊が運ぶんですけど、悪天候のため2度とも失敗していた時に技量優秀で知られる長峯氏に声が掛かる
JagdChiha〄C96大盛況御礼 @Jagdchiha
悪天候で失敗というのも、この時既にトラック島への経路上にあるサイパン島は米軍に落ちており、この付近の天候を調べることが不可能になっていた背景があります 気象衛星なんか当然なかった時代ですから、天気は測候所と気象偵察機(天偵機)で毎日調べて回ります 天気すら軍事では機密情報なのです
JagdChiha〄C96大盛況御礼 @Jagdchiha
お陰で発地と着地の天気だけを頼りに一か八かで飛ぶしかないわけで、そのうえサイパンの米軍飛行場もみすみす獲物を通過させるほどやさしくはない、つまり夜間飛行で敵の警戒線を突破せねばならず、偏西風で流された分を修正しつつ星を頼りの位置測定でトラック島を探し出して飛ばねばならない
JagdChiha〄C96大盛況御礼 @Jagdchiha
かつこれほどの遠距離への飛行となると燃料搭載量は壮絶の18000リットル、8000リットルの離水が出来れば1100kmの哨戒飛行が可能となるので二式大艇の操縦士としてAの判定がもらえるという世界で、重量離水12000リットル、過積載離水15000リットルを更に超える超過過積載離水
JagdChiha〄C96大盛況御礼 @Jagdchiha
日没の発進から毎秒3mのペースで高度を稼ぎ、高度4000mで飛ぶ 午前1時ごろサイパン島に近づく頃米軍の無線がにわか激しくなり、敵に探知されたものとしてレーダーを撹乱する電波反射紙(つまり、チャフ)を投下しつつ変針すること数度、スクランブルしてきた夜間戦闘機に捕捉されるも振り切る
JagdChiha〄C96大盛況御礼 @Jagdchiha
翌朝7時、予定到達時刻であるのに見渡す限りそもそも島影一つ見当たらず 偵察員(機位を計算し続け針路を指示する)のところへ問いただしに行くと、通常2時間に1回は行う偏流測定(偏西風で流された誤差の測定)を出発時ともう一回しかしておらず、補正がされていない!2700kmも飛んだのに!
JagdChiha〄C96大盛況御礼 @Jagdchiha
このとき時刻は0730、燃料あと2時間分 機長は経験が浅く主操縦手である長峯氏に任せると青い顔で言うばかり あわててチャート(航路図)の検討を行いながら電探手に「なにか反応はなかったのか」と聞いたところ、「15分ほど前に反応がありましたが移動物体らしく、確認中に消えました」と
JagdChiha〄C96大盛況御礼 @Jagdchiha
「なぜ早く言わん、たとえ島でなくとも船ならば位置を聞けるだろう!」とそちらへ急行、電探にも反応確認 ただし船から敵機と思われて撃たれぬよう接敵機動(イルカめいて水平線からチラチラ頭を出しつつ接近)する ちなみに、トラック島との無線交信は騒ぎの間も良好に保たれています
JagdChiha〄C96大盛況御礼 @Jagdchiha
不明の船は船団で、パッと見でも20隻以上の大船団 これで位置が分かる、助かったと思いながら300mの低空で翼を振りつつ発光信号で敵味方識別符丁「ウミ・ウミ」を発信しつつどんどん近づく 船団は巡洋艦を先頭に駆逐艦3隻に護衛される大輸送船団だが、どうも様子がおかしい 船体が灰色だ…?
JagdChiha〄C96大盛況御礼 @Jagdchiha
日本の船は黒味の強い紺色であるのにこれはいったいどうしたことか、とっさに「敵艦かも知れんぞ、機銃員戦闘配置につけ!」と叫ぶ しかしてもはや敵か味方か判断する余裕もなく、とにかく発光信号で交信しやすいよう最低速、高度100mで船団を周回する 船団もこちらに気付き、一気に増速する
JagdChiha〄C96大盛況御礼 @Jagdchiha
船としても不明の航空機に接近されたとあればとりあえずは戦闘配置、増速となるのは当たり前なので翼をふり、発光信号を続ける 甲板上で遊んでいた船員がとたんに姿を消し高角砲と機銃がいっせいにこちらを向く もし敵艦であれば、もはやとっくに撃たれているはず… 撃ってこないのは味方だからか?
JagdChiha〄C96大盛況御礼 @Jagdchiha
護衛の巡洋艦と駆逐艦もこちらを照準しているものの、一向に撃ってこないどころかさかんに発光信号を送ってくる 「きっとトラック島の方位を教えてくれているはずだ」と必死に読み取ろうとするが、なぜだか文章にならない 「信号不明、再送せよ」の「サラ・サラ」を発信させて更に旋回する
JagdChiha〄C96大盛況御礼 @Jagdchiha
もしも敵ならとっくに撃たれているはず、こんなに近距離では日の丸も見えないはずがない、かつトラック島にこれほど近い海域に敵の船団がいるはずもないからアレは味方だ、と思い込み、あのような塗装や艦型は見たこともない、という事項はそのときの長峯氏はあまり重視せず、さらに交信を試みさせる
JagdChiha〄C96大盛況御礼 @Jagdchiha
そのとき機銃員から「巡洋艦から水上機射出」の報告が入る 機内の乗員は敵だ味方だで大騒ぎ、敵船団を1周半したところで後部銃座から「機種不明の水上機、後部上方から接近中!」先ほど射出された水上機が食いついてきた ここで完全に「敵だ」と確信する
JagdChiha〄C96大盛況御礼 @Jagdchiha
ここの根拠は「水上機の任務は哨戒、索敵、弾着観測、迎撃だが、今はどれでもない」「主砲を撃つにはあらかじめ水上機を逃がさねば爆風で破壊されてしまう」「巡洋艦から見て、もし味方飛行艇であれば今水上機を射出する必要はどこにもない」
JagdChiha〄C96大盛況御礼 @Jagdchiha
「今撃ってこないのは、船側も敵か味方か計りかねている」「それは飛行艇があまりの低空で味方だ、味方だと翼を振って接近してきた」「かつ、発光信号を出しながら船団外周を低空で回り続けているから」ここまで判断して、直ちに避退すると号令しようとしたそのとき、機銃員が「方位180度!」と叫ぶ
JagdChiha〄C96大盛況御礼 @Jagdchiha
とっさに「下から(船団)か?」と尋ねると「はい!」と答える 敵だと思ったが味方だった、ついにトラック島の方位を教えてもらえたと思い、ついさっき敵だと判断した決断を覆し、「艦船と洋上で別れる時の常のごとく、なるべく艦橋の近くでバンクして互いの武運長久を祈って別れようとした」
JagdChiha〄C96大盛況御礼 @Jagdchiha
その瞬間、船団の対空火器が一斉に火を噴いた!「しまった、敵だ、避退!」とっさに急降下で増速、敵船団へ突っ込む 対空砲火を避けるにはまっすぐ敵艦を飛び越えるように飛ぶのが鉄則だが、恐怖感のせいか思わず敵艦の直上で左急旋回をとってしまった!旋回中の飛行機は船から見れば空中に静止する!
JagdChiha〄C96大盛況御礼 @Jagdchiha
鈍重な二式大艇がことさら重く感じる、船団のど真ん中で垂直旋回 既に一杯のスロットルを操縦席のそこかしこから手が伸びて無意味と分かっていても皆が押す なんとか無傷で旋回を終え、更に急降下、増速離脱 駆逐艦の艦橋を舐めるようにかわす 高度10m!既に輪形陣の外へ抜けた!
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コメント

Yu Yamaguchi @Yu_Yamaguchi_ 2014年5月14日
面白い話でした。ありがとうございます。「オートパイロット」ってこの頃にもあったんだなあ、という感想。
zorotto@大サトー学会 @zorotto_BJ 2014年5月14日
早速Amazonで注文したら 「通常2~5週間以内に発送します」 あぁ orz
zorotto@大サトー学会 @zorotto_BJ 2014年5月21日
注文時よりも早く納品可能となり本日届きました。今からワクワクしています。ご紹介に感謝
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