鎮守府 OF THE DEAD

ニューロン @neuron1204

鎮守府 ＯＦ ＴＨＥ ＤＥＡＤ 〔 ツイてないパトロール 〕 #鎮OD

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１）ああ、クソッ！ツイてねぇな！ユメもキボーもあったもんじゃねぇ。 木曽は最後の弾倉（マガジン）を自身の愛銃に入れつつそう呟いた。 「扶桑さん！弾有りますか！？」 「これが最後よ！」 まずいな。おい、通信兵！もう30分も経つのに応援はまだ来ないのか！？ #鎮OD

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２）「最初の通信以降、通信障害が起きて繋がりません！」 チッ…扶桑班は長月を連れて建物に入れ！ 俺と古鷹の班は後退しつつゾンビ共に射撃！ 「分かったわ！」 「分かりました！」 全員そのまま2階に上がれ！古鷹、ここの階段の入口を防ぐぞ！ ｶﾞｼｬﾝ ｽﾞｽﾞｰﾝ #鎮OD

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３）「とりあえずは何とかなりましたね、木曽」 ああ、だがまだあの鬱陶しいヘリがいる。アレを片づけなくちゃな。 「ですが私達には有効打が…」 俺にいい考えがある。あのヘリは弾薬補給したらまた戻ってくる。 そこで古鷹と扶桑の班はこの５階でヘリの銃撃を引き付けて欲しい。 #鎮OD

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４）俺はその間に６階からこのバズーカでヘリを撃ち落とす。 「そんなの持っていたのですか。しかし、そんな簡単に事が運ぶでしょうか？」 大丈夫だ、上手くいく。 「よしんば事が運んだとしてもプロ相手では厳しいのでは…」 これは俺の勘だが奴等トーシローだ。 #鎮OD

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５）だからきっと釣れる。お、戻ってきたな。頼んだぞ！ 撃ち始めたな。扶桑達が悪趣味な置物となる前に落とさねぇとな。 まず左足を外側に伸ばし、右足を曲げて腰を落とす姿勢に それと同時にバズーカをクルッと半回転させ右肩に抱える 最後は敵に向かって撃つ。 #鎮OD

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６）ドッ、シューーーーー…ドカンッ！ 弾頭はヘリのテールローターに命中、ゾンビ共の中に不時着、爆発した。 「流石ね。木曽、よくやったわ」 よせやい、あちらさんが無能なだけだ。 「それにしても木曽さん、よく当てられましたね」 #鎮OD

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７）なに、ちょっとした説明書を読んだだけ、誰でも当てられるさ。 「しかし、一難は去りましたが先ほどの爆発また大量にゾンビが集まってきました」 ああ、それはわかってる。全くなんでこんな事になっちまったんだ… #鎮OD

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８）～時は遡りパトロールの前日～ 「なぁ、木曽。ちょっといいか？」 なんだよ天龍、畏まって気持ち悪いな。 「いやさ、明日の鎮守府周辺パトロール代わってくんないかなと」 ああ、なんでだよ。前も代わったろ。 「そこをなんとか、さ。また後で埋め合わせはするからさ。頼むよ！」 #鎮OD

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９）お前な～、ったく仕方ねぇな。 「おお、本当か！ありがとう～ｷｿｰ！」 ｷｿｰ言うんじゃねぇ！ #鎮OD

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１０）～パトロール当日～ 「あれ？木曽さん、天龍さんはどこに…？」 あいつと　ま　た　代わったんだよ。 「またですか。天龍さんは本当にパトロールが嫌いですね（苦笑）」 ああ、あいつは退屈な物が嫌いな奴だからな。 #鎮OD

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１１）「そうすると木曽さんは知らないですね。今回のパトロールには初めて参加する長月がいるのでよろしくお願いしますね。」 「長月です。駆逐艦と侮るな。役に立つはずだ」 おう、頼むぜ。 「では、全員揃いましたし、行きましょうか」 ﾌﾞﾛﾛﾛﾛ… #鎮OD

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１２）パトロールはいつも車両4両、4班1分隊で行っている。 先頭からハマーH1、日本製軽トラック×２、日本製ピックアップトラック。 それぞれにM2ブローニングを載せている。 #鎮OD

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１３）本当だったら軍用車両を使った方が良いのかもしれないが、敵はゾンビだ。 加えて鎮守府の予算的にそんな車を運用する余裕が無いらしい。 人数の方は、それぞれの班には班長として１人ずつ艦娘がいる。 今回は長月がパトロールに初参加という事で3両3班だ。 #鎮OD

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１４）パトロールと言っても定期的にゾンビの掃討作戦を行っているし、パトロールを行っている地帯はゾンビがいる地帯ではなく、鎮守府との間に設けられた緩衝地帯において行っている。 そんな事を車窓から廃墟を見ながら思っていたら通信兵が話しかけてきた。 #鎮OD

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１５）「まぁ、天龍さんがパトロールを嫌がるのも分からないではないですね。最近は特に変わった事も無いですから。まぁ、何もないのが一番ですけれどね（笑）」 そうなのか。 「ほら、一時期あちこちの鎮守府で騒いでたゾンビを守る会ってあったじゃないですか。」 #鎮OD

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１６）ああ、いたな、そんな奴等。そういえば、最近見てねぇな。 「あいつら唐突に消えたんですよ」 消えた？ 「ええ、これは別の鎮守府の友人から聞いたんですが、奴等もとうとう物資が無くなっただの、リーダーが死んだだの噂が立ってるんです」 ふーん。 #鎮OD

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１７）「まぁ、こちらとしては大人しくなればなんでもいいんｄ」 隊員が言い終わる前に自分達の前を走っていた扶桑と長月の乗るハマーが爆発音と共に横転した。 敵だッ！木曽の中で一気にアラートが鳴り、全身にそれが響き渡る。 #鎮OD

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１８）そして、爆発と同時に空を駆る１機のヘリが機銃掃射を浴びせてきた。 加えて音に釣られたのか大量のゾンビ共が現れた。 「円周防御！私の班が迎撃します！木曽班は救助を！通信兵は鎮守府に応援要請をして下さい！」 #鎮OD

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１９）後方のピックアップトラックに乗った古鷹が叫び、それに呼応して迅速に動く。 扶桑班生きてるか！ 「木曽？私は大丈夫よ。伊達に戦艦やってないわ」 お前、そう言いつつボロボロじゃないかとは思うも口にはしない。 「だけど、長月の出血が酷いし、他の隊員も重傷よ」 #鎮OD

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２０）古鷹、聞こえるか！ 「聞こえてます！」 扶桑班は扶桑軽傷、長月含む隊員は重傷だ。応急処置をするから何とか持ちこたえてくれ！ 「わかりました！なんとかやってみます！」 おい衛生兵、長月に早く応急処置を！他は俺と一緒に古鷹の援護だ！ #鎮OD

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２１）クッソ何なんだあのヘリ。好き放題撃ちやがって・・・まぁ、ミサイルランチャーが付いてないだけマシか。 それにしても一体どこのどいつが襲ってきやがったんだ？ 加えて、この地帯にいるはずのない大量のゾンビ。 罠だとしても一体全体どういう事だこれは… #鎮OD

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２２）～最初の場面に戻る～ 「木曽さん？」 ん、ああ、悪いちょっと考え事をしてた。 「木曽さん、こんな時に・・・」 すまない。それよりも長月の容体はどうだ？ 「一応止血はしましたが、早く鎮守府に戻ってちゃんとした治療を受けないと危ないですね。それに・・・」 #鎮OD

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２３）それに、なんだ？ 「もう拳銃ぐらいしか弾が残ってませんよ」 ああ、分かっている。だから狭い所に退いたんだ。俺達はそういう事も想定して訓練を行ってきた。 「そう、ね。しっかりと戻らないと山城に怒られてしまうわ」 ああ、そうだ。俺達はこんな所で死ぬ訳にいかない。 #鎮OD

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２４）ｶﾞﾝ ｶﾞﾝ　ﾊﾞﾝ ﾊﾞﾝ そろそろバリケードも限界か 「木曽、古鷹行きましょうか。他の皆は屋上に上がって応援を待ってて下さい」 「はい」 ああ、地獄を教えてやるよ、ゾンビ共 #鎮OD