劉度が艦これに挑戦するようです　６～７月号

劉度 @arther456

「久しぶりの絡み酒なのです」「なんや、提督、そんな酒の飲み方もするんか」最古参の電と新参の浦風が遠目からそれを見守っている。「他の艦娘さんたちと上手くいかなかったころ、よく電の前であんなになったのです」「えー……」#艦これ航海日誌

劉度 @arther456

「しかし不知火はんが泣くって、何があったんじゃろ？」「うーん……料理で失敗したのかな？」「……今日の晩飯、なんやったっけ」「ハンバーグなのです。確か不知火さん、鳳翔さんを手伝って玉ねぎを……あ」「それや」#艦これ航海日誌

劉度 @arther456

「友永さん、携帯はどこの会社？」「auです」「英雄だけにか」「あ、でもそろそろ機種変します」「！？」#艦これ航海日誌

劉度 @arther456

「グワーッ！ナンデ！？」「ふざけているので」「マジだよ！ほら、大本営からの指令書！」不知火が見ると、確かにそういうことが書かれている。「……その宇宙人とは何者ですか？」「隣の部屋に待たせてる。そういうわけで、ちょっと挨拶しに行くぞ」#艦これ航海日誌

劉度 @arther456

「こんにちわあ。ベルサー軍秘密艦隊旗艦・巨大戦艦GREATTHINGです。ふつつかものですが、よろしくお願いします」部屋にいたのは、鯨の絵がプリントされた割烹着を来た少女だった。見たところ普通の艦娘だ。言ってることが意味不明なこと以外は。#艦これ航海日誌

劉度 @arther456

「……えーと、グレートシングさん。地球には何の御用で？」「いえ、用はないんですけど異星の侵略中に撃破されてしまいまして、この星に不時着しましたあ」そういえば、数日前に謎の巨大物体が西方海域に墜落したというニュースがあった。その正体が彼女なのだろうか。#艦これ航海日誌

劉度 @arther456

「母艦の修理が終わるまでは皆さんと仲良くしようと思いまして、艦の総意を代表して艦外作業用ロボットの私が派遣されました。よろしくお願いしますね」「その修理って何年ぐらいかかるんですか？」「千年以上は」気の長い話だ。#艦これ航海日誌

劉度 @arther456

ベルサー軍の要求は、修理が終わるまで余計な干渉をしないこと。敵意を見せたらドリルミサイルを地球の内殻に撃ち込んで星を破壊するなどと、物騒なことを言っているので、政府も彼女を受け入れるしか無かったようだ。#艦これ航海日誌

劉度 @arther456

「要は千年放っておけばいいんですね？」「はい。あと、あの深海棲艦とかいうのも近づけないで下さい」それなら簡単な話だ。西方海域を仕切っているのは装甲空母姫、居候の一人である。「修理が終わるまでは私が監視役ですからねえ。機嫌を損ねてはいけませんよー？」怖いロボットだ。#艦これ航海日誌

劉度 @arther456

海兵隊、ヤクザ、深海棲艦、ジャマイカからやってきた金剛級一番艦、戦車乗り、SCP。様々なヘンテコ集団を抱える横須賀鎮守府。「そんな奴らを遥かに超えるヤベえのがやってきます」「何ですか」聞かれた提督は天井を指差し、言った。「宇宙人」不知火は容赦なくその指を折る。#艦これ航海日誌

劉度 @arther456

「まあ……よろしくお願いしますよ、大鯨さん」大鯨、それが地球側の与えた彼女の名前だ。グレートシングの鯨のような外見から取ったのだろう。奇しくも、かつての帝国海軍の潜水母艦と同じ名前であった。#艦これ航海日誌

劉度 @arther456

「飛龍さんの改装が完了しました」妖精さんの連絡を受け工廠に向かうと、飛龍が待っていた。見た目はそんなに変わっていない。頭に鉢巻を巻いたことぐらいか。「……お疲れ様」「どうしました？ホッとした顔して。艦霊にあてられて変わっちゃうと思ってました？」#艦これ航海日誌

劉度 @arther456

図星である。正規空母の第二改装は、これが初めての試みだ。強力になった飛龍の艦霊が彼女にどう影響するか、密かに心配していたのだが。「多聞丸と友永がついてくれてますから。大丈夫ですよ」彼女は想像するよりずっと強い娘だったようだ。#艦これ航海日誌

劉度 @arther456

「よかったよかった。じゃ、改装祝いに焼酎でも空ける？」「いいですねえ。最大練度になってから出撃もあまりなくて退屈してたんです！今日はガンガン飲ませてもらいますよ！」そういやレベル９９祝いをしていなかった。何か考えておこう。#艦これ航海日誌

劉度 @arther456

「きゃああああ！？」大鯨の悲鳴が聞こえた。「どうしたっ！？」駆けつけた提督が見たのは。「ぬおおー」「な、何なんですかこの子！」大鯨の手提げ袋に頭を突っ込む、港湾棲姫の姿だった。「何しとん……」「歩いてたら、急にこの子が突っ込んできて……」#艦これ航海日誌

劉度 @arther456

「また変なことを……。姫ちゃーん、どうしたのー？」「もがもが」港湾棲姫は大鯨のバッグを漁るのに夢中だ。「大鯨さん、この中何が入ってるの？」「ええっと、宇宙ニンジンとか……」「ぽいっ」「いてっ」港湾棲姫が投げ捨てたニンジンが、提督の頭に命中。#艦これ航海日誌

劉度 @arther456

「宇宙タマネギとか……」「ぽいっ」「いてっ」港湾棲姫が投げ捨てたタマネギが、提督の頭に命中。「宇宙馬鈴薯とか……」「もぐもぐ」「それが狙いか……」珍しい芋が気になったのだろうか。「あと、補給用の酸素魚雷とか」「ぽいっ」「え、ちょっ――」#艦これ航海日誌

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アバンダント・エンドポイント | 劉度 #pixiv pixiv.net/novel/show.php…　#艦これ航海日誌

劉度 @arther456

「提督！大鯨さんと一緒にクジラ戦艦のところまで潜ってきたでち！」潜水艦部隊は無事に海底に沈む大鯨の宇宙船に辿りつけたようだ。「そうか、じゃあもう一度行ってきて」「またでちか！？」「赤レンガに連絡入れ忘れた……」「あー……」#艦これ航海日誌