父の日企画2013

清にぃとしょた森くん @myniisyotamr

父の日。1909年にアメリカ・ワシントン州スポケーンのソノラ・スマート・ドッドが、彼女を男手1つで自分を育ててくれた父を讃えて、教会の牧師にお願いして父の誕生月である6月に礼拝をしてもらったことがきっかけと言われている。父の日の花はバラ。　（Wikipediaより）

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小「今日は父の日だな」笠「かえったらプレゼントわたさねーと」森「そうだなー、オレはかえったらかいにいこっと」小「とりあえず今はべんきょうだな。早川、ばしょていきょうしてくれてありがとう」早「オレがみなさんといたかったんでへいきっす！」森「いいやつだ……！」

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笠「さて、んじゃこのへんにすっか」小「よし、じゃあかいさんだな」森「きよにぃにわたすもんかわねーと」早「きよにぃ？今日は父の日っすか(ら)、お兄さんにあげ(る)のはへんっすよー」森「え、」早「お兄さんの日じゃないですもん」森「……」 pic.twitter.com/CMXnnpaGZn

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笠「早川、きょうはありがとな」小「いっしょに勉強できてたのしかったよ」早「お(れ)もたのしかったっす！」小「またあした、学校で」笠「またなー」早「はいっ、またー！」

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森「……」笠「そろそろきげんなおせって。早川だって悪気があったわけじゃねーんだし」森「でも、きよにぃはオレにとってお父さんだもん」小「そうだなー、じゃあ、とっておきをプレゼントしないとなー」森「とっておき？」小「きよにぃさんへめいっぱいの感謝をこめたものだよ」

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小「ぜんこくのお父さんがうらやむくらいのきもちをこめれば、きっときよにぃさんも喜ぶとおもうけどな」森「めいっぱいの感謝……わかった、ちょっとオレ先にかえるな！」笠「おう、また明日な」森「また明日ー！」

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家に帰り、今日の為にためておいたお金をお財布に入れる。こつこつとお手伝いしたかいあって、結構な額だ。これで先ず向かうは八百屋さん。お財布を握りしめオレは、家を飛び出した。

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森「えーっとたしかここを右にいって……」木村「あれ、お前は宮地のとこの」森「いたー！！」木村「えっ？」森「あの、ぱ、パイナップルください！」木村「えっ？！」

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木村「へー、そういうことか。わかった、オレがひと肌脱いでやろう」森「わー、おっとこまえー！」木村「ほかならぬ由孝君の頼みだもんな。ちょっと待ってろ」森「あ、そうだ。パイナップルってこれでかえる？」木村「んー、そうだな、大丈夫、買えるぞ」森「そっか、よかった！」

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木村「ほい、ラッピング出来たぞ」森「ありがと！」木村「この後はもう渡しに行くのか？」森「ううん、あとはお花をかいにいく！」木村「そうか、気を付けてな」森「おう！じゃあまたー！」木村「じゃあなー」

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お花屋さんをめざし、道を進む。暫くしてから気付いた。 「あれ、お花屋さんって、どこだっけ？」 まあいいか、いつか着くだろう

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学校に忘れ物を取りに行ったのだが、なんだかんだで遅くなってしまった。これはまた由孝に文句を言われるんじゃないかと思いながら帰宅するが、ただいまの声がない。不思議に思って時計を見れば、もうすぐ日が落ちる時間で。嫌な予感がして、オレは携帯を取り出した。

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木村『もしもし』宮「木村、由孝そっち行ってねえか？！」木村『由孝君？それなら結構前にこっち寄ったけど』宮「今どこにいるのかわかるか？」木村『花屋行くとは言ってたが……どうかしたのか？』宮「居ないんだよ！こんな時間なのに！」木村『なっ、わかった、オレも探しに行くわ』宮「サンキュ！」

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日が落ち、辺りが大分暗くなってしまった。きよにぃは心配しているだろうか。なんとかたどり着いた花屋で買った花束とパイナップルをベンチに置き、公園で一人考える。ここはどこなのだろう、オレは帰れるのだろうか。不安で不安で、じわりと涙が滲んだ pic.twitter.com/dG590RKChQ

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宮「あ、木村！」木村「宮地、どうだった？」宮「いねぇ……ったく、アイツどこいったんだ見付けたら轢いてやる」木村「まあ、説教は必要だな。…って、あ！」宮「え？」木村「あれ、由孝君じゃ「由孝！！」木村「…はは、流石きよにぃ、ってところだな」

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宮「由孝！」森「きよにぃ？！あ、きよに、きよにぃ、きよにぃ……！」宮「馬鹿、この馬鹿！今まで何してたんだ！怪我はしてないか？痛いとこないか？」森「ちょ、きよにぃさわりすぎいたいっ」宮「…はぁ……良かった……心配させんな、馬鹿」森「……うん、ごめんなさい」

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宮「で、どうしてこんなトコまで来たんだ？っつーか、なんだこれ？」森「きよにぃ、今日はなんのひ？」宮「今日？えーっと……父の日」森「きよにぃ、いつもありがと！」宮「え、まさか、え？」森「えっへん！」 pic.twitter.com/orJ5WKo8EA

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宮「まさかお前、これを買う為に…？」森「おう！オレにとってのお父さんはきよにぃだからなっ」宮「お前……っ、ありがとな」森「へへっ」木村「良かったな由孝君」森「うん！ラッピングしてくれてありがと！」宮「そういやこの箱なんなんだ？」森「パイナップル」宮「えっ」

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宮「よし、んじゃ帰るか。木村、サンキュな」木村「おう。じゃあまた明日な」森「また明日ー！」宮「お前は会わねえだろ」森「あ、そっか」宮「たく……由孝、ん」森「？なに、その手」宮「手、繋いで帰るぞ。また迷子になられちゃたまんねえからな」森「！やった、繋ぐ！」宮「おわっ、引っ張んな！」

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宮「よし、ただいま」森「かえってこられてよかったー」宮「もうあんな無茶すんなよ」森「はーい」宮「次やったら三回轢く」森「しぬしぬしんじゃう」宮「取り敢えずお風呂入ってこい。オレはこれ花瓶に生けるから」森「りょうかいであります！」宮「あ、由孝」森「？」宮「…ありがとな」森「！」

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花を生けていると、風呂場から由孝の鼻歌が聞こえてきた。鼻歌を歌いたいのはオレの方だ。くそ、嬉しいことしやがって、由孝のくせに。箱に入ったパイナップルを取り出しながら、これは由孝の好きなフルーツポンチにしてやろうと決めた。